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中国・横店影視城に個人旅行で行ってみた。


そもそもなんでコロナ後のいま中国に?

旅行のきっかけは、コロナ禍の2021年夏に中国ドラマ『陳情令』『山河令』に沼落ちしたって、ただそれだけです…(;^_^A
2022年のお正月に長年の知り合い(以降、同志Z)がやはり『陳情令』に沼落ちしたことが分かり、それから2年半。ちなみに私は王一博推しで同志は肖战推し。
2023年になってコロナが落ち着き、海外渡航も緩和され、コロナ禍での中国渡航も個人旅行がなんとか可能になったという報を聞き居ても立っても居られず、5月に同志Zに横店影視城行きを持ちかけたところ、売り言葉に買い言葉で勢い余って11月の旅行を決めてしまいました。
※「同志」という言葉は中国では同性愛者を意味することがあるとご指摘いただきましたが、当方および「同志Z」はノンケの中年オバサンです。したがって当記事では「同志」は日本語本来の「志を共にする人」の意味で用いております。

2023年には日本からの横店影視城ツアーが催行されるようになったけれども、私も同志Zも団体旅行が大の苦手…自分の時間の使い方は自分で決めたい!なので、最初からツアーという選択肢はナシ。
コロナ後の中国行きは、ビザが必要になり、電子マネーが支払いの主要な方法になるなど、旅行のハードルがぐぐっとあがってしまいました。行くと決めたものの出発までの半年間は不安の日々。
以降で実際の旅の様子を記し、渡航前の準備についても最後にまとめたいと思います。
私たちと同じく団体旅行・ツアーは苦手…でも横店に行きたい!という方の一助になれば!!

横店影視城に5泊6日の個人旅行で行ってみた記録

旅のルートと行き方

日本から横店へのルートは、大きく分けて2つ(2024年1月現在)。
1.日本→上海(飛行機)、上海→義烏(高鉄[中国の新幹線])、義烏→横店エリア内の宿泊予定ホテル(バスorタクシー)
2.日本→杭州(飛行機)、杭州→横店影視城バスターミナル(高速バス)、横店影視城バスターミナル→宿泊予定ホテル(タクシー)
WEBで見つけた、個人で横店旅行されている方はほとんどがルート1の上海経由。日本⇔上海便はたくさんあるし料金も安いので最初はこちらのルートを検討。しかし、2023年中頃時点では日本から高鉄を予約する方法がいまいちよくわからなかったことと、日本からの便が到着する上海虹橋国際空港と高鉄の出発駅である虹橋火車駅は名前はほとんど同じなのに少し離れていて地下鉄移動。また予約した高鉄のチケット受け取り方法についての情報も少なかった…。
というわけで、ルート1の飛行機→高鉄という厄介な段取りを回避して、ルート2の飛行機→高速バスというルートを選んだのです。この杭州から高速バスを使うルートは確かに事前の手配も不要で楽ちんでした。まあ、ちょっとドキドキしたこともありましたけど。
帰国後に日本から高鉄を予約する方法を調べてみたら、Trip.comで可能だとありましたし、詳しく方法を説明してくれている方のサイトなどもあったので、次回は上海経由で行ってみたいですね。しかしながら、以下をお読みいただければわかる通り旅の予定は変わりがち。上海から高鉄を使う場合は、時間に余裕をもってスケジュールを組むことをおススメします。

11月某日 旅行1日目:成田から横店へ

今回の旅は5泊6日。そのうち1-4泊は横店、最後の1泊は杭州市内の予定。当初は3泊4日で予定を組んだのだけど、考えれば考えるほど時間が足りない! となってプラス2日の5泊6日となったのでした。日本と中国・横店の行き来だけで2日弱がつぶれるしね。

朝5時前に最寄りの駅から上野へ向かい、上野からスカイライナーで成田空港へ。
同志Zとは同じスカイライナーを予約していたので、指定席で合流。
お互い無事に乗車できたので、ひとまず安心。
今日の便は
9:00発のアシアナ航空、仁川経由杭州行きのOZ107→OZ359。
7時前に成田空港第一ターミナルに着くと、出発時間が20分遅れるとのこと。そもそも乗り継ぎに50分しか間がなかったので少し焦ったものの、エコノミークラスの中でも出口に近い席に変えてもらい落ち着きを取り戻すww
同志Zは荷物を機内預け、私は乗り継ぎなのでロストバゲージの心配から機内持ち込みに。結果、同志の荷物も無事回収できましたけどね。中国国外での乗り継ぎでしかも同じFSCでの乗り継ぎなら、ロストバゲージの心配はありませんよね。相手が中国なので過度に心配性に (-_-;)マッタクモウ。

いよいよ出発!

無事に仁川に到着したら、案の定乗り継ぎの誘導スタッフが待っていて小走りで移動せよとのこと。おばちゃん2名は、小走りで先を行く誘導スタッフとその他乗り継ぎ客(若い娘さんたち)を見失わないよう必死!
ぜーぜー息を切らしながら、無事ボーディング中のゲートに到着。すぐに乗り込み、約2時間後の13:45(現地時間)に杭州蕭山国際空港に着陸しました。

旅行1日目:杭州到着。両替と高速バス


私たちの出発10日前くらいにそれまで必須だった健康コードの提出が不要になったので、機内で書いた入国カードを見せるくらいですんなり入国審査を通過! 入国審査待ちの列に並んでる間にモバイルWi-Fiをオンにして接続成功。バゲージレーンで無事に同志の荷物も回収できて、ミッションを次々クリア。入国時最後のミッションは両替。
というのも、ここ杭州は支付宝(Alipay)や淘宝網(Taobao.com)で有名な企業アリババの本拠地なので、現金が使えるのか、そもそも現金が手に入るのかが特に不安だったのです。
しかししかし、空港の到着フロア・出口付近(確か出口を出て少し進んだ先の左側にあった記憶)にはちゃんと両替所があり、ふつうに日本円から両替ができました。とはいえアリペイとWeChatpayの準備もしてきたので、ひとまずここでは1万円分を両替するだけに。1元が20円くらいなので、だいたい500元くらい。ただ、私たちの他に両替する人は誰もいませんでしたね。みんな電子マネーで事足りちゃうんだろな。日本でもほとんど電子マネーを使わないおばちゃんは、やはり現金があると安心。
ちなみにこの旅行の間に両替所を発見できたのはこの空港内の1か所のみ。横店エリア内はもちろん比較的都心の杭州市内でも両替所はありませんでした。いざとなったら銀行のATMでキャッシングすればいいやと思っていたけれど、横店ではATMも発見できませんでした(杭州市内ではATMはたくさんあり)。


さて、両替もできたし次は高速バスのチケットを買わねば!
高速バスターミナルは「汽车客运站」。
どうやら国内線ターミナルに汽车客运站はあるらしいので、空港内のガイドを目印に移動。途中バスチケットの自動販売機? もあったけれど、中国では電車やバスのチケット販売機での購入にID番号が必要だそうなので、外国人は必ず有人カウンターに行かなくてはなりません。まあ、そのほうがこちらも助かるけどね。おばちゃんは機械より人のほうが安心。
同志Zは沼落ちしてすぐ中国語を勉強し始めたので片言はOK。ありがたい! カウンターのお姉さんとやり取りをしてくれて助かりました。パスポートを見せて、1人75元(1500円)払って、バスチケットをゲット。空港から横店への高速バスは1時間に1本。杭州蕭山国際空港から各方面行きのの高速バス時刻表は、空港HPから確認できます。

待機場と乗り場が併設しているフロアに行くと、次は16:20発。待ち時間が45分くらいあったので、待機場にある飲み物の自販機で自分たちの電子マネーが使えるか試してみることに。ここの自販機で呉磊くん発見  (о´∀`о)ハジメマシテ。

中国入国後初の知ってる有名人発見で大興奮しバシバシ写真を撮る。


上海の空港と違って杭州はやっぱり地方なのか、空港の広告でおじゃやいーぼを見つけることはなく、そこはがっかりポイントでした。
さてさて、いざ電子マネー! 同志はアリペイを使って一発で購入成功。しかし私はアリペイではなぜか支払いできず、WeChatpayで購入成功。アリペイが使えない不安は残るものの、とりあえず各々が電子マネーを使えることはわかったので少し安心。

杭州萧山国際空港の高速バス待機場


高速バス乗り場。この時は3番が横店行バスの乗車口。


16時にはバスが到着し乗車開始(スタッフがゲートでなにやらアナウンス)。意外にも時間通りでびっくり。バスの荷物積み込みスペースが恐ろしく汚かった…荷物を入れられる大きさのビニール袋を持ってこなかったことを激しく後悔。
バスは定刻通り16:20に出発。車内に乗客は10人程度。おじさんが大声で喋ってるし、スマホで通話しているおばさんはスピーカーにしてこれまた大声で話しているし、行きかう車のクラクションはびっくりするくらいの大音量。うーん、異国情緒満載。こういう状況は大好きなんだけど、ひとつだけいただけなかったのが車内で喫煙する人が多いこと。今回の中国旅行はすっごく楽しかったけれど、このタバコ問題には辟易してしまった。東京は路上喫煙が規制されるようになって街中でタバコを吸う人はかなり少なくなっているけれど、中国では歩いていると前後左右から時には大量のタバコの煙が襲ってきて、久しぶりにイヤ~な思いをしました。

旅行1日目:横店バスターミナルからタクシーでホテルへ

横店全体図。©横店影視城HP


猛スピードで走行すること2時間半(トイレ休憩なし)、途中1か所降車場を経由し19時ごろ無事に横店客運中心(バスターミナル)到着。しかし、バスターミナルの営業はもう終わっているようでバスターミナル前のひろーい国道に放り出される(恐怖)。時刻は19:30。もう日はすっかり落ちてるし周辺に店舗もなし。国道沿いの街路灯しかなく真っ暗ですごーーく心細い状況のなか、一緒に降りた人たちはそれぞれ配車アプリでタクシーを呼んでいるもよう。たぶん全員中国人。
配車アプリは事前に日本で少し学習済みだったので、アリペイアプリの中のミニプログラム? ミニアプリ? でDiDiを立ち上げました。地図上で今日の宿泊先Holiday Innを探して目的地に指定、配車されるタクシーを選んで(いつもすでにチェックマークがついてるタクシーを選択)決定。同志は他の配車アプリをダウンロードしていたらしいのだけど、なんだか使いづらかったので結局このアリペイのDiDiを使ってました。
アリペイに登録してあるのは日本の携帯電話番号なので、もしタクシーから確認の電話がかかってきても出られないと心配していたものの、毎回問題なくタクシーが来てくれました。タクシー到着までの待ち時間は2~3分から10分程度で、上海などの都心と比べると横店はタクシーがものすごくつかまりやすいそう。
この時は初めての使い慣れない配車アプリでドタバタしてしまったけど、配車決定後数分経つと地図上にGPSマークの付いたタクシーが現れて、だんだんと私たちのほうに近づいてくるのがわかってホッと一安心。ただ何回かタクシーを呼ぶうちに、一度配車が決定してもなかなか来ないタクシー(GPSマークが乗車地点手前1kmくらいで停止してる)もあったので、そういう時はキャンセルもできます。キャンセルした場合はまた別のタクシーを選択して決定すればOK。
タクシーが来たら運転手さんにアリペイアプリに登録してある電話番号の下4桁を教えて確認終了なんだけど、このたかが数字4桁の中国語がまるで通じなかった…。なので、アプリに表示されるタクシーのナンバープレート番号を運転手さんに見せるか、下4桁の数字をメモに書いておいて運転手さんに見せるかのどっちかでしのぎました。
乗車料金がものすごい安いのもあって横店での移動はほぼタクシー。当初は横店内の移動は循環バスが便利! などと考えてたけど、循環バスはよっぽどタイミングが合わないと利用できないことが渡航のだいぶ前に判明。
タクシー料金は配車決定時点で支払う乗車料金と、その後に追加料金もしくは減額になることがあって、その場合はアリペイからその旨通知が来るのでそのたびに精算。なんにせよ、1回2~3kmの乗車で1~300円なのでなにも問題なし。
ちなみにこの時の横店客運中心から秦王宮近くのHoliday Innまでは、12.84元(250円くらい)。タクシーはほとんどがいわゆる白タク(日本で言う無登録の個人タクシー)でもちろんドアはあけてくれないし、トランクへの荷物の積み込み・降ろしは自力。トランク内は全然掃除されておらず汚いので、お気に入りの鞄を持っていく場合はご注意あれ。

旅行1日目:ホテル到着と夕ごはん

ドキドキしながらタクシーに乗車すること20分で無事にホテル到着。横店での4泊はすべて秦王宮近くのHoliday Inn(东阳横店智选假日酒店)。
そもそも中国では外国人が宿泊可能なホテルが制限されているのと、Booking.comとかの海外サイトで予約できるホテルが少なかったこと、観光の拠点になる秦王宮の隣にあることが、このホテルにした決め手。ドラマ御一行が泊まったホテルとか魅力的なところはたくさんあったけど、安心を優先したのでした。
ところが!! 外資系ホテルなのにフロントで英語がまるで通じなかったのには本当にびっくり。英語は会話も通じないし、書いても通じなかった(氷を欲しくてメモに「ice / ice cube」と書いたのを見せても理解してもらえなくて、それを翻訳アプリで中国語にしてようやく理解してもらえたレベル)。北京や上海くらいの都心に行けば英語もOKなのだろうけど、横店では英語通じません! というわけで、以後はすべて翻訳アプリで乗り切ることに。
ホテルの部屋は秦王宮の裏側(裏山ビュー)、ツインベッドでシャワーのみバスタブなし。事前に調べた通り、日本のビジネスホテルとほぼ同等の設備で衛生面も問題なし。翌日の朝食も規模は小さいながら満足の内容だったので、2人1部屋で1人当たり1泊4000円程度で泊まれたのはよかったです。

広さも十分。これで1人1泊4000円は安い!

さて部屋も確保できたし荷物も下ろせたし、もう20時近くだったので腹ペコな我々はホテル向かって左側にあるレストランへ。先客はおらず広い店内でお店の人が食事中。 何を頼んでいいかさっぱりわからなかったので、店内の壁に掲示されている写真付きのメニューの中から「干羊鍋」(うろ覚え)と青菜炒め、それに白飯を注文。計110元(日本円で2500円くらい)。もちろん電子マネーで支払い。
この干羊鍋がおいしかった! 私は羊肉はあんまり食べないのでどうかなと思ったけど、臭みが少なく日本では味わえないスパイスが利いていて最高でした。日本の町中華とはまったく違う味に出会えて、本当に中国に来たんだと実感がひしひしと押し寄せてきたのでした。

干羊肉鍋なんとか。炒め物なのか煮こみなのかは不明。


1日目はこれにて終了。
2日目はいよいよ秦王宮へ!
引き続き「横店影視城に個人旅行で行ってみた その2」をご覧ください。





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