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茨城で中学受検をする小学生のための「社会の勉強法(後編)」

「あのとき、こんな勉強をしておけば良かった…」と後悔しないために!
夏休み前に知りたい「社会の勉強法」について、塾の先生にお聞きしました。

Q:前回、オススメの勉強法は〝教科書を隅々まで読むこと〟と教えてもらいましたが、注意点はありますか?


: 「教科書を読みなさい」と言われると、最初から読み始める子がいるのですが、まさに要領が悪い。別に、最初のページから読む必要はないのです。そうではなくて、〝苦手な単元から読む〟。これが鉄則です。

 理科にも同じことが言えるのですが、社会の勉強で大切なことは〝苦手な単元をいかに減らすか〟です。そこが出たら点数がとれませんので。ですから、まずは自分の苦手なところを把握して、そこから読み始めること。

 でも、勉強が下手な子は、自分が「どこが苦手か」がわからない。
 例えば、「社会が苦手です」という子に、「どの単元が苦手なの?」と聞いても「全部です・・・」と答えるのです。「じゃあ、社会のテストはいつも0点なの?」と再度聞き直すと「いいえ。50~60点くらいです・・・」と。50~60点くらい点数がとれているのだから、「社会は苦手」とは言っても、地理・歴史・公民のどれなのか? さらに、どの単元が苦手なのか? を突きつめてほしい。そのうえで、そこから勉強をスタートさせれば良いのです。できる子は、それを上手くやっているのです。

Q:「社会が苦手」というのは、単なるイメージ、思い込みでしょうか?


: そうですね。「なんとなく苦手」と思っている可能性はありますね。覚えなければいけない知識量も少なくないので、消化不良を起こして、テストの点数が伸び悩み、それでいつの間にか「社会は苦手」と思い込んでいるのかもしれません。

 でも、突きつめれば「ここは間違ったけれども、ここは点数がとれている」という、凸凹は、必ずあるわけです。その凸凹をまずは分析する。まさに、自己分析です。その自己分析ができていないと、どこを勉強すれば良いのかがわからないので、ますます社会の勉強をしなくなります。

 「社会が苦手」という人は、勉強をしようと思ったときに、「さて、なにをやろう・・・」から悩んでいることが多いです。そして、感情的に「社会はできない」と思い込んでいることも・・・。だからこそ、まずは勇気を出して「自分は、どこができないのだろう?」と分析をし、苦手な単元を見つけたらそこから教科書を読んでみる。それが大事だと思います。

Q:脱線しますが、「適性検査Ⅱ」は、国語と社会の融合問題だとお聞きましたが、例えば「歴史小説」のような社会科的分野の内容が出されて「登場人物の心情を問う」などの国語的問題が出されるのでしょうか?


A: いいえ。

 まずはじめに、これまでの傾向を見ると「歴史」はあまり出題されません。ただ「今後も出ない」とは断言できませんので、塾でも子どもたちに教えています。

 そして次に、「小説」もあまり出ないですね。「国語=文学」を連想される親御さんも少なくないのですが、適性検査は、そのような問題は出ないです。

 出題としては、例えば「クラスのなかで催し物をすることになり、子どもたち3~4人がいろんな意見を出し合っていると。そこで交わされた意見を参考にして、あなたは〇〇についてどのように考えますか?」というような問題が出されます。それに対する答え方は、令和3年度(2021年春)以前が記述中心で、令和4年度(2022年春)以降が記号選択中心になりました。答え方は違うのですが、受検者の読解力・思考力・表現力を問う問題であることには変わりません。

Q:以前「国語の勉強法」では〝問題に慣れる〟ことと教えてもらいましたが、国語でも社会のように〝教科書を隅々まで読む〟ことは大事でしょうか?


A: 
学校で習っているところを、「何度も声に出して読む」ことは非常に大事だと思います。そして、教科書で習った漢字はすべて、「読み」「書き」できる状態にしておくと良いと思います。

 しかし、こと中学受検の「国語の勉強法」としては、あまり効果的・効率的とは言えません。

 (繰り返しになりますが)国語に関しても、やはり普段から「なぜ?」「どうして?」「なに?」と疑問をもつことが大事ですので、日常的に交わされる親子の会話でも、たくさん、質問を投げかけると良いかなと思います。質問する内容も、子どもが短文で答えられるようなものではなく、頭の中で一度文章をつくってから説明をするようなものが ◎ です。例えば、SDGsに関することや時事的な問題を、子どもに問いかけてみて、そして親子で一緒に調べてみるなどのプロセスを共有できれば、本物の国語力がつくと思います。

(次回は、「算数の勉強法」(前編)です。お楽しみに!)


※この記事は、青木信行 先生(茨進)、飯島孝 先生(茨城教育研究会)、倉田正士 先生(学秀館)、柴山信行 先生(新教研)、田中拓也 先生(TSSつくば予備校)、西田純一 先生(茨城統一テスト協議会)、広瀬伸一 先生(セナミ学院)、藤枝敬三 先生(弘道学館)、山辺和洋 先生(茨城統一テスト協議会)(五十音順)に取材した内容をもとに、シェアタイムが責任編集しています。


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