《報告》Peace & Democracy Forum
3月3日(日)「Peace & Democracy Forum」が沖縄で行われました。
今回、シェアは事務局を務めており、学生として参加したインターンの小幡とシェア事務局長の八尋からご報告させてただきます。
《インターン報告》Peace & Democracy Forum 沖縄ツアーに参加して
こんにちは!普及啓発・広報事業インターンの小幡です。
今回は、3月2日・3日の二日間で参加させていただいたPeace & Democracy Forum 沖縄ツアーについてご報告します。
このツアーは、沖縄平和賞受賞団体を中心にNGOと市民の有志による実行委員会によって企画・運営され、沖縄県外から5名、県内から5名程度の若者が共に沖縄戦の戦跡と米軍基地周辺を回り、それぞれの立場で平和と民主主義について感じたこと、考えたことを共有し、その成果を「Peace & Democracyフォーラム」内で発表するというものです。
参加者の皆さんは沖縄県内、県外だけでなくウクライナやミャンマーにルーツをもつ方、沖縄県外から進学を機に沖縄県に住んでいる方など、様々な背景をもって今回のツアーに臨まれており、だからこそグループワークの際にも多様な視点からの意見が飛び交い、とても勉強になりました。
大変多くの考えや学びを得たのですが、今回のご報告では特に印象的だったことに焦点を当ててご報告させていただきたいと思います。
ツアーを通して考えたこと
~1日目 ひめゆり平和祈念資料館・沖縄県平和祈念資料館・平和の礎~
ひめゆり平和祈念資料館では、ひめゆり学徒の戦争前から戦時下、現在に至るまでの生活の変化やひめゆり学徒隊が体験した沖縄戦の実相を証言映像や当時の写真、壕の実物大模型などを通して学びました。
最も印象的であったのは、ひめゆりの学徒たちは私たちと変わらない学校生活を過ごしていたということです。笑顔で学校に登校している写真、授業を受けている写真から軍国主義を取り入れた教育や制服、軍事訓練を実施している写真へと変化し、遂には何も知らぬまま戦争に看護要員として駆り出されてしまいました。日常を崩したこの変化は生活に徐々に浸透していったようにも、急激にもたらされたようにも感じられ、私が今過ごしている日常が当たり前のものではないことを実感しました。
また、その状況の中で生き残ったひめゆり学徒たちは生き残って申し訳ないと今もなおサバイバーズ・ギルトを抱えていました。戦争により、戦った兵士も巻き込まれた住民も生き残った人々も、全ての人が心身に深い傷を負い、それは生涯完全に癒えることは難しいのだと分かり、戦時中だけでなくその後も人々に大きな影響を与える戦争がとても恐ろしいものだと感じました。
平和の礎は、世界の恒久平和を願い、沖縄戦などで亡くなられたすべての人々の氏名を刻んだ記念碑で、太平洋戦争・沖縄戦終結50周年を記念して1995年6月23日に建設されたものです。
刻銘碑には、国籍や軍人、民間人の区別なく名前が刻まれており、被害の大きさが物語られていると同時に、国籍や身分など関係なく、命は尊いものであることを表しているように思いました。あまりにも多くの刻銘碑があったことで、今までは歴史上の出来事のように感じていた沖縄戦がこの地で実際に起こったものなのだと体感し、決して繰り返してはならない歴史であると深く心に刻まれました。
~2日目 嘉数高台公園・普天間基地・上大謝名さくら公園・Peace & Democracy Forum~
2日目は、「軍隊と住民」を軸に沖縄戦から普天間基地の成り立ちや背景について主に学びを深めました。
嘉数高台公園のある嘉数は戦時中、宜野湾市で住民の戦死率が最も多かった場所として知られています。住民を巻き込むことは国際人道法により禁止されておりますが、沖縄戦では多くの犠牲者がでました。Peace & Democracy Forumでパレスチナやミャンマー、ウクライナの現状を学び、今もそれらの地で同様の事態が生じており、歴史が繰り返されていることが分かります。
また普天間基地について、実際に訪れたことで私が想像していたよりも街中にあり、基地の隣には保育園や公園、住宅地が並ぶ住民の生活圏が存在していることに驚愕しました。騒音や墜落等の基地被害も多くあり、近隣住民には健康被害が生じていることが考えられます。また、辺野古改良工事「代執行訴訟」や、石垣住民投票控訴審など日本は民主主義であるのにも関わらず、民意が反映されずに選択肢がない状態で生活を送らなければならない沖縄の置かれている状況を知り、沖縄に多大な負担が生じていることを痛感しました。
これからに向けて
いままで私は沖縄といえば青い海、美味しい食べ物など観光のイメージしか持っていませんでした。しかし、たった2日間でその認識は変化し、今まで戦争や基地問題を教科書やニュースでなんとなく見るくらいで大きく意識していなかったことを恥ずかしく思い、もっと関心を持ち学び、行動していきたいと思うようになりました。この変化が生じた要因は以下の2点であると考えます。
①資料館や基地に直接訪れたこと
②戦争や平和について話し合える環境であったこと
資料館等に直接訪れて戦争の実相や基地問題の現状について学ぶことで具体的な理解に繋がり、その後に多様なバックグラウンドをもつ学生の方々と話し合うことができたからこそこれまで、そして今沖縄で起きている問題を自分事として捉え、意識するようになることができたのだと思います。戦争は繰り返されており、民意が反映されない現状やこの問題に対する関心の差があることから、Peace & Democracyの両立は難しく、一直線上に並べきれないことが考えられます。しかし、これからも継続して問題意識を持ち行動すること、そしてより多くの人が関心を持って共に考えることができたら、少しでも良い変化が生じるのではないかと思いました。
最後に このような貴重な機会をくださったスタッフの方々、一緒に学び、また多くを学ばせてくれた学生の皆さん、誠にありがとうございました。
活発に意見を交わし合う皆さんと共にできたことで私も自分の勉強する分野からPeace & Democracyについて考えていきたいと感じました。
これからもシェアの活動を応援していただけると嬉しいです。
《事務局からのご報告》Peace & Democracyフォーラムを開催しました
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