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福祉あれこれ

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#社会的養護

9月を迎えて

9月を迎えて

9月1日で自立援助ホームに異動になった。これまでは児童養護施設だったので、支援する子どもの年齢が少し上がりました。
児童養護施設は子どもを育てていく場所なので、しつこいくらいに介入しウザがらみと言っていいくらい声をかけ、跳ね返されても跳ね返されてもアタックしていく場所でしたが(少し盛ってます)、自立援助ホームは既に出来上がった子が社会に出るまでの準備期間としている場所なので、基本的には距離を保ちな

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旅立ちの季節

旅立ちの季節

年度末の3月。多くの施設では門出の季節だと思う。

年齢超過での退所、家庭復帰をするにしても学年の変わり目が都合が良いということもあり、毎年数人の児童が新たな生活に向けて旅立ってゆく。

児童養護施設には障害者手帳を持っている児童が一定数いる。知的や精神が多く、その児童は就職にしても障害者枠で決まることが多いうえに生活の場にしてもグループホームなど福祉の枠に収まるケースがほとんどで、皮肉なことにそ

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社会的養護を必要とする子たち

社会的養護を必要とする子たち

少し古いですがH26年に発表された統計によりと、児童虐待の相談対応件数は9万件に迫っています。その中で社会的養護を必要とする子供は4万人と報告されています。身体的虐待の次に多いのがネグレクトといった養育放棄です。

虐待を受けた子供たちの多くが食事を十分に与えられていません。学校に行けている子は給食が唯一のまともな食事と言う子も少なくありません。そのほかの食事はコンビニ弁当だったり、インスタントラ

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社会的養護の意義

社会的養護の意義

日々の業務に追いかけられて、仕事の時間がベルトコンベアに乗せられている気がします。おそらく仕事ができるの意味は自分で周りをコントロールできるようになってからだと思うのですが、その日が来るのかどうか今のところ予想も付きません。

若い職員のように体力もありません。子どもたちについていける瞬発力も持久力もありません。自分の出来ることと言えば、精々その時間その場にいて彼らの安全と安心を見守るくらいのもの

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