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読書感想文 #36 『児童養護施設という私のおうち - 知ることからはじめるフェアスタート』

みなさんこんばんは。いかがお過ごしでしょうか。

早いもので今年もあと 14日となりました。やり残したことはないでしょうか。

今日はこちらの本の感想を書きます。


児童養護施設という私のおうち - 知ることからはじめるフェアスタート

田中れいか 著


目次

Chapter1児童養護施設に入ったわけ14  2集団生活がスタート28  3児童養護施設の特徴38  4思春期と集団生活52  5私と家族68  6JKデビューと暮らしの変化82  7大学受験と自立96  8児童養護施設から巣立つ106  9退所後の一人暮らし114  10「児童養護施設」でも夢は叶う!154  11「スピーカー」という仕事168  12知ることのハードルを下げたい180  13いろんな支援がある未来がいい!188


Lecture1児童養護施設ってどんなところ?24  2子どもを支援するしくみ36  3「おうちとしての」施設をスケッチする50  4施設の生活をみてみよう60  5施設にいる子どもと家族の関係80  6施設の子どもの「学ぶ権利」94  7子どもたちの経済的負担102  8退所後の子どもたち112  9「せたがや若者フェアスタート事業」とは?122  10児童養護施設に行ってみよう166  11チャボナビ協力!「児童養護施設で働く」方法176

Chapterが児童養護施設出身の著者のお話で、それに対してLectureは関連する施設の話をデータや施設職員のインタビュー等に基づき分析や解説がなされているので、初心者でもじっくりと理解できる内容になっています。


感想

小さい頃に家庭の事情で施設に入る時の様子などはリアルでショッキングな印象を受けましたが、その後成長していく過程でさまざまな出会いや苦悩があり、また両親との関係なども変化していったりするのが印象的でした。

早く自立しなければならないという環境や自立した後の一人になった心情とか一般家庭とは異なる苦労もされていて、これは大変だろうなというのもありますが、著者の施設や子どもたちを知ってもらう活動をされて飛躍していく姿には心が打たれました。

大きな社会問題でありながら、日本ではまだ実情があまり知られていなく、歴史とともに制度も変化してきて、積極的な支援の取り組みをされている世田谷区の区長さんにもインタビューされてその話などで、少しづつ改善はされてきているようです。

欧米では里親制度の割合が高いのに対し、日本では戦後、戦争孤児の孤児院として各地に広まり、その後児童養護施設となり、現在も全国に存在するわけですが、施設の職員になるとかでなくても、寄付をしたり、関心を持つことで、制度や雰囲気も変わり、多くの人が暮らしやすい社会になっていくのではないかと思います。


それではまた。


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