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読書感想文 #9 『嫌われる勇気  自己啓発の源流「アドラー」の教え』

みなさんこんばんは。いかがおすごしでしょうか。

今日は、暑さが逆戻りしたような日でしたね。

今日は現在大人気の本についてお話したいと思います。

嫌われる勇気  自己啓発の源流「アドラー」の教え

岸見一郎 古賀史健著

先日書店でも山積みになって売っていましたが、地元の図書館のサイトから運よくかりることができました。

ちょっと前に、中田敦彦さんのYouTube大学で、この本について話をされていたのが、きっかけで知りました。

欧米で絶大な人気を誇るアドラー自身について書いたものではなく、青年と哲人が対話しながらアドラーの教えを説くような書式になっており、話している例え等も日本人の話のような印象を受けました。

一見タイトルだけ見ると、嫌われることを積極的に奨励する話と思ってしまいますが、そういうことではないようです。

動画を観て、さらに本を読んでようやく、いくらかイメージが沸いたような気がします。ビジネス本や小説よりも、読むのに時間がかかりました。

トラウマを否定せよ

アドラー心理学ではトラウマを明確に否定....トラウマに苦しむのではなく、経験の中から目的にかなうものを見つけ出す....大きな災害に見舞われたとか、幼いころに虐待を受けた....それによってなにかが決定されたわけではない。人生とは...誰かに与えられるものではなく、自ら選択するものであり、

トラウマってよく言いますね。過去に不幸に見舞われたから、その人が永遠に不幸と決まったわけではなく、その後の自分次第で幸せになれるということでしょうか。

あなたが不幸なのは、自らの手で「不幸であること」あることを選んだから...人生のどこかの段階で、「不幸であること」を選ばれた。....「不幸であること」がご自身にとっての「善」だと判断した、ということ...

不幸であることを選ぶって、すごいですね。不幸なのは、過去や環境のせいではなく、幸せになる勇気が足りていないから、だそうです。幸せになる勇気、ボクは持っているかなぁ。ふと考えてしまいました。

すべての悩みは対人関係

なぜ、あなたは自分が嫌いなのか....他者から嫌われ、対人関係の中で過剰に嫌われるのを恐れているから....あなたの「目的」は、「他者との関係のなかで傷つかないこと」...自分の短所をみつけ、自分のことを嫌いになり、対人関係に踏み出さない....

以前はボクも自分が嫌いでしたが、傷つかないことを恐れていたということですかね。逃げるというか、避けるというか。

あたかも自分が優れているかのように振る舞い、偽りの優越感に浸る....自分が権力者....と懇意であることをことさらアピール、それによって自分が特別な存在であるかのように見せつける。....自慢する人がいるとするならば、それは劣等感を感じているからに過ぎない

あの人なぜだか、自慢ばかりするなぁ、というのありますね。偽りの優越感に浸って、元々劣等感を感じていたとは。そう考えると、気の毒な感じもします。


他者の課題を切り捨てる

あなたができることは「自分の信じる最善の道を選ぶこと」...その選択について他者がどのような評価を下すのか、これは他者の課題であって、あなたにはどうすることもできない....まずは「これは誰の課題なのか」を考え...どこまでが自分の課題で、どこからが他者の課題なのか冷静に線引きする...そして他者の課題には介入せず、自分の課題には誰一人として介入させない。

仕事をしていて会社の評価で、なぜ出世しないのかとか、なぜボーナスがでないのか、というのは他者の課題だったんですね。そういうことを気にしないで、自分の業務であったり、趣味であったりの取り組みに関しては、自分の課題とし、他者から何かを言わせないということでしょうか。

対人関係のカードは常に「わたし」が握っていた...わたしが変わったところで、変わるのは「わたし」だけで、その結果として相手がどうなるかわからない...対人関係というと...まずは自分なのです...承認欲求に縛られていると対人関係のカードはいつまでも他者の手に握られたままなのです。

誰かとの関係で悩んだ時に、相手を意識して、承認されるように変わるのではなく、自分のことを考えて変わる決心があれば、その結果相手との関係が修復されるということでしょうか。

世界の中心はどこにあるか

「わたし」は、世界の中心に君臨しているのではない。「わたし」は人生の主人公でありながら、あくまでも共同体の一部であり、全体の中の一部なのです。...あなたは共同体の一部であって、中心ではない...所属感は共同体に対して自ら積極的にコミットすることによって得られる...具体的に「人生のタスクに立ち向かうこと」で....「わたしはこの人になにを与えられるか?」を考えなければならない。

世界が地球儀のようなイメージで、見る人の場所や角度で中心が変わるということだそうです。球ということでしょうかね。自分は球の右横にいて、あなたは上部にいてとか。与えられるかについては、自分がしてあげられること

ほめるという行為には「能力のある人が、能力のない人に下す評価」という側面が含まれ....背後にある目的は操作です...アドラー心理学ではあらゆる「縦の関係」を否定し、全ての対人関係を「横の関係」とすることを提唱...劣等感とは、縦の関係の中から生じてくる意識

つい職場の後輩だとか、自分の子どもだとか、ほめてしまいがちですが、縦の関係(上下)となってしまうので、良くないようです。横の関係が大事ということです。

「いま、ここ」を真剣に生きる


他者がわたしに何をしてくれているかではなく、わたしが他者になにをできるかを考え、実践....アドラー心理学をほんとうに理解して、生き方まで変えるようになるには、今までいきてきた年数の半分が必要になる...つまり40歳から学び始めたとするとプラス20年が必要で60歳までかかる。20歳から学びはじめた場合はプラス10年で30歳までかかる

家族の中で皿洗いして、ありがとうと言われなくても、家族の役にたてていると思えることあ大事だそうです。アドラーを学ぶには、早く始めることが大事なんですね。若さというのは、体力もそうですが、感性も豊かですからね。


人生とは、いまこの瞬間をくるくるとダンスするように生きる、連続する刹那....ダンスを踊っている「いま、ここ」が充実していれば、それでいい

ダンスとは、非常にわかりやすい例えですね。「いま、ここ」とは、東進ハイスクール林先生のCM「いつやるの? 今でしょ!」があてはまりますかね。英語なら「Righ now!」ですかね。

「いまここ」に強烈なスポットライトを当てていたら、過去も未来も見えなくなるでしょう

今日の、今を集中したら、過去はどうだったとか、未来はなんちゃらという雑念が消えていくということでしょう。


いかがでしたか。これまで思い込んでいたことと正反対だったりして、大変興味深いと思います。哲学は難しいですが、避けるのと向き合うのでは、人生が違ってくるような気がします。一度切りの人生ですから、幸せな気持ちで過ごしていきたいですね。

それでは、また。



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