とあるアパレルの〈理不尽マウントおじさん〉に返品された話。
いつ同じようなことが自分の身に起きてもおかしくないということを想像しながら読んでほしいと思います。
少し昔の話ですが、元受け業者の方からいつもの通り仕様書が届きました。
仕様書はいわゆる設計図であり、指示書です。
というか、委託される側からすれば仕様書はすべてです。
例えば、
デザイナーさんの企画では赤って書いてあるけど、絶対青の方が良いから、青で作ろう!
なんてことを下請けがやることがありえないというのは誰にでもわかることですよね。
その時も指示書と材料を確認し、細かい仕様まで確認をし、商品を作成して、納期通りに納品をしました。
数日後に、一本の電話が。
おい、こら。
思ってたんとちゃうがな!!!
そう、いきなり怒られるわけです。
何のことかもさっぱりわからないので、詳細を聞きました。
すると、
表地と裏地のバランスが悪いから、思ってたより分厚く仕上がってる!
あり得ない!プロなら見たらわかるだろ!
仕様書の通りに作ればいいってもんではない!
商品に違和感を感じたら、より最適な商品になるように工夫してやれ!
は?
そう、思わず声が出た。
これには実は前提がある。
確かに違和感はあった。
それは、本生産に移る前の『サンプル』の段階からわかっていた。
そのため、サンプル作成時に、そのリスクは伝えていた。
メールでも伝えたが、基本返信はないので、念押しで電話をしていた。
しかしそんなことは知ったことではないという勢いで文句を言ってくる。
言った言わないの所に持ち込んでくるが、メールを見てくれれば一目瞭然だろう。
火のないところに煙は・・・立つことがあるのです。
結局、商品は返ってきて、問題点を改善することとなったのですが、
あくまで不備による修理ではなく、
仕様変更による再加工というのが私たちの認識です。
仕様書に対して正確に作っているわけですし、なんなら危険予知と連絡も事前に行っていたわけですから、当たり前のことです。
しかし、再加工後、費用請求をすると、
**修理に金がかかるってどうゆうことなん?
払えんわ。
**
とのこと。
は?
耳を疑いました。
そして言われたこと。
ここは折れてくれんと、今後仕事出せなくなるよ。
俺の責任にはできんやん?わかるでしょ。
うちが手を引いたら、君たち困るんでしょう?
おぉ、見事なマウントポジション。
このとき力に屈した自分が今でも情けないし、悔しさは今でも持ち続けている。
そんなことがあったから、細かい修正案や、提案をするように心がけるようになったが、基本的に、『そんなことは下請けのやることじゃないから、俺らの言うこと聞いてやっとけばええんじゃ』という立場をとってくる。
コトが終われば忘れてしまう都合のいい性格なのだろうか。
ヤリ逃げされた感覚だった。
つける薬がない。
ありえないと思う事柄も、パワーバランスの中で飲まなければならないこともある。
ケースが違っても同じようなことを経験したことのある人は居なくもないはず。
以前にも書いたが、元受けと下請けという事実上の関係性は、どこまで行っても変わらないことだと思います。
しかし、お互いをパートナーとして高めあって価値を想像していく方が、
より良い結果を生み出すことにはならないだろうか?
私が例に挙げた方とのお付き合いはまだあるのですが、昨年からお仕事を少しずつお断りするようにしている。
嫌だからやらないというわけでは決してないし、総合的に考えて《確実に損をしてしまう》と判断したからです。
一気に断ち切らないのは、相手も次を探さなければならないからです。
ケースが違っても同じようなことを経験したことのある人は居なくもないはず。
いろんな理不尽や、悔しさもあることでしょう。
今まで経験したことのない人も、世の中にはいろんな人がいます。
いつそんなことが起きるかもわかりません。
ただ、こういったことが慢性的に行われている環境も現実にはあります。
そのままでは何も変わりません。
だから僕は挑戦を続けていますし、戦える強さが欲しいと、情報発信もしています。
諦めるのは簡単ですが、そんな簡単にギブアップできないじゃないですか。
もし、そんな悔しい経験をした人がいたなら、
相手を変える前に自分が変わるつもりで行動してみてください。
もし、この内容をみて、
もしかしたら、自分、マウント取りまくってんなと思った人が居たら、ちょっとだけ意識を変えてみてください。
お互いの少しの行動が、大きくコトを変えるキッカケになるかもしれません。
あなたから頂いたサポートは、今後の糧にさせていただき、note等での発信にに生かしていきます。たくさんのキッカケをクリエイトするサイクルをnoteで作れたら幸せです。