#40 地図帳で樺太と千島列島が白いのはなぜ?

地図帳の世界地図は各国が色付けられていることが多い。だいたい日本は赤色である。よく見てみると、樺太の南半分と千島列島は白色になっており、どこの国にも所属していないことになっている。なぜなのか。

千島列島は、1875年の樺太・千島交換条約で日本の領土となった地域である。樺太の南半分は、日露戦争によって日本が手に入れた地域だ。そして1945年、第二次世界大戦の敗戦によって日本は両地域を放棄することになる。その後、本来であればソ連領として認めるはずだったが、ソ連はサンフランシスコ平和条約に調印しておらず、ロシア連邦となった現在でも日本とロシアは平和条約を結んでいない。つまり、日本とロシアはお互いに国境を確定していないことになる。

日本は、ポツダム宣言を受諾した8月14日以降、ソ連が攻め込んで来て支配された北方領土を日本領と宣言し、南樺太と千島列島は帰属未定地としている。しかし、現在はどちらの地域もロシア連邦が実効支配している。

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