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視野が狭いか、論点の統合ができないか・・・

「自分が社長をやっている中小企業の株式を買い集めたい」という話になったとします。

しかし、上場企業のように売り買いする場があるわけではありません。
そこで、顧問税理士あたりに「うちの会社の株式っていくら?」と聞いたりします。

税理士は、ある計算根拠をもとに数字をはじき出してくれるでしょう。
その株価を知って、社長は安心してしまいます。


でも、これだけでは、話が全然詰められていません。

そもそも売買には、相手方があります。
相手は、株式を売る気があるのでしょうか。


株を売る気があったとして、その金額には納得なのでしょうか。

税理士が算出する株価なんて、相続税の計算をするときに使う株価の算出方法だったりします。
それがどの場面でも通じるわけではなく、むしろ、状況によっては正しい株の価値とは言えない場面も多いでしょう。



もし、声をかけたものの、相手が株式を売ってくれないことになった場合、どうなるのか。
寝た子を起こしてしまい、厄介なことになる可能性がありそうです。
安易に行動を起こすと危険なわけですが、ここまで気が回らない人も多いでしょう。

法律手続的にも、何が必要なのか、どこに注意しなければいけないのかという論点があります。

株式の売買により、課税がなされることもあります・・・

とまあ、こんな感じでざっと論点を考えてみました。

自分の会社の株式を買うというだけでも、いろいろと考えなければいけないところがあるとお分かりいただけるでしょう。

そして、これらの論点を統合して、「どうするのか?」を決めなければいけません。

中小企業の社長さん相手に仕事をしていても、このあたりのことが上手い人って本当に少ないな、と感じます。
きっと社長だけでなく、世間一般的にそうなのでしょう。

視野が狭く、浅はかな考えで結論を出してしまう。
または、全体を見渡して、統合して結論を出すことができない。
このどちらかが多いですね。

①広く論点を集める
②統合し、判断する

このステップを意識するだけで、かなりものごとを上手く進められるようになるはずです。


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