見出し画像

物語コーポレーションの好調を支える「理念」と「明言のすすめ」

株式会社物語コーポレーションは「焼肉きんぐ」「寿司・しゃぶしゃぶゆず庵」「丸源ラーメン」などの飲食店を日本国内外に展開。店舗数は2020年10月現在、552に及びます。

コロナによるダメージはありながらも、成長を続ける企業です。

物語コーポレーションの経営の核となっているのは「経営理念」です。「Smile&Sexy」という経営理念を掲げ、その理念のもと、社員の誰もが自由に発言し、行動することが原動力になっています。

画像1

同社が非常に重要と考える経営理念がどのように社員に浸透し、機能しているのか。代表取締役社長 加藤 央之(かとう・ひさゆき)氏に詳しく語っていただきました。

画像2

Q、現在に至るまでの会社の沿革

最初は、株式会社源氏という会社でした。創業者の小林の母であるキミエさんが、最初におでん屋を始められました。
そのときにお酒を売るにあたって、お酒の名前を店名に付けて「源氏」となりました。そして、現在の社名「物語コーポレーション」に、現在特別顧問の小林が変えました。

そこで経営理念の「Smile&Sexy」が生まれました。もともとは創業者のキミエさん、小林が生きてきた中で、培ってきたもの、原理原則なのです。
どういうものかというと、「Smile&Sexy」は、外に向けて一番分かりやすい言葉でいえば、ダイバーシティ&インクルージョンです。これは、多様性、それぞれの違いを認めて、多種多様な人たちが自分らしく生き生きと働くという意味合いです。
しかし、僕らが思っているダイバーシティ&インクルージョンは、違いや個性を認めるから、それを個人が自分らしく表現しなさいよということです。 
そして、「Smile&Sexy」という言葉ですが、Sexyは「自分らしく生きようぜ、自分の美しさを出そうぜ」ということです。
では、どんな人が美しいのかというと、自分の言いたいことをちゃんと言う。やりたいことをやろうとする。そういう生き方をしてる人が美しいという意味で、「Sexy」と言っています。
一般的に、自分の言いたいことを言う、やりたいことをする人は、「ちょっと煙たい」とか「自分勝手だ」そういう風に思われやすいと思います。
そういうときに必要なのが人間力です。Smileという言葉だけを聞くと、「笑顔」に集約されますが、その人の人間力とかマナーとか、思いやりがあるとか気遣いができる、そういうことも全部含めて、その人間力の総称をSmileという言葉に表しています。
例えば、AさんとBさんがいて、同じように自分の思うことを言ったとします。Aさんは、いつも挨拶を元気よくできる人で、Bさんはできない人だとします。
Aさんは、誰かが困ってるときに「大丈夫?」と声をかけられる人、Bさんは、そうではない人。また、Aさんは時間をきっちり守れる人、Bさんはそうではない。そのときに、同じことを話したら、周りはどちらを応援するのかといったら、間違いなくAさんだと思います。
それは、Aさんの方が人間力があるから、周りが応援しようと思える人だからです。
結果的にどちらが自分らしくいられるのかといったら、言いたいことを表現したときに、やっぱり世の中自分だけでできないことは山ほどあって、その中で周りが自分を応援してくれることによって達成できることがあるので、結果Aさんの方が自分らしさを表現できています。
Smileを目標にするのではなくて、Sexyという自分らしさを出すことが自己実現なのだと思います。
自己実現を目指す中で、Smileという人間力が必要になってくるため、Sexyのレベルを上げようとすると、それに合わせてSmileも必然的にレベルアップしていかないとだめだよねという考え方で、それによってSexyさはもっと出せるようになって、もっとSmileのレベルも上げて、どんどんこのレベル感を上げていくことによって、より自分らしさが表現できることが、幸せになるために一番のポイントなのだと「Smile&Sexy」という経営理念に表しています。  
どういう人が最も魅力的なのかといったら、自己実現を目指している人で、どんな自分になりたいのかに一生懸命な人だと思います。それを、会社の人材力にしたい、成長の源泉にしたいが一番の根本にある思いです。
「個の尊厳を、組織の尊厳よりも上位に置く」というのは、理想論だと一般的には言えるのですが、ここまで成長してきたのも、結局は人の力なのです。なので、採用段階から、理念型の人間を採用することにこだわってやっています。
1日24時間あって、8時間寝て、8時間働くとしても、結局は昼食などあると拘束時間としては9、10時間になります。そこに通勤や身支度の時間があると、休みの日以外は、ほとんどの時間を仕事に費やしているのです。
そのときに、「Smile&Sexy」という、生き方と仕事を区別しない、自分のプライべートの時間だけでなく、仕事の中でも自分らしさを表現できなかったら、幸せではないじゃんという考えなのです。
例えば、仕事に置き換えれば、本当にこのメニューで売れるのか、店にいても「左に置いたほうがよくないか?」とか、自分だったらこう思うと意見を言う人の方が、改善の力になるし、結果として会社の開発力にもなってくるのです。
経営においても、それは重要です。トップが何かを言ったときに、周りがイエスとしか言わない組織は絶対に駄目になり、判断のミスもすると思うのです。
例えば、僕が何かを言いました。物語コーポレーションは「いや、それ違いますよ」と言ってくれる人が山ほどいる会社です。議論の文化は2ついいところがありあます。
1つは経営が正しい方向に向かいやすい、間違ったことが起こりにくいことです。2つ目は、1人では考えつかなかったことに対して、周りが言ってくれたら「その視点があったのか」とか、イノベーションが生まれることです。これが議論文化のいい点だと思っています。
したがって、経営理念の「Smile&Sexy」に重きをおいていて、それをやることによって会社も正しい方向に行き、会社としても開発力が上がり、個人の幸せや人材力も上がっていきます。これを会社の成長に結びつけたいという想いです。
物語コーポレーションっていう社名は、自分の物語を描く、自分自身が人生の物語を描いていく、自分物語の寄せ集めが会社の物語なんだという思想を込めて、物語コーポレーションという名前にしています。それが、社名に込めた思いです。

Q、経営理念の浸透のためにどのようなことをしているか

理念の浸透は、難しい課題です。うちも1200人ぐらい社員がいますが、これだけ「言っていいよ」「やっていいよ」と言っても、やらないのです。それは大きな課題だと思っています。
ただ、ずっと取り組んでいることは……

この続きは社長onlineにご登録いただくと、ご覧になれます。

社長onlineへのご登録が必要です画像

社長onlineのご登録は、こちらをクリックください。
https://www.funaisoken.co.jp/lp/media

セミナー等の割引が受けられる、お得なプレミアムプランについてはこちら。
https://www.funaisoken.co.jp/lp/media-premium


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?