見出し画像

どんなシェアハウスを思い描いているのか。

シェアハウスって何?

皆様、「シェアハウス」とはどういったものを想像されるでしょうか。

Wikipediaで調べますと、
「ひとつの住居に複数の人が共同で暮らす賃貸物件を指す和製英語で、一般的にキッチンやリビング、バスルームなどを共同で使用し、プライバシー空間として個室を利用する。」
とあります。

元々寮やマンション、商業ビルや民家等であった建物を転用して運営されているケースが多く、主に外国人向けの長期滞在型の物件として都市部を中心に広がっていったという経緯がありますので、
「シェアハウス」という言葉を聞くと、様々な国の方々が大人数で入居されていて、且つ男女混合という形態が多いというイメージを持つ方が多いのではないでしょうか。


ゲストハウスはじまりでの交流イメージ写真

私の作りたいシェアハウスとは

今回、私が作りたいシェアハウスは、大人数が住むような規模の大きいシェアハウスではありません。
奈良が好きで奈良のいろいろを知りたい、なので好きな奈良で働きながら住み、歴史や文化などを肌で感じたいといった方々に向けた、
少人数のシェアハウスなのです。

前回にもお話ししたように、「ゲストハウスはじまり」にお見えになる
「奈良愛に溢れた女性の方々」からのお声を受けて、女性限定で、且つ少人数で、温かみのあるアットホームなシェアハウスにしてみたいと考えました。
奈良が好き、奈良を知りたいという価値観を共有している仲間が住むわけですので、奈良の様々な話題をシェアハウスの共有スペースにて更に広げ、深めて、そしてその思いをつないでいきたいと思っています。


ゲストハウスはじまり・交流スペース和室

気になっていた空き家問題から考える

以上のような観点から、次にどんな物件がよいかと、思い巡らせていました。
以前より消費生活アドバイザーとして住宅事情に興味・関心があった私は、日本の住宅の在り方について疑問を持っていました。

2023年の全国の住宅土地統計調査(速報値)によりますと、全国で空き家は900万戸、空き家率は13.8%にもなります。
1978年の調査開始以降ずっと右肩上がりで空き家は増加しており、特に2003年からの20年間で約241万戸も増加しております。

それでも国策として新築住宅・マンションを作り続けているのは、住宅産業はすそ野が広いため、経済対策になるからです。
今もなお住宅ローン減税などで若い世帯が新築住宅を購入しやすい政策を進めております。人口も減少に転じており更に空き家が増加するのは明らかなのにそんなに作ってどうするんだろうと感じます。

そもそも日本は国土の7割が山林という森林国ですから、昔から木で建物は作られていました。
世界最古の木造建築物「法隆寺」は1300年以上の時を超えて、斑鳩の地にあります。豊富にある木材は吸湿性もあり日本の気候風土にマッチしているので、適切なメンテナンスを行えば長く住むことができ、物件の価値が落ちることはないはずなのです。


法隆寺 本殿・五重塔

しかし木造住宅は、現状資産価値としての法定耐用年数が22年とされております。
その為築22年を過ぎた木造住宅は価値がゼロだとみなされ、どんどんスクラップして新築住宅を建てられていきます。

何より日本では新築神話が大きく、日本の中古住宅取引件数は14%程度と、アメリカや欧州と比べてダントツに低いのも事実です。
たしかに新築住宅はまだ誰も住んだことがない家という気持ちよさがあり、且つ最新の耐震性、断熱性、省エネなどの機能性を付与して建てられていますので、致し方のないことなのかもしれません。

ここに核家族化や人口の一極集中化が重なり、都市部に新しい住宅が増える一方、地方では空き家が増加していきます。政府も既存住宅の活用を模索して様々な政策を出してはいますが、いかんせんなかなか空き家は減少していません。

なので私も微力ながら今回空き家を活用して、この問題に貢献したいと思っています。
(2022年から息子が夫の実家を改装して男性限定「大和八木シェアハウス橿の木」を運営しておりますし、「ゲストハウスはじまり」も築古の住宅を活用しています。築古の住宅をリフォームしてより良い形のものを作っていくことは新築よりもやりがいがあるものだと、傍から見ていて感じておりました。)


ゲストハウスはじまり・交流スペースダイニング

こうした想いを踏まえ、物件は
奈良好きがつながる少人数で温かみのあるような、木造中古住宅」に重点を置いて、ゲストハウスはじまりと同じ橿原市を中心に探してみたいと思いました。

次回は、物件探しについての方向性や具体的な過程などを含めて、お話していきたいと考えています。
最後までお読みくださいまして、ありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?