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原書をスラスラ読めるようになりたかったわたしは子ども時代の愛読書を読んだ

これといった海外経験もなく、英語の成績は中の上程度だったわたしだが、短大に入った18歳のときに英語の原書を読めるようになろうと考えた。

英文科だったので原書ぐらい読めるようにならないと、と思ったわけだが、単に「洋書をスラスラ読める人」に憧れていたとも言える。

しかしもちろん、いきなり難易度の高い本を読んでも歯が立つわけがない。挫折を避けるため、まず子ども時代の愛読書を原書で読んでみることにした。

Little Lord Fauntleroy(小公子)
A Little Princess(小公女)
Mary Poppins(メリーポピンズ)
Daddy-Long-Legs(あしながおじさん)

など。これらは小学校低学年レベルの本である。さほど苦もなく読めたが、すぐに物足りなくなり

The Chronicles of Narnia(ナルニア国物語シリーズ)
Little House series(大草原の小さな家シリーズ)

など小学校高学年レベルのものへと進んだ。子ども時代に大好きだった本を選んだのが功を奏した。内容を熟知しているので、ほとんど辞書を引かなくても読み進められる。あの名前やセリフはオリジナルではこう書かれていたのか! という感動や驚きに心が躍り、英語を読むしんどさより楽しさが勝った。

次に小学校高学年~中学生くらいのときに読んでいたアガサ・クリスティを読むことにした。クリスティの作品はたくさんあり、原書を故郷の街の丸善(書店)で手に入れやすかった。

このあたりでもっと大人向けの洋書に挑戦してもいいかもしれないと考えたわたしは、次に映画を見たことのある原作本に手を出した。

Rain Man(レインマン)
Dead Poets Society(いまを生きる)
Flatliners(フラットライナーズ)
Less Than Zero(レス・ザン・ゼロ)
The Accidental Tourist(偶然の旅行者)
Breakfast at Tiffany's(ティファニーで朝食を)

などなど。これも子ども時代の愛読書と同じく、人間関係や内容がわかっているため、あまり辞書を使わなくてもサクサク読み進められるという利点があった。洋書ビギナーにとって「逐一辞書を使わずとも楽しく読める本を読む」というのはとても重要なのだ(経験則)。

この映画原作フェーズに入るころには、洋書も日本語の本より時間はかかるものの臆せず読めるという境地に達していた。これが21歳くらいだと思うので、だいたい3年ほどで洋書が読めるようになったんじゃないかと思う。

これが早いのか遅いのかはわからないけれど、当初の目標は達成され、楽しく洋書ライフが送れるようになったのでした。

めでたしめでたし。


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