見出し画像

羅針盤はマネージャーの武器となる

こんにちは!LayerXのバクラク事業部でバクラク申請・経費精算チームでEngineeringManager兼TechLeadをやっております小峯(@sh_komine)です。
昨年8月にLayerXに入社して1年以上が経ち、一エンジニアとして開発するだけでなく、マネージャーとしての役割を担うようになりました。

LayerXでは、LayerXらしさの企業文化を明文化する羅針盤という資料を社内で運用しており、社外にも公開しています。

マネージャーとしての役割に取り組む過程で、羅針盤があってよかったなぁと思える場面が多くあり、マネージャーから見て羅針盤をどう活かせるか、普段感じていること・考えていることをご紹介しようと思います。

簡単に自己紹介

ヤフー株式会社に新卒入社、EC事業でアプリ開発や海外駐在を経験
その後、2社のスタートアップでプロダクトのフルリプレイスや新規立ち上げ、チーム組成、CTOなどを経験
2021年8月LayerXに入社、バクラク申請・経費精算のプロダクト開発全般を担当し、現在はEngineeringManagerとTechLeadを兼任
好きな飲み物はビールと日本酒

LayerXに入社してからの取り組みなどはちょうど最近登壇した資料「2年弱で5つのプロダクトが立ち上がる中での組織の変化と現場が向き合うハードシングス」にまとめたので、気になる方はご覧ください

LayerXでのマネージャーの定義

LayerXでは「マネージャーはチームの中の役割の一つに過ぎない」羅針盤フォロワーシップのページに明記されています。
併せて、マネージャーに過度な期待をしないことにも触れられており、この羅針盤のおかげでメンバーはよりチームのために声を上げやすくなり、マネージャーに過度に頼ったりすることを防いでいます。

マネージャーの本質

では「マネージャーの役割はなんだろう?」と考えたのですが、個人的にはHIGH OUTPUT MANAGEMENTに書かれていた マネージャーのアウトプットを最大化するという役割の定義がとてもしっくりきました。
また、マネージャーのアウトプットは以下の式で定義しています。

マネジャーのアウトプット
=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット

HIGH OUTPUT MANAGEMENT

ではマネージャーが自分の組織のアウトプットを最大化するにはどうしたらいいか?
プロダクトの状況、チームの規模やチームメンバーの性質によって、自分の組織のアウトプットを最大化するために取り組むことは変わります。自分の組織のアウトプットには自分のアウトプットも含まれるので、元々が強いプレイヤーだったマネージャーで少人数のチームのときには、自分が一プレイヤーとして馬力を出すのがチームのアウトプットの最大化につながるケースもあります。
ただし、長期的にチームのアウトプットを最大化するには、自分のナレッジを構造化・言語化してチームに伝えたり、メンバーの一人一人にフィードバックをすることにより、メンバーの成長や組織へのフィットを促すことはより重要になってくるかと思います。
このチームへの成長を促す過程で、羅針盤はマネージャーにとっての大きな武器となります。

羅針盤はマネージャーにとっての武器となる

マネージャーとメンバーの意見の食い違い

マネージャーから見て、「〇〇さんはこういう点を直すともっと活躍できそうだな。」と思い、フィードバックするという場面は日常的にあるかと思います。
このフィードバックの場面、マネージャーから見た改善点を素直にメンバーに伝えている状況でそのアドバイスが正しかったとしても、メンバーとマネージャーの考え方が食い違っている場合に、メンバーが「それはマネージャーの好みではないか?本当に自分の成果に結びつくのか?」という疑念を抱き、素直にフィードバックを受け取れない場面があると思います。
この記事を書いている私自身も過去のマネージャーからのフィードバックに同様の疑念を抱いて素直に受け取ることができなかった場面が多々ありました。

羅針盤があることでより質の高いフィードバックに

まず、LayerX羅針盤のトラストフルフィードバックという考え方が浸透しており、お互いリスペクトを持ってフィードバックを返す・受け取る文化があり、それぞれがフィードバックを受けて前向きに改善をし続ける空気感が醸成されています。

また、フィードバックの形式も以下のようなフォーマットで、GOOD(良かった点)MOTTO(改善点)行動指針の観点で整理してフィードバックを返すようになっています。

【GOOD(良かった点)】
- 徳
- Trustful Team
- Bet Technology
- Fact Base
- Be Animal

【MOTTO(改善点)】
- 徳
- Trustful Team
- Bet Technology
- Fact Base
- Be Animal

トラストフルフィードバックのフォーマット

行動指針の観点でフィードバックを整理することで、フィードバックの出し手はアドバイスをより全社の方針に沿う形にブラッシュアップできますし、フィードバックの受け手は行動指針の観点でより成長し成果を出すためのアドバイスとして、アドバイスを素直に受け取りやすくなります。
羅針盤という文化の存在により、「それはマネージャーの好みではないか?本当に自分の成果に結びつくのか?」という疑念をより抱きにくくなり、マネージャーとメンバー間のフィードバックの質がより上がっていると感じます。
またマネージャーのアドバイスが少しずれてしまっている時もあると思いますが、そんなときにはメンバーからも意見をもらい、行動指針を起点にお互いの認識をすり合わせていくことができます。

日々の行動に結びつく標語としての羅針盤

また、羅針盤ではLayerXが行動指針以外で大切にしている価値観に関しても定義がされています。

LayerXが行動指針以外で大切にしている価値観は、私自身は組織としてより成果をあげるために普段の行動から凡事徹底して行うと、よりよい成果が出やすいような価値観として捉えていて、
「使われないものを作らない」、「実行と戦略をわけない」、「ボールを拾う人が偉い」、「NoじゃなきゃGo」、「Bad News First(悪い情報こそまず共有)」などなど、、、、どれも日々の行動に結びつけやすい言葉 = 標語として機能しています。

実際に日々のちょっとしたslack上でのフィードバックや1on1でのコミュニケーションで使いやすいものになっていて、マネージャーにとっても気軽にメンバーと認識合わせができる武器になっていると感じています。

slackの行動指針emoji

他チームへの貢献

再掲になりますが「マネジャーのアウトプット=自分の組織のアウトプット+自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット」と定義しています。
マネージャーは自分の周囲のチームのアウトプットにも貢献する必要があります。

羅針盤には20%口出しルールという項目があり、他チームにもフィードバックをして貢献することを是とする価値観があり、他チームへの働きかけや議論もしやすい環境なっています。


まとめ

マネージャーという自分の役割から見て、羅針盤がどう見えているか、どう活かせるかということについてご紹介しました。
羅針盤のような企業文化の明文化は、マネージャーにとってもメンバーにとっても同じ方向を向き、全力を出しやすくなる強力なものだと感じています。
私ごとですが、今回書いたようなことを意識してマネージャーをやっていたら、FY2022上半期のベストマネージャー賞を社内でいただくことができました。(評価いただき、素直に嬉しい。)
今後とも羅針盤を生かし成長させながら、組織全体でお客様への提供価値を最大化し続けて行けたらと思います。

最後に

少しでも羅針盤に共感し、LayerXに興味を持ってくださった方、ぜひ気軽にお話しましょう!
カジュアル面談のフォームもあるので、本当にお気軽に申し込んでいただければと思います。

また、この記事はLayerXもアドベントカレンダー(概念)の記事として書かせていただきました。
他にもおもしろい記事があるので、どうぞご覧ください。

今回はマネージャーからの目線で羅針盤活用についての記事とさせていただきましたが、全社的なミドルマネジメントへの取り組みについても興味をお持ちの方は、弊社石黒(@takaya_i)のこちらの資料も併せてご覧ください。

ここまで読んでいただきどうもありがとうございました。
少しでも読んでいただいた方の力になれれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?