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中国の結婚式に参加!そこには自由と笑いと感動が!

中国の結婚式にどのようなイメージを持たれているでしょうか?
実際に筆者がこれまで数多くの結婚式に参加してきた中から、日本との違いや驚いたことをレポートしたいと思います。
※あくまで筆者が参加してきた結婚式をもとに本記事を書きます。地域や民族で結婚式の方法は違いますのであしからず。


結婚式当日は花嫁を迎えに行くことから始まる

中国の結婚式当日は、新郎が新婦の家に迎えにいくところからスタートします。迎えに行く時は、「婚車」と呼ばれる高級車をレンタルして迎えにいきます。この時の車はベンツやBMWなど高級外車が選ばれることが多いです。

新婦の家に着くと、玄関の鍵がかかって中に入れません。新郎は迎えに来たので中に入れてくれと扉をノックすると、新婦の友達数人が家の中で待ち構え、新郎に質問します。
「奥さんの好きなところ3つ言いなさい!」
「結婚後に奥さんからもらうお小遣いはいくら?」
と友達が質問をするので、新郎が1つずつ質問に答えていくと、少しずつ扉が開いてきます。質問はけっこう長いことやりとりが続きます…

扉が少し開いたところで、新郎がチャンス!とばかりに、お金が入った赤い封筒を扉の中にたくさん投げ入れます。すると新婦の友達は投げ入れられた封筒を拾いだしますので、その隙に新婦の家の中に入り込みます!w

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やっとのことで新婦の部屋に入ると花束を渡し、撮影が始まりますが、もちろんここでも色々な遊びがあり、新婦の靴が部屋のどこかに隠されているので新郎は探したり、新婦の両親にお茶を渡したりと面白いイベントがあります。

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無事に新婦を連れ出すことができたあとは、新郎新婦の高級車を先頭に、親、親戚、友達を乗せた車の集団で結婚式場に向かいます。ちなみに新婦を迎えに行く時や結婚式場に向かう時にルールがあるみたいで、Uターン禁止、できるだけ一筆書きのルート、葬儀場前は通らないなどあるようです。

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アイドル並みの結婚式演出!

結婚式会場では日本と同じように先ずはご祝儀を渡します。相場は付き合いによってマチマチですが、中国で縁起が良いといわれる「6」「8」を絡めた金額で渡すことが多いようです。友達の場合は600元、800元、888元などが多く、日本のように3万円とかあまり相場が決まってはいないです。

結婚式参加者の服装についてですが自由です。というよりも自由すぎます!
今でこそ男性はジャケット、若い女性はそれなりに着飾ってきますが、少し前まではちょっとスーパーに買い物!みたいな格好で参加していました。

かつて農村部の結婚式に参加した時は、新郎新婦はタキシードとドレスでしたが、それ以外は参加者全員が普段着…新郎の母親がダウンジャケット着たまま壇上に上がっていました…w
友達にはジャージがいたり、農作業帰り?という服装の人も…本当に自由なんだなと思いましたね…

そして式が始まると、司会者が出てきます。その司会者も壇上のど真ん中でテレビの司会者ばりに冗舌なトークを繰り広げます。この司会者で結婚式の盛り上がり方が変わるので、人気の司会者は金額も高く、順番待ちになります。

司会者が場を盛り上げたところで新郎の入場です!
歌が流れたと思ったら、なんとスポットライトを浴びながら新郎が歌いながら出てきました!w(筆者の友人の話です!)
お前なんかいっ!?w しかも壇上までゆっくり歩いて本気で歌っている!w

登場した新郎と司会者がある程度話終えると、続いて新婦の入場です!
新婦入場では父親と一緒に出てきて、娘を新郎に渡すという演出が多い気がします。どんな結婚式でもこの時は感動しますね!

その後、司会者を中心に新郎新婦、そして2人の両親のトークがあり、馴れ初め話や友人からのお祝いなど楽しいトークとなります。友人からの言葉はありますが、日本のようにダンスなど出し物は見たことがないです。

一方で参加者はというと、話を聞いている人もいますが、円卓で酒を飲みながら盛り上がっていたりもします。この時も「この料理はテーブルでいくらだ?」、「このテーブルで3000元ね!」など聞いているとけっこう面白いです。

飲み物は白酒と呼ばれる50度以上の酒が並び、円卓では久しぶりに会う知人と乾杯が繰り広げられます。最近はワインなんかも置かれるようになりましたが、基本は瓶ビールと白酒!そして筆者は外国人ということで中国人達から白酒の乾杯攻撃をされます…

料理はもちろん中華料理になりますが、円卓に置ききれない場合は、皿の上に重ねられて置かれていきます。日本のようにコース料理というよりも、回転テーブルに大皿が乗せられてみんなで食べるというスタイルが多いです。

各テーブルで酒が入り盛り上がっていると、新郎新婦、そして2人の両親が各テーブルをまわってきて、みんなで乾杯!なんとそこでは乾杯が終わると、みんな荷物を持って帰り支度をはじめます…
え…!?と思ってまわりを見ると、乾杯が終わったテーブルからみんな帰って行きます。
そう、中国では一般的に自由解散…もちろん残って飲んでいる人もいますが…

日本のように新郎から最後の言葉的な感じで締めくくることはほとんどないです。なので最初のほうにまわったテーブルから帰っていくため、最後のほうになると半分くらい帰っていたりします。
日本人からすると何か締まらないなと思いますが…

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メンツとビジネス

中国の場合、結婚式の前に「婚纱」というウエディング写真を撮ります。これが大変で、様々な衣装に着替え1日がかりで撮影します。人によっては撮影旅行で、絶景観光地に行き写真撮影したりします。
週末にもなると海岸沿いのキレイな写真撮影スポットは、ウエディングドレスを着た女性で賑わいます!w

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この撮影ビジネスが中国では発展しており、旅行会社も力を入れています。ここで撮った写真を結婚式場の入り口などで使ったりします。少し前までは、ポスターサイズに印刷した2人の写真を、新居の寝室に飾ったりしていました。
以前、友人の家に行ったときに玄関入って正面に2人の恥ずかしくなるようなラブラブ写真がドデカいサイズで飾ってあったことがあります…w

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また前記したように迎えに行く車は高級外車を使うのが一般的なのですが、外車をレンタルしている会社もあります。私の友人はフェラーリを借りて迎えに行っていました…

中国ではメンツをすごく大事にする文化ですので、結婚式は今でもたくさんの人を招待します。筆者が参加した結婚式でも300〜500人というのが一般的でした。結婚式で使った費用も、聞いている話ですと300〜500万円くらいでしょうか。

お金持ちであるほど、結婚式には金を使いますし、それに付随するように様々なビジネスがあります。また今は一人っ子世代の結婚が中心ですので、家族も盛大に結婚式をしたいという人が多いのではないでしょうか。


まとめ

今回は筆者が参加してきた結婚式について書かせていただきましたが、中国でも年々結婚式のあり方が変わってきていると感じています。参加者の服装もオシャレな人が多いですし、感動させる演出なんかも行うようになりました。

やはり筆者が一番好きなのは新婦を迎えに行くところですね。仲の良い友達も参加して、最後には新婦の両親にお茶とお礼を言う。とても温かい結婚式で、お披露目の意味もあるでしょうが、結婚式とは家族のために行うことなんだなと思いさせられます。

今後も変化していく中国の結婚式に注目ですね!

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