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美濃路4 起宿→垂井宿〔完〕

2024年の夏は、中部地方を縦横無尽に歩く予定。最初の行軍は東海道宮宿と中山道垂井宿を結ぶ美濃路。どちらから歩くか悩みましたが、大好きな中山道を目指し宮宿から歩く事にしました。


2024.06.16

1.起宿

濃尾大橋
木曽川 上流

木曽川。
広すぎます。
ここから河口まで、30km以上あるのにこの川幅は圧巻です。

木曽川と言えば中山道、源流の岐阜県木曽村の藪原宿から、成長の記録を中山道の記録とともにお伝えします。

薮原宿
この流れは木曽川ではありませんが、薮原宿付近では綺麗な水が山々から注がれてきます。

(2021.06.13 中山道 藪原宿)


宮ノ越宿
木曽川は次の宿場に到着するにつれ、徐々に川幅が広くなってきます。

(2021.06.26 中山道 宮ノ越宿)


木曽福島宿
木曽福島の関所を超え、木曽川に少しずつ風格が漂ってきます。

(2021.06.26 中山道 木曽福島宿)


木曽の桟
中山道を代表する名勝、その道中で一番印象的な風景でした。

(2021.06.27 中山道 木曽の桟)


木曽町
木曽川は、大きな岩をも転がす、力強い流れになってきました。

(2021.07.10 中山道 木曽町)


太田宿
馬籠峠・十三峠超えで暫く離れていた間に木曽川は更に成長を重ね、太田宿で再開した時には、超大河に変貌していました。

(2021.07.25 中山道 太田宿)


中山道と木曽川は太田宿を最後に、それぞれ京と伊勢湾を目指し別れます。

ではそろそろ美濃路に戻ります。

濃尾大橋をふり返る
岐阜県羽島市に入ります

是より美濃國。
中山道垂井宿まであと少しです。

河口まで34km
起渡船場 石灯台
濃尾大橋 全景
河川敷の風景

木曽三川のひとつ、木曽川とはここでお別れ。この後、長良川・揖斐川と、大河を二度渡ります。

金刀比羅神社
起渡船場跡 説明看板
街道の風景
大浦の道標
大浦の道標 説明看板
のこぎり屋根と街道

木曽川対岸の一宮市には、日本一のこぎり屋根の建物が残っています。
かつて繊維産業が盛んだった頃の名残りでその数約2,000棟、そこら中で目にしました。

のこぎり屋根の街並みを歩いた記録はこちら↓


紫陽花と街道
一里塚の様な秋葉神社
地蔵堂と街道
地蔵菩薩の由来

地蔵菩薩の由来。
良い言葉が書かれてます。

お地蔵さんは、すべてのものを生み出す大地をつかさどる慈しみの母で、特に子供を守るといわれてます。
「心を込めてお参りしましょう」

地蔵菩薩
地蔵堂
街道の風景
美濃路 説明看板
一里塚跡
一里塚跡 説明看板
貴船神社
貴船神社 社殿
街道の風景
及が橋石灯籠
及が橋石灯籠 説明看板
名鉄踏切
須賀公民館
及川
及が橋 説明看板

及が橋。
中世には美濃路より及川の1.6km上流に鎌倉街道が通っており、そこに及が橋が架けられていました。

時代が変わり美濃路が主要街道になったのちに、洪水で及が橋が流されて、この地にあった橋の場所に流れ着いたことから、及が橋と呼ばれる様になっています。

イヌマキの生垣
羽島市足近コミュニティセンター
間の宿 元町
間の宿 元町 説明看板
イヌマキの生垣
阿遅加 神社
大規模な水田

この付近は、水田が開発されたお陰で、街道が寸断されており、暫くは水田の中を歩きます。

是より街道復活
とうもろこし
時計付 集団登校 集合場所
のこぎり屋根の家
堤防の上に昇ります

美濃路はこの先、長良川の支流境川の堤防上の道を進みます。


2.堤防上の道

堤防上の道
坂井の道標と辻地蔵
のこぎり屋根の家と街道
境川
堤防に沿って建てられた家

境川の堤防上が街道であった為か、道沿いにある家は堤防の斜面に沿う様に建っており、堤防に面した2階部分に玄関がある、面白い構造となっています。

堤防の上の街道といえは、京街道の守口宿の文禄堤を思い出します。

(2022.11.10 京街道 守口宿)

文禄堤は、大阪から京都までの淀川左岸に、27kmの長さで築かれた京街道が通る堤防。
上の画像の、左右に通る高架の道が文禄堤です。

(2022.11.10 京街道 守口宿)

道の左右には、普通に家々が建っており、とても堤の上とは思えない光景です。

(2022.11.10 京街道 守口宿)
(2022.11.10 京街道 守口宿)

文禄堤を歩いた時の記録はこちら↓


街道の風景
美濃路 説明看板
紫陽花と街道
沈下橋

沈下橋。
街道を歩いていて、沈下橋を目にしたのは、中山道 鴻巣市、川越児玉往還 坂戸市、長崎街道 直方市、長崎街道 飯塚市と、今回で五回目。

(2021.04.20 中山道 鴻巣市 冠水橋 荒川)
(2023.12.25 長崎街道 直方市 遠賀川 彦山川)
(2023.12.26 長崎街道 飯塚宿 穂波川)


その中でも沈下橋が街道のルート上にあった例は、川越児玉往還で渡った埼玉県坂戸市の島田橋のみです。

突然現れるその姿に驚きました。

(2022.10.08 川越児玉往還 島田橋 越辺川)
(2022.10.08 川越児玉往還 島田橋)
(2022.10.08 川越児玉往還 島田橋)
(2022.10.08 川越児玉往還 島田橋)

農作業の軽トラや、釣りを楽しみにきた小学生など、地域の大切な道として活躍していました。
川越児玉往還を歩いた時の記録はこちら↓


小熊の一里塚跡
お洒落な米のデザイン
街道の風景
秋葉神社
堤防の上のバス停留所
羽島市コミュニティバス停留所

堤防の上にバス停留所までありました。珍しいですね。
堤防街道歩きもこの付近まで。


3.長良川

県道に入ります。
境川
神明神社
長良川河川敷
河口まで39.0km
長良大橋 全景

さぁ、二本目の木曽三川を渡ります。
長良川もかなり大きな川なのですが、先程渡った木曽川が凄すぎました。

土木学会推奨 土木遺産
風格あるトラス橋
新幹線車窓から見えた建物

新幹線車窓から見えた不思議な建物が、彼方に望めます。
その名はソーラーアーク。かつては家電メーカーSANYOの太陽光発電所でしたが後にPanasonicの所有にり、現在は稼働しておらず、解体されるとの噂があります。

長良川下流


4.墨俣宿

大垣市に入りました
いざ墨俣宿に
墨俣城
墨俣宿石碑
墨俣宿 説明看板

墨俣(すのまた)宿。
墨俣の渡しがあったので、さぞ賑やかだったと思われます。

渡船場 常夜灯
常夜灯 説明看板
本陣跡石碑
墨俣宿中心部
まちづくりの拠点 岐島屋
脇本陣跡
脇本陣跡

脇本陣跡が、古民家再生のショールームになっていました。

手がけたのは地元大垣市の設計事務所"空間建築工房"。
古民家を自社のショールームにして活かすいう発想が斬新で、ビジネスとして見事に活用されており、往時の活気を取り戻している感じです。

街道の風景
秋葉神社 津島神社
本日の昼食会場

普段の街道歩きですと、お昼はラーメン屋で、メニューも見ないで醤油ラーメンと瓶ビールを注文しています。

今回は歩き終えた翌々日に、人間ドック上下内視鏡付高級フルコースを控えているので、検査精度を高めるためにもアルコールも控えてます。

なので少し贅沢なお昼にします。

いただきます

ひつまぶし。
メニューを見ずに注文したものの、よく考えたら人生初のひつまぶし。
いざ器を並べられたら食べ方がよくわからず、店員さんに食べ方を教えて頂きました。
美味しかったです。

紫陽花と街道
八幡神社
八幡神社
小栗判官伝説 説明看板
拝殿から望む本殿
犀川堤防
犀川遊水池 説明看板
墨俣城

墨俣城。
木下藤吉郎、後の豊臣秀吉が一夜にして築いたと伝えられています。
今回は時間がなくなってきたので、眺めるだけに。

街道の風景
広い水田
建物壁面アート
瑞穂市に入ります
安八町に入ります
建物壁面アート
ベネチア

建物壁面アート。
ハイクオリティです。この地域に何ヶ所か作品があると思われます。

鎌倉街道道標
街道の風景
米の宮之跡
白山神社 本殿裏
白山神社拝殿

白山神社。
堤防の斜面に建てられている珍しい構造の神社。街道に背を向けている点も珍しいです。

町屋観音堂
町屋観音堂 説明看板
歴史の道
町屋公民館
安八コミュニティバス停留所
結神社
結神社 由来

結神社の名の由来は、江戸明治期の合祀(ごうし)と呼ばれる神社の統合で、複数の神社が一緒になり結ばれたので、結神社と名付けたと言われてます。
市町村合併前、この地域の地名が神社の名前にちなんで結村でした。素敵な名前ですね。


5.揖斐川

揖斐川が近づいてきました
揖斐川堤防

さてここからが苦行の道。
往時でしたらこの場所から渡しに乗るのですが、現代は橋で渡ります。最寄りの橋までここから1.5kmあるので、往復3kmの無駄歩き。
心身ともにくたびれます。

揖斐川河川敷
河口まで41.6km
火除けの願いで水の文字
橋まで遠い
揖斐大橋 全景

三本目の木曽三川、揖斐川を渡ります。
美濃路の終点、垂井宿が、じわじわと近づいてきました。

揖斐大橋
揖斐川下流
揖斐川上流
怪しい雲

垂井宿方面の空、雨雲に覆われてます。
街道歩きの雨はあまり気にならないのですが、宿泊せずに帰宅の途に着く日の最後の雨だけは嫌です。

何故ならずぶ濡れで帰ることになり、下手すると椅子を濡らしてしまうので、クタクタなのに座れないという、地獄を見るからです。 

揖斐川の大きな堤防から降ります

まぁそんなこと考えていても、なる様にしかならないので、邪念を払い一歩一歩前に進みます。

八幡神社
八幡神社 説明看板
湧水
街道の風景
名阪近鉄バス停留所

雨が降ってきました。
結構激しく降ってきました。

大垣小野簡易郵便局
ソフトピアジャパンセンタービル
辻地蔵
桝形
一本松
八幡神社
大垣サウナ

大垣サウナ。
サウナ好きの方々の中では聖地とされています。
そういえば爆発したサウナブームは、少し落ち着いてきた感じがしますね。

喫茶店 マナサロワール
赤煉瓦の蔵
藤江神明神社
藤江神明神社 説明看板
秋葉神社
木造如意輪観音坐像 説明看板


6.大垣宿

伝馬町 山車蔵
武内酒造
武内酒造
中町 山車蔵
散策マップ
本町 山車蔵

美濃路の西枇杷島にもありましたが、大垣宿にも山車蔵がたくさんあります。
祭りの時は凄そうですね。

昭和風の雑居ビル
田中屋せんべい総本舗
喫茶店 Buthtub
道標
細川金属
喫茶店 etc
善念寺
善念寺 本日の言葉

大垣宿、まだ歩いている途中ですが、街の懐が深過ぎて素通りするには勿体無いです。

問屋場跡
問屋場跡 説明看板
大垣宿 説明看板
竹島町 説明看板
本陣跡
本陣跡 説明看板
初演初期の本陣画像

開発が進んだ街の中心に、本陣跡の土地の大切に残されています。


7.奥の細道むすびの地

和菓子 つちや 俵町本店
和菓子 つちや 俵町本店
俵町 山車蔵
日本料理 玉子屋本店
西総門
西総門 説明看板
船町道標
船町道標 説明看板
水門川

船町界隈の風景、何もかもが素晴らしいです。
今日はゆっくりできないので、また来る楽しみが出来ました、

芭蕉
曾良?大垣の俳人?
奥の細道むすびの地
奥の細道むすびの地 説明看板

奥の細道で読んだ事がある場所。
ここから伊勢神宮の20年に一度行われる行事"式年遷宮"を見るために船で向かいます。

往時の芭蕉や曾良は、どんな気持ちで船を待っていたのか、想像しながら船町の風景を眺めていました。

船町港跡
船町港跡
住吉神社

舟運が盛んな頃の水門川の様子を見てみたいですね。
後ろ髪を引かれながら、垂水宿に向かいます。

喫茶店 はるにれ
大垣船町郵便局
大泉寺
大泉寺 本日の言葉
稲荷神社
愛宕神社
水神神社
夜泣き松の由来
養老鉄道
銭湯
大垣久瀬川郵便局
名阪近鉄バス停留所
大垣下水マンホール
塩田橋
杭瀬川


8.光芒

光芒

大垣宿を出る頃、垂井宿方面に見事な光芒が。
あの光の方に歩いて行くのかと思いながらも、空に引き寄せられそうで、少し怖くなりました。

街道の風景
一里塚
一里塚 説明看板
瓊々杵神社
瓊々杵神社 拝殿
常夜灯
ENEOS 中曽根SS
大垣荒川簡易郵便局
美しい稜線
大谷川
街道の風景
立源寺
立源寺 本日の言葉
紫陽花と街道
立派な門 屋敷跡?
長松上町公民館
街道の風景
菓舗 尾張屋
大神宮常夜灯
国道21号に咲く街道花
垂井町に入りました
国道21号から県道に入ります

国道23号から右に入り、終点の垂井追分を目指します。

街道の風景
常夜灯
美の路
黒壁の蔵
六社神社
ペチュニアと街道
東海道本線

最後の最後になって、急に激しい雨が降ってきました。
これも街道の神様が与えた試練ですね。


9.垂井宿

これより美濃路松並木
松並木の始まり
松並木と街道
美濃路の松並木 説明看板

松並木の保存は大変だと思います。
落ち葉の清楚、伸びた枝葉の剪定、松に付く害虫の駆除、などなど。
自治体の方々に感謝です。

垂井郵便局
垂井町巡回バス停留所
終点 垂井追分

街道を歩いていると、私だけかもしれませんが、呆気なく終点がやってきます。
ドラマチックな事って、そんなに無いのかもしれませんね。

垂井追分 説明看板
美濃路をふり返る
中山道 江戸方面
自撮り

独りで歩いて辛かった時しかやらない自撮り。
本日は帰宅したら、ヘルスメーターの歩行距離が50kmになっていたので、結構辛かったのでしょう。

相川
垂井宿地図
中山道 京方面
本日の夕食会場
味噌カツ定食

このままでは、お尻が濡れてて電車で座れそうも無いので、夕食を食べながら乾かすことに。

東海道本線

服が乾いたので、座って帰路につきました。

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