ファイアー【即興小説】
「ねえねえ、この問題解いてみて。」
「え~、俺数学苦手だからな~」
「これは数学の問題じゃない、パズルだ。」
友達が俺に出したのはマッチ棒の入ったケース。彼はケースから10本ほどのマッチを取り出し、机に並べた。誤っている計算式だ。マッチ棒を動かす問題か。小学校の時に流行っていたが、苦手だったため、好きではない。まあ、友達の誘いを無下にするのもいかがなものかと思い、ビール缶を片手にゆっくり問題に対峙することにした。
「十分経過~」
友達が煽ってきた。十分経ったが私は未だ問題