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嗜好品の話

「ヒトとしての弱さ」について話をしたいと思います。ヒトとしての弱さについて話をするときには、自然と「そんなダメ人間って…」という状態になった誰かが登場します。でも嗜好品を用いることによって、少しでも「明日も頑張ろう」という意欲が湧いてくるのなら、それは許されるべきだと思うんです。そんな「嗜好品」について今日は書いていきたいと思います。

僕は精神的に弱い人間であることを自覚しています。
でも現代社会では、その状況であっても上手にストレスを逃すことができなければ、やがてやってくる「メンタルの病」一直線になるのであります。

それは嫌だなと思うから、どうやって生きることのストレスを逃すか真剣に考えるわけです。そこで僕が辿り着いた答えです。

「嗜好品は人生を救う」

日々のストレスから解放される手段は色々あると思います。ニュースなどでよく見るのは「筋トレをしろ」です。僕も去年からジムに通い始め、運動することの大切さを身を持って感じています。でもそれだけでは解決できない「即効性のあるストレス解消法」というものが人生には必要だと思っています。

嗜好品に分類されるものを挙げてみると、やっぱり酒とタバコ(ランク外でギャンブル)というのが思い浮かびます。

僕は酒もタバコも好きです。自分の体に合ってないと感じたので、タバコは吸っていませんが、お酒は毎日飲んでいる(もちろん二日酔いになるほどではない)

酒を飲んだりタバコを吸ったりすると、一瞬でも現実逃避をすることができます。目の前にある嫌なことや向き合わなくちゃならないことを考え直すきっかけのスイッチとして使われる。そして銘柄などの選択肢が色々あって、自分に合ったものを選ぶことができるという奥深い専門性も併せ持っている。

ところが、嗜好品と呼ばれるものは「健康を悪化させる」という現実から目を背けることができない。嗜好品を摂取することによって得ることのできる快楽や幸福、その反対側に位置する「健康の悪化」というリスクによって、少しずつ寿命を削ることによって成り立っているということを忘れることはできません。

僕が好きなお酒を対象にしてみましょう。お酒は人間界における代表的な嗜好品の一つです。飲み会の席では、お酒を摂取することによって人間関係が円滑になるという副作用によって、関係を築きたいビジネスマンや男女が「今度飲みましょう」という挨拶を数えきれないくらい繰り返しています。

お酒を飲むことの働き「アルコール」が全てです。アルコールを摂取することによって脳が麻痺した状態になります。体温が上がり、一瞬血圧も上がる。しかし血管が拡張することにより、次第に血流がよくなり気持ちよくなっている状態を作り出す。もちろんその人が持っているアルコールの分解能力によって、摂取量は変わります。

アルコールを摂取することにより脳の判断能力が落ちます。すると、心の奥底に眠っていた「本心や本能」を出しやすい状態になる。気になっている異性に告白したい。取引をしたい仕事相手にお酒の席でなんとか食い込みたい。積極的にもなる。反対に「わかったよー」とこれまで拒んでいた何かを受け入れるためのきっかけにもなる。昔の人間というのはよく「お酒」を発見したものだと感心します。

次に「リラックスや現実逃避」という場面においてもお酒の作用です。これは僕の場面にあてはまる状態なのですが「日々の生活であった嫌なことをお酒のチカラを借りて忘れたことにする」という作用がお酒にはあります。脳の判断能力が落ちるので、嫌なことを「どうでもいいや」という気持ちにさせてくれるのです。依存症になるきっかけもこっち側にいる人のほうが圧倒的に多いでしょう。いわゆる「飲まなきゃやってられない」という状態にあるんですね。もちろんほとんどの人はそういう状況になっても「依存症」までになる確率は少ない。

でも「依存症」と呼ばれる患者さんに占める割合を検証すると、絶対的にこういうきっかけで飲酒量の増えた方が多いはずです。そういう怖さを秘めたものでもあるんですね。

一度ハマってしまうと、なかなかそこから離れることができない。僕もそうです。お酒が好きだから飲んでいるという発言をすることが多いですが、実際は依存症の一歩手前にいるもかもしれない。それは毎日の飲酒習慣で明らかになっていることでしょう。

次にタバコです。ニコチンの作用によって一時的に気分の高揚を作り出します。血管を収縮させる力があるので、確実に年齢を重ねるに従ってタバコを吸うことによる健康的なリスクというのは上がっていきます。でもそのニコチンの作用によって、目の前にある嫌な現実から目を背けたり、逃げたりすることができているという実績も忘れてはなりません。

今、嗜好品が疎まれている原因というのは、ほとんどが「健康被害」の部分においてです。例えばタバコなら吸っている本人のガンリスク。そして副流煙による近くにいる人たちへの健康リスクと、タバコそのものの匂いが嫌いという人のいるわけです。お金を払って、なんで不健康になる必要があるの?現代の多くの人はそう思っていることでしょう。それで医者にかかって、みんなが負担してる社会保険料でその医療費が賄われる。そんなの納得いかないよね。それにさ、Netflixとか見ればいいじゃん。面白いのいっぱいあるし。それでストレス解消にならないの?

はい、ならないんですよ。

嗜好品って「体に悪いと知っているからこそ」それを嗜んでいる人同士の仲を深めやすいというよくわからない現実があります。人間って「背徳」が好きなんですよね。体に悪いとわかっているものほどやめられなくなるんです。「自分たち、早死にするよね」と言いながら、嗜好品を摂取し続ける。その状態に酔っているんです。

お酒を飲んでいる人、タバコを吸っている人と、そうでない人のどちらが長生きするのか?一般的に言えば「そうでない人」の方が健康であるはずなので、長生きもするはずです。しかしそうでもない。、タバコを毎日1箱吸いながら80歳まで病気もせずピンピンしてる人もいます。全ては運なのです。

お酒もそうです。毎日飲酒していると、肝臓に負担がかかり、病気のリスクが上がります。でも先ほどと同じように80歳を超えて毎日お酒を飲んでいても(もちろん量に差はあれど)健康な人というのはいるわけです。もしかしたら、毎晩のお酒の作用によってストレスが緩和されているのかもしれない。そうだとしたら、体に与えるリスクというものを考えなくても良いんじゃないか?とも考える。

現代で生きる人たちにとって、ストレスというのは切っても切り離すことのできない問題でもあります。適度のストレスは脳を活性化させるという話を聞いたこともあります。しかし本当のところはわかりません。人によって、ストレスが身体や人生にどう影響するかは違っているのですから。

繰り返しになりますが、嗜好品は摂取によって体に悪影響を与える場合があります。そしてその可能性は高い。医学が進歩したことによって、タバコもお酒も「全部悪だ!」と叫ばれるようになってしまいました。

朝起きて筋トレをしてプロテインを飲んで会社に行く。一駅前で降りて会社まで歩き、業務中はブラックコーヒーか水を飲む。昼は無農薬栽培の野菜を使ったサラダを食べるか、炭水化物を摂らないようにする。夜は仕事が終わったら一直線に帰り、ジムに行く。

仕事終わりにラーメンを食べたり、コンビニでビールと添加物だらけのおつまみを買って帰ることもない。きっとその方が健康的で結果的に幸せな人生になれるのかもしれません。いわゆる「忙しい現代という時間を効率よく最大限楽しむために」というメソッドなんですよね。

僕はこういう生き方に憧れたりするけれど、どうしてもできない。意志も弱いし、ちょっと嫌なことがあると、すぐにジャンクなものを摂取したり「ビール飲みたい!」となります。でも我慢するよりは良いのかなという考え方で生きることにしています。

もちろんお酒を飲むこともタバコを吸うことも、不健康になるために頑張って稼いだお金を使っているという矛盾した事実に他ならないのかもしれません。

自分の勝手だろ、と思いつつどうしても他人の目が気になる。弱いおじさんになりましたね。

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