LOW

ことばあそび、想像力のごみばこ。

LOW

ことばあそび、想像力のごみばこ。

マガジン

  • ある六月の物語

最近の記事

cafe

曇った空は全ての色を落とし 昼間からちらちらと追いかけて動く ラーメン屋のネオンがやけに忙しい 目の前いっぱいに広がるガラスは 顔を下に向けても 尚忙しく景色を変えていく 細いウエストにねじ込んだジーンズ すっきりと見えた腰が横に揺れ サンダルの乾いた音と笑い声 グリーンのマークがコーヒーの表面と重なり 世界はやがて白く透明になる 今日を終わらせる為の今日が始まる

    • ひとりだった

      勘違いするな、お前よ 僕は君の目から見て幸せそうに見えるかい そうだね五体も満足だ 沈黙が素敵だ 今日だけは駄目なんだ 滑らないからドラマティック 言ってはいけない 僕は僕しか癒せやしない 思い出がやけに忙しい ざわざわしないで 暴れないで 満たされたあの時は一瞬 誰も知らない自分 羨ましいさ 悔しいのさ 直ぐな目で僕を見ないで 残酷な昼下がり 夜にもう思い出す 僕はひとり そしてこれからもひとり LOW

      • はい、そうです。

        最近、仕事について他人にぼつぼつと愚痴を溢していた時。 「結局は、実力不足なんじゃないの?」 と言われた。 いや、そうじゃなくて。 とてつもない違和感が認めたくなかった。 やけにストレートに飛び込んできたけど、私との関係は大丈夫そう? サムライマックのセットを頼んだのにチーズバーガーセットが来たかの様な感じ。 でもね、何日か考えてみたけど、経験不足、練習不足、勉強不足、実践不足で不足の事態でした。 はい、そうです。 自分を過大評価してました。 他人が正しい事もしっかりあ

        • その一本の花が欲しかった

          欲しかった一本の花 なかなか届かないけど綺麗に見えたから あと一歩 もう一歩 震える指先 左手の傷 あれは沼だった 水面下見えなかったから あと一歩 もう一歩 良かった 左手の傷があたたかい 石ころは花になれなかった ただひたすらに美しかったんだ ただ駄々をこねる様に欲しかったんだ LOW

        マガジン

        • ある六月の物語
          5本

        記事

          今日しか書けなかったnote

          たまに示し合わせた様な 他人にはたまたまじゃない?と 笑われる様な時間がある。 神様に用意された様なそんな時に 思いのままに書くのが好きだ。 ゴーーー  サァーー エアコンと扇風機の回る音だけ。 9月になったというのに やけに今日は暑いな。 最近ある事をよく思い出す。 あの時どうすれば良かったのか。 遡っては懐かしくなり 間違っていないと自分を叱る。 悩んで苦しい行き場のない心は 何時だってあなたを深ませ生かす。 もうそこに疑いや恨みなんてない。 持っていても重いだけ

          今日しか書けなかったnote

          きゅうきゅうと鳴く夢

          見なきゃ良かったのに見てしまったの 現実を振り切れば夢物語だから  時には選んで語るは自由 受け入れないのか永遠謎 蜜柑色のトキメキと錆びたシルバー 熱くさせてくれてありがとう 求めていたものはこれだった 上がっても下がっても関係ない 自由に広がるその間だけ 嗚呼 自分らしいこの世界がいい 左ポケットからきゅうきゅうと聞こえる 僕は今日を諦めないから そのへんどうぞよろしく LOW

          きゅうきゅうと鳴く夢

          雨が僕をそうさせる。

          生きているから不満なんてない わがままなんてぜいたく 心のまま導かれる方へ行くだけ 幸せだよ なんて昨日まで 嘘を付いているのは誰 目を逸らした君と僕 この世できっと1番人間なんだ ひっそりと丸い紫陽花が しくしくと泣かなくても 傘で見えなくても 僕は知っているんだ 君の心はきっと今日も LOW

          雨が僕をそうさせる。

          不幸になりなさい

          これで終わらせるなんて馬鹿にしてるの こんなオチなんていらないの 時間なんてないんだから 自分のままぶつかっただけよ ピース 私の良さがわからないなんて ずっとそこにしかいられないわよ  あなたもそこまでね きっと行く先は真っ暗闇ジ・エンド 紙切れひとつ 60minutes せいぜい綺麗に破いておいて お疲れ様 さようなら 今日も私を超えていくから LOW

          不幸になりなさい

          話そう

          春の光が強く明るく ついつい痛くなる胸も春 帽子とメガネで顔がいっぱいだから 口には微笑みをあげたい 笑顔が似合わないと言う君 そんな事ないんだよ 笑い慣れてないだけ 沢山話したい事があるんだ 思い出が消えていっても いつも話したくなるのは君だけ いつでも手が繋げる距離で  僕たちは話そうよ LOW

          話そう

          夜々思い出し繰り返す約束が まだ散りもせず心に留ゆきし らいはるも必ずしや幹を縛り 美しきとは裏側で踠き続ける 毎日も予感も苦しきほのか色 あの祭から共に歩み行く もう散るよと知りながら 喜びを与え讃えるも明るくも切なく 其れでも何処でも 貴方の横にいることを LOW

          書こう加工屋

          noteでどんな事を書こうかと悩んでいたら、いつものラーメン屋のラーメンが食べたくなり、ラーメンの事を書こうと思い、使う写真を選んだら加工したくなった。 どうやら私はドライな加工が好きらしい。 白過ぎすると消えそうだし、黒すぎると強すぎるし、白黒過ぎると何か違うな。モノトーン過ぎるインテリアとか苦手だし。 まさに感覚。写真も映像も変幻自在。 その中で(これ)と選べる自分がいい。 例え誰も読んでくれなかったとしても、ラーメンと同じ、それが(私屋)の拘り。 私、ラーメンの事

          書こう加工屋

          猫になりたい。

          おかえり、どこへ行ってた? おなかがすいたよ 早くエサをくれよ 手なんて洗わなくていいからさ もっと自然にしててよ わざとらしいのは好きじゃないさ 君に何も気をつかわない 何ならわがまま言って欲しいんだろ ふーん あ、そう 興味ない あっちへ行くよ そこどいて べつにいいけど ああ眠い 時のまま 思うがまま 僕は猫になりたい LOW

          猫になりたい。

          うすぐもりのあお

          今日が晴れていて良かった 晴れていないと僕が消えそうだ 風が黄色を撒いて ああくしゃみがでそうだ しずかしずか もうしずか もっと騒がしくてもいいんだ 僕の全部をうるさくしてくれよ お願いだから どこまでも続いて切れる事なく あの電線辿って着けたらいいのにな 手首のブラウンが泣いている たどり着きたいのはあの約束 LOW

          うすぐもりのあお

          カナリヤ

          いつ飲んだか忘れたペットボトルも 肯定感ばかりうるさい金持ちも 同じに見える前髪も 食べたばかりでもう減った腹も 減らないばかりの腹だって 全部どうでもいいんだって あの子が言ってたから便乗する 移り気なカナリヤ 本当はかわいい仔犬 おいでおいで きみのおも向くまま ぼくはきみの決めたまま 風の吹く方へ傾くだけ LOW

          カナリヤ

          サイン

          疲れたのサインを受け取って でこぼこの階段は先が見えないから 立ち止まらせ足掻いたりもするんだ こんな僕はかっこ悪いだろう みじめを噛み締めて朝も夜も 君に伝わらない方がおかしいさ 隠していてもはみ出す要求 剣を持たない戦士の様だ 断つ勇気なんてないから 今日も今日だけ 僕は生きていく LOW

          サイン

          秋の金魚

          ゆらゆらゆら 誰ももう見てくれないんですか ゆらゆらゆら 私の尾ビレ綺麗でしょ ねぇ ゆらゆらゆら 涼し気と言ってよ ねえ ゆらゆらゆら 涼しくなったら 涼を避けて嫌な顔 ゆらゆらゆら 私はいつも一緒 いつもここにいて エサをもらって繁殖したいだけ それなのに 何で人間って何て勝手なのかしら もっとシンプルに生きて良いのよ? ゆらゆらゆら LOW

          秋の金魚