恋治

7/17から始めたばかりです。 初心者ですが、物語を書くことが好きですので、是非読んで…

恋治

7/17から始めたばかりです。 初心者ですが、物語を書くことが好きですので、是非読んで下さりましたら嬉しいです。 よろしくお願い致します。

最近の記事

面の僕 第二話

 「ねえ知ってる?人の顔を取る、人面屋がいるらしいよ」  真っ白な衣装に黒のマント。足下は長靴を履いていて、耳元には縄のようなピアスをしている。顔には目のタトゥーが刻まれているらしい。あくまで噂である。  しかし僕は出会ってしまった。人面屋に。町中を普通に闊歩しているのだ。僕は咄嗟に声をかけてしまった。 「あの、もしかして人面屋ですか」 くるりと僕の方に視線を向けると、何とも言えないオーラを纏った美しい顔をした青年が現われた。 「いかにも。何か私にご用ですか」 「あ…あの

    • 面の僕 第一話

       あらすじ 高校生の霊媒師、神山神山(かみやまみざん)。彼は人ならざる者を下僕に出来る能力を持っていた。そんな彼は、今日も霊媒師として仕事をこなす…。 第一話 「友人が幽霊に取り憑かれてしまったんです」  昭和レトロな喫茶店で、クリームソーダのさくらんぼを手を使わず食べようとしていると、依頼者の上村弥生が大きな声で依頼内容を告げてきた。  大声で言われたため、普段驚かない僕も少し驚いて、さくらんぼを机の上に落としてしまった。 「あぁ、さくらんぼが…」 「依頼してるんですよ、

      • 塩水にさらす 第三話

        美術室に入ると、そこにはまだ瑞希は来ていなかった。いつも先にいるのに珍しい。  俺は部屋の真ん中に置かれていた机の上に大きなブロッコリーを乗せた。  空いている椅子に座って、暇な時間が流れたのでとりあえずスマホでも見るかと、いつも入れていたズボンポケットに手を突っ込んだが、無かった。あれ、と思い鞄の中を探そうとしたがまず鞄自体が無かった。  どうやら園芸部の部室に置いてきてしまったようだ。俺は仕方なく園芸部の部室へと戻り、鞄を取りに行った。  隼人には、あれ、入部しにきたの?

        • 塩水にさらす 第二話

          https://note.com/sftyu_dokudesu/n/n21d34304b20e 翌日、体育の授業だったので着替えを持って体育館へ向かっている途中、瑞希の後ろ姿が見えた。 「あ、瑞希・・・」 声をかけると、瑞希は鋭い目つきでこちらを見てきた。その時、瑞希の頬に大きな湿布のようなものが付いているのが目に見えた。瑞希は一瞬睨むと、直ぐに早足で遠ざかって行ってしまった。 俺は気になって、授業のことなど頭からポロリと落っことして瑞希を追いかけた。 早歩きであっただけな

        面の僕 第二話

          塩水にさらす 第一話

          ○あらすじ○ 高校二年生である春野輝樹は、幼馴染みの瑞希に好意を寄せていた。しかし、瑞希にはある秘密があった・・・。その秘密に次第に巻き込まれ、瑞希は輝樹が生首を持ってきたと大喜びをしてしまい・・・ 第一話 俺には、好きな女の子がいる。  ボサボサの髪に皆が短くするスカートを一人だけ長いまま。友人は前川恵美の一人だけ。住んでいるマンションが同じで、小学校の時からの幼馴染み。 「輝樹、早く自分の部室行きなよ」 「行きたいけど、ちょっとここで心を落ち着かせてからだな・・・」

          塩水にさらす 第一話