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ペンゴ!ペンゴ!ペンゴ!【 ペンゴ 】(Arcade)

ペンゴ!

あぁ叫びたいカタカナ三文字といえばやはりペンゴ。そんな何度口から発しても飽きない素晴らしき三文字をタイトルにしたゲーム、それがセガが1982年に発売したアーケードゲーム「ペンゴ」だ。ペンゴペンゴペンゴ。

固定画面のクラシカルな画面に踊る謎生物スノービーを氷で押し出して潰して全滅させよう。この頃のゲームはディグダグといい殺し方がエゲつないぜ。遊べばわかるシンプルで直感的な面白さ。僕が生まれる前のゲームだが、すでにセガはこの面白さを作ってしまったのだ。令和の今遊んでもこのゲームは全然面白い。きっと未来永劫面白い。

画面はセガターン「セガメモリアルセレクションvol.1」のペンゴです。

我が物顔で縦横無尽に徘徊するスノービーから逃げつつ倒していく駆け引きは涼やかな画面とは裏腹にかなりアツい。スノービーはペンゴ唯一の武器である氷を破壊しながら移動するので武器にしたい氷を壊されないように立ち回るハラハラ感、そして追われながらも倒した時の気持ちよさが最高だ。シンプルなゲームながらもペンゴは短い間に一喜一憂が乱高下するスリリングな展開がこれでもかと詰まっており、テレビゲームのシンプルな喜びを体感できる。最高だぜペンゴ。

それにペンゴはグラフィックが良い。この4色で構成されたシンプルなドット絵にペンゴの可愛らしさの全てが詰まっている。押し出すペンゴ、踊るペンゴ、やられるペンゴ、待つペンゴ、どのグラフィックもペンゴの個性が溢れており、どこかとぼけた表情のペンゴが愛くるしい。

音楽の虜になるっ!

それにペンゴはゲームも最高な上に音楽も最高だ。ガーション・キングスレイ作曲の「ポップコーン」の中毒性の高いメロディが本作を引き立てる。これがなきゃペンゴじゃないし、この曲を聞けばあの青い画面と赤いペンギンを思い出す。頭の中を遊んでいない時でもこのメロディが駆けずり回る。なんて素晴らしい音楽をチョイスしたんだペンゴ。凄いぜペンゴ。
関係ないけど電気グルーヴがアレンジした「POPCORN」も良いぞ。

そしてパックマンのコーヒーブレイクよろしく、ステージ間に流れるベートーヴェンの「歓喜の歌」の当時のゲームらしいサウンドアレンジも素晴らしく、ペンゴと共に小躍りしたくなるね!

移植について

なんにせよペンゴは面白い。しかしペンゴはその音楽の権利関係のせいなのか移植が現行機にはない。SwitchやXbox360などでトライアングルサービスが開発・発売した「ペンゴ!」はあるが、グラフィックは同じだけど全然違うゲーム性の別ペンゴだ。
純粋に一人でストイックに遊べるペンゴの移植はまだ少ない。とりあえず現状自分はセガサターンの「セガメモリアルセレクションVol.1」に収録されているペンゴは縦画面にはできないけれど、突然のペンゴ欲を満たしてくれる移植でおすすめだ。

アーケードにある最高のペンゴ体験

僕の近所のゲームセンターにはまだペンゴがある。薄暗いゲームセンターに青く光る画面に佇む一匹の真っ赤なペンギンのために財布の小銭を放り込む。なんと1クレ30円のペンゴだ。
しかし30円とはいえ、やはりお金を入れて遊ぶアーケードゲームは格別だ。30円と引き換えに本気のゲームが出来る。全神経を画面と握るレバー、そしてボタンに集中させ1ステージ1ステージを確実にこなしていく緊張感は最高だ。知らない誰かの高いハイスコアを目指し、自分もなけなしのペンゴ力を絞り出す、まだまだ上手くはないが、いつか自分も誰かに越えたいと思われるようなハイスコアを出したいと思う。

しかし最近、このゲーセンのペンゴは何か変だと感じ、よくタイトル画面を見たらここのペンゴ…コピー基板の「PENTA」であった。
まぁこれもアウトローな古のアーケード文化を感じられる一つですね。

ああペンゴ。楽しいペンゴ。音楽が最高のペンゴ。移植がまだ少ないペンゴ。この怪文書を読んでるあなたも、どこかのゲームセンターでペンゴを見かけたら遊んでみてください。面白いですよ。


DATA

ペンゴ
発売:セガ
開発:コアランドテクノロジー
発売年:1982年
ジャンル:アクション
主な移植:セガサターン「セガメモリアルセレクションVol.1」収録
     メガドライブ「ぺぺんがPENGO」収録
     PC「セガメモリアルセレクション」収録



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