広告について(パンテーンCMから)

ここ最近スマホをいじっていると表示される広告。YouTubeを観ていると流れてくる広告。

心を動かされる素晴らしい広告もある。

ここ最近で心が動いたのはパンテーンのCM。

トランスジェンダーである当事者の方が、声を上げづらい、生きづらいこの社会の実情を自分の声で語って下さっている。

その勇気に後押しされて、励まされた方も大勢いらっしゃったであろう。

このように、エシカルに基づいた社会潮流を生み出す広告が世に増えるべきだ。

一方で社会には,マイノリティである方の人格を否定するような広告、人の不幸、惨事につけ込むような資本主義特有の血も涙もないような広告であふれている。

資本は絶えずに価値を増殖する運動である。

マルクスはこう定義した。

確かにこの資本主義・貨幣経済では、企業は自社の利益を増殖させるため、消費者に商品を選んでもらうために広告をつくる。人の不安を煽り、半強制的に購買意欲を掻きたてる。

しかし、その広告に血は流れていない。温かみは一切感じられない。

商品は売れて企業・資本家の富は蓄積される代わりに、人の心は蝕まれていく。

コロナ渦で混沌としたこの世の中に求められるのは、上記のパンテーンのような、血が流れている、温かみのある広告だ。心が動かされるCMだ。

人の心の安息を奪い、惨事に便乗するような広告は不要だ。

エシカルに基づいた、誰もが傷つくことのない血の通った広告が、より一層求められている。

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