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#134 相手に伝わる話とは?キーワードは「問いの共感」

あなたの話はなぜ「通じない」のか

今日はこちらの本をアウトプットしていきます。

先週は文章力の本を読みましたが、今週は会話力の本を読みました!どちらも相手に伝える力を鍛えるために選んだ本です。相手に伝わる話し方、論理展開についてアウトプットしていきます。

先週の文章力向上の本のアウトプット記事はこちら!


~目次~
相手に伝わるための前提として「メディア力」を上げる
論理的なコミュニケーションには「意見」と「なぜ」を明確に
前提が通じない相手と話すには「問い」を共有する
情報占有率がメディア力に影響する
相手と同じ立場で「共感」することで伝わる
言葉は信頼関係の中で初めて力を持つ
信頼は正確な理解からなる
NextAction

相手に伝わるための前提として「メディア力」を上げる

相手に何かを伝えるときには、何をいうかよりも誰が言うか。あなたはどんなメディアと思われているか、が重要。

例えば新人の発言と部長の発言。同じ内容でも伝わりやすさは変わってくる。

つまり、相手は「予備知識+あなたのメディア力+発言内容」を踏まえて話を聞いている。

ではメディア力を高めるためにはどうしたらいいか?

自分の聞いてもらいたいことを聞いてもらえるメディアになることだ。少し引いた目で、外から見た自分をとらえ、それを「こう見てほしい」という自分の実像に近づけていくことだ。
メディア力は自分の営みによって結果的に形成されていく部分が大きい。

論理的なコミュニケーションには「意見」と「なぜ」を明確に

まずは自分が相手に伝えたい意見をはっきりさせる。そのために「考える」。しかし、大きな問題のまま考えても、思考が広がり収集がつかなくなる。だから、5W1Hで具体的な「問い」を立てる。自問、自答、調査を繰り返していく。腑に落ちるまで考えた結果、自分の意見となる。答えが見つからないとき、どう考えていいかわからないときは一つでもいいから「問い」を立て、自分にインタビューしてみること。

インタビューのコツ
・易しい問いからはじめる(具体→抽象)
・時間は現在に近いことから
・流れに反するような「距離のある問い」を間に挟む(思考の停滞を防ぎ、動きを出す)
・Whyの質問は後に持ってくる(確信を突くような難しい質問)

いい「問い」をどうみつけるか?
・3分間の洗い出しワーク
問題となることを大きく書き、その周りに問いをブレストしていく。制限時間は3分間に決めることで集中できる。
・問い100本ノック
テーマについて「問い」を100個作る。できるまでやる。→同じような問いが続いても、100個作るには視点を変えなくてはいけなくなる。こうして無理やり出すことで、視野そのものを広げる。

3つの軸で「問い」の視野を広げる
・世界軸(身の回りから世界へ広げて問いかける)
・時間軸(歴史を押さえて、未来を見る。過去、現在、未来。)
・人の軸(自分と周りの人々の資質を掘り下げていく。)

前提が通じない相手と話すには「問い」を共有する

前提が通じない相手と話すときには、いきなり結論で話してはいけない。なぜなら前提が違うことで、理解に差がうまれるから。

まずは、問いを共有することで、なぜ?という問題意識を相手の中に起こし、考えさせることができる。魅力ある「問い」なら通じ合うことができる。

相手に「これはこうだ」という結論を押し付けるよりも「これはどうなんだろう?」なら通じ合える。

魅力ある「問い」を選ぶ3つの基準
・あなたが心から話したい問いか?(動機がしっかりとした問いか?)
・時間内に自分の力量です扱いきれる問いか?
・要求にかなった問いか?

情報占有率がメディア力に影響する

情報占有率とは全体情報に占めるある特定の情報の割合のこと。

例えば、3年間ノーミスのAさんが初めてミスを出したとする。3年前から仕事ぶりを見てきた上司と異動してきていきなりミスに出くわした上司とではAさんへの印象は変わってくる。3年間の中でミスが占める割合と、たった一回接した中でミスが占める割合は異なる。

つまり、まずは等身大の自分を伝え、相手の中にメディア力を形成してから、意見をしたほうが話は伝わりやすい。この理由から日頃のコミュニケーションは大事になってくる。めったに話してこない人のミスと普段話していて知っている人のミスでは、印象が変わってくる。ミスを報告しないわけには行かない以上、自分のプラス情報(ゼロ情報)の割合を上げていくべき。具体的には成果報告をまめにする。これは「何もない」と伝えることにも意味がある。

相手と同じ立場で「共感」することで伝わる

共感には目線の上下は存在しない。同じ目線で同じ問題を見ているため、連帯感が生まれてくる。

ではどうすれば相手の共感を得る形で、自分が言いたいことを言えるか?

一言でいうと、外から見た自分を知り、相手の気持ちを思い、自分と相手の関係を考え抜くこと。

たとえば困っている相手にはアドバイスではなく、自分がどう変わったかを相手に見てもらう。アドバイスでは、相手を変えようという立場で話すと、相手の非を指摘したり、相手を高いところから見たり、相手に「変われ」と押し付けたりしやすい。これでは相手よりも上の目線から話すことになり伝わりにくい。正論だとしても感情が拒否してしまう。

それよりも、問題に対して自分はどう変われるか?変わったか?と相手と同じ問題意識を持っている人の方が話を聞きたくなる。これなら参考にするもしないも相手の自由である。

無理に媚びるのではない。メッセージをできるだけ自分の中にあったとおりに相手の中に再現するにはどうしたらいいか?が大事。

相手との関係性は一つではないので、新しい関係を発見していくこと。フラットにしたり、自分が低い立場にまわったりして、共感を得られる関係を探していこう。

例えば、上司と部下では役割において上下があるが、目の前の仕事には同じ目線で話せた方が前に進みやすいだろう。相手の得意分野について教えてもらう場合、役職の上下は関係なく、知識の上下を理解して自ら下に回ることで相手が話やすくなることも。

言葉は信頼関係の中で初めて力を持つ

相手と通じ会えないと苦しむとき、その前提となる信頼関係はあるのか?考えてみよう。

メディア力とはその人固有の「人との信頼の体系」である。

では、自分のことを全く知らない人に自分をどう説明して、信頼してもらうか?

ポイントは2つの「つながり」である。

・時間のつながり
過去から現在、未来へと続く時間の中で、あなたの連続性が感じられること。過去→現在→未来というベクトルで自分を語る。

・社会のつながり
人や社会とのつながりが見えること。そのような説明をすること。自分がどこからお金をいただいているのか?人がお金を払うときにはなんらかの共感が生まれている。ルーツをたどると「人」とのつながりが見えてくる

例1)ビジネスの自己紹介の場合。
自分がこれまでどんな仕事をしてきたか?
その結果、今どうなのか?
これから将来どうしたいのか?
例2)カジュアルな自己紹介の場合。
今から未来に向けてどうしたいか、自分を「意思」で証明する。
過去の話、趣味の話はつながりが見えずつまらない。

信頼は正確な理解からなる

相手の言葉から正確な自分への理解を感じられたら、それだけで相手を信頼できる。

相手を理解するには、問いを共有することである。まず相手の「問い」を受ける。例えば、相手の問いをオウムがえしにしながら話す(実際に口に出さなくて良い)ことは良いことだ。他人と「意見」を共有するのは難しくても、「問い」ならば共有でき、信頼感も増す。

理解力を鍛えるには?
根本思想(発言の根っこにある、その人を発言に向かわせている動機・思い)に着目する。

日々の中で相手の言わんとすることを、極力短く、自分の言葉で表すトレーニングが効く。つまり「要約」である。

会話の要所で以下の3つを押さえ、脈絡をつけて自分の言葉で相手に返してみよう。
①意見=相手がもっとも言いたいことは?
②論拠=その理由は?
③問い=どういう問いに基づいて話しているか?

この要約はなるべく短く行う。要約は自分がアクションを起こすときに使う。自分の頭のメモリに入るレベルの長さにする。

NextAction

・上司との会話量を意識的に増やしていく
例えば、何気なく気になったこと、わからないことの質問、雑談などコミュニケーション量を増やしていく。まだあって間もないため自分という人間を知ってもらい、上司を知るためにも接する機会を増やしていく。

・相手の話の要約を3つの観点から行い、必ず相手に確かめる。
①意見=相手がもっとも言いたいことは?
②論拠=その理由は?
③問い=どういう問いに基づいて話しているか?
理解力を鍛えるトレーニングである。相手への理解があって「伝わる」ことを忘れずに。


SezakiN