#108 偉大な企業になるために真実に耳を傾ける社風を作る
ビジョナリーカンパニー②〜飛躍の法則〜
今日はこちらの本のアウトプット記事<前半>になります。
時代を超えても共通する、偉大な企業に飛躍するための法則を
共有していきます。
それでは早速目次から!
〜目次〜
背景
時代を超えた成功の法則とは?
野心は会社のために。必要なのは第5水準の指導者。
飛躍するためにだれをバスに乗せるか?
厳しい現実を直視しつつも、最後にはかならず勝つという希望を捨てない
背景
偉大な企業に飛躍するために重要なポイントを知りたい。
またそのために日々の仕事で実践できそうなことを見出したい。
時代を超えた成功の法則とは?
「GOODはGREATの敵である」
もともと良い企業がさらに偉大な企業になることは難しい。
良い企業であることに満足してしまう事が多い。
もともと凡庸だった企業が偉大な企業に飛躍した共通点はなにか?
比較対象企業との違いをもたらしている点はなにか?
調査した「飛躍企業」11社の特徴
・株式運用成績が15年に渡り市場並みい以下の状態がつづき、転換点の後は一変して、15年に渡り市場平均の3倍以上になった
・飛躍原因が産業の動きによらないもの
比較対象として調査した「比較対象企業」11社の特徴
・飛躍企業と同じ産業で事業展開
・飛躍企業の転換点に同じ機会があった
・飛躍企業と保有する資源はそれほど変わらない
・偉大な企業への飛躍を達成できなかった
持続できなかった比較対象企業6社
・一度は偉大な実績に飛躍した
・偉大さを短期間しか維持できなかった
野心は会社のために。必要なのは第5水準の指導者。
第5水準の指導者とは?
「謙虚さ+不屈の精神」
個人としての極端なほどの謙虚さと
職業人としての意志の強さ(不屈の精神)
をあわせ持つ指導者
飛躍企業では、転換期にこの種類の指導者が指揮を取っていた。
一方、比較対象企業では第4水準の指導者が指揮をとっていた。
第4水準の指導者とは?
有能な経営者。
明確で説得力のあるビジョンへの支持と、ビジョン実現に向けた努力を生み出し、これまでより高い水準の業績を達成するよう組織に刺激を与える。
第5水準の指導者が持つ謙虚さとは
「自分が引退したあとも企業の成功を考えている」ということ。
第4水準の指導者が持つ自己中心性とは
「自分が経営者として活躍する。そのために企業を成長させる」ということ。優れた手腕はあるが、引退後の企業には興味がない。
有名な変革の指導者の招聘は、
卓越した業績への飛躍と持続とは逆相関の関係にあった。
飛躍企業は、社内から昇進してCEOになったパターンがほとんど。
飛躍企業の指導者は成功と失敗を以下のように捉える(窓と鏡)。
成功→窓の外を見て、要因を見つけ出す
(具体的な人物や出来事が見つからない場合には幸運を持ち出す)
※比較対象企業の経営者は自分の手腕を誇張する
失敗→鏡を見て、自分に責任があると考える。
(決して運が悪いとは考えない)
※比較対象企業の経営者は他者を責める。
飛躍するためにだれをバスに乗せるか?
まずはじめに適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろす。
その次にどこに向かうべきかを決める。
理由
①環境の変化に適応しやすい
②適切な人材なら、動機付けの問題や管理の問題はほぼなくなる(報酬が目的にはならない)
③そもそも偉大な人材が揃わなければ、偉大なビジョンがあっても意味がない。
「会社をどこに導くべきかはわからない。しかし、適切な人材を集め、的を射た質問をして徹底的に議論していけば、偉大な企業に飛躍する道を必ず見つけ出せる。」
飛躍企業には第5水準の指導者だけでなく強力な経営陣がいた。
比較対象企業には一人の天才しかおらず、それを一千人で支える方式だった。
比較対象企業の場合、
まずビジョンを建てる。
次にビジョン実現のために能力の高い兵士を集める。
しかし、天才がいなくなれば兵士は何もできなくなる。
報酬制度の目的は、不適切な人々から正しい行動を引き出すことではない。適切な人をバスに乗せ、その後もバスに乗り続けてもらうこと。
適切な人材とは?
学歴、技能、専門知識、経験ではなく、性格を重視している。
なぜなら性格、労働観、基礎的な知能、目標達成の熱意、価値観はもっと根深いものである。(学習させるのは大変)
適切な人材を選定する際の厳格さを確立させる
①疑問があれば採用せず、人材を探し続ける
成長の最大のボトルネックは適切な人々を採用し維持する能力
②人を入れ替える必要が分かれば、行動する
不適切な人物が職にしがみついているのを許していては、周囲の適切な人たちに対して不当な行動をとることになる。
座っている席が悪いだけか、それともバスから降ろすべきなのかを確認できるようになるまでには時間がかかる。
とはいえ、飛躍企業の指導者は入れ替えなければならないと分かればすぐに行動している。
入れ替えるべきだとわかるには?
・その人物を採用すべきか悩んでいると想定して、その人物をもう一度雇うだろうか?
・その人物が会社を辞めると想定して、深く失望するだろうか?それとも胸をなでおろすだろうか?
③最高の人材は最高の機会の追求に当て、最大の問題の解決にあてない。
問題解決にのみ全力では無難な企業にしかならない
同じバスに乗っていることが楽しい人たちと時間の大部分を過ごしていれば、まず間違いなく素晴らしい人生になる。
飛躍企業の経営幹部はあきらかに仕事を愛していた。それはともにはたらく人たちに愛情を持っていたからだ。
厳しい現実を直視しつつも、最後にはかならず勝つという希望を捨てない
飛躍企業は、たとえそれが既存事業の撤退だとしても、
厳しい現実を認識して、偉大な企業への道をたえず見直している。
経営者のカリスマ性(強い個性)はときに弱みになる。
部下が厳しい現実を報告しづらくなっては、問題の種をまく結果にになりかねない。
真実に耳を傾ける社風を作る
「部下が意見を言える機会」と「上司が意見を聞く機会」
どうつくるか?
①答えではなく、質問によって指導する
常に質問を投げかけて答えを求め、調べ、刺激する。
質問は理解のために。
②対話と論争を行い、強制はしない。
会議ではなく、参加型の激しい議論を推奨する。
③解剖を行い、非難はしない
適切な人がバスにいれば、失敗時に誰かに責任を押し付ける必要はない。
理解し学ぶことに専念できる。
④「赤旗」の仕組みを作る
「赤旗」=なんても自由に発言できる旗
良質の情報に差はない。
入手した情報を無視できない情報に変えられるかどうか。
厳しい現実の中で勝利への確信を失わない
厳しい現実に直面したとき、偉大な企業は強くなり士気が高くなる。
真っ向から見据えてあきらない。
厳しい現実を受け入れる✕最後には必ず勝利するという確信
これらを併せ持つことを「ストックデールの逆説」と名付けた。
どれほどの困難にぶつかっても、
最後にはかならず勝つという確信を失ってはならない。
そしてそれがどんなものであれ、自分が置かれている現実の中で
最も厳しい事実を直視しなければならない。
SezakiN