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【エッセイ】みんな!もっとハリー・スタイルズの話しようよ!!

 ハリー・スタイルズといえば、あのワン・ダイレクションのメンバーであって、メインボーカルだった男だ。めちゃくちゃかっこいいし、歌もうまいし、作る曲も最高で、もうThe芸能人といった感じ。

 日本でもワンダイレクション=1Dはめちゃくちゃ人気で、一時期はテレビをつけるとBGMに使われまくっていたし、カフェなんかでも流れまくっていたし、クラスの女子の多くが1Dの話をしていた。

 ただ、1Dが解散してからは僕も彼の動向を知ることがなく(というか、そもそも1D自体にはほとんど興味がなかった)、彼のことはもうほとんど気に掛けることがないまま、僕は死んでいくかと思いきや・・・

 思いきやである。


 去年の今頃、AppleMusicでテキトーに曲をシャッフル再生していると、ものすごく好みな曲に出会った。彼のファーストアルバムに収録されている、"Sweet Creatures"である。優しくて包容力のあるイントロ、そして全体を聴いたとき、めちゃくちゃビートルズの"Black Bird"っぽいなと思い、いったい誰なんだ?と思って画面を見てみると、なんとびっくりハリー・スタイルズではないか。そんな出会いだった。

 この曲があまりによかったので、とりあえず全曲聴いてみることに。すると、のっけから最高すぎる。1曲目の"Meet Me in the Hallway"は、アイドル出身とは思えないほどのダークな雰囲気を身にまとっていた。これは間違いなくドラッグソングで、サイケデリックで、本来アイドルが隠すべき側面をこれでもか!と見せつけるような、力強くもか弱い傑作

 それに引き続いて、”Sign of the Times"である。これまたえげつない傑作。世の残酷さと、そこで生きていく人々への警鐘とささやかな応援歌。僕の中で一番大きいのは、ハリー・スタイルズみたいな若者のヒーローが、流行りもののEDMやヒップホップ、ポップスではなく、メロディ重視のバラードやロック、救いようのない現実を歌ったことだ。これはすごく大きい。ハリーの曲を聴いて、本当に希望を持てた。本当に。


 こんな感じで出会ったハリー。2枚目のアルバムもなかなかよかった。僕は完全にファースト派だけど。ハリーは俳優としてのキャリアも本格化させて、ノーラン監督の『ダンケルク』やマーベルの『エターナルズ』でも登場していて、今後どうやって俳優としての個性を確立していくのかがめちゃくちゃ楽しみである。


 ちなみに、さっきの"Sweet Creatures"がビートルズっぽいことについてちょっと調べてみると、これはあながち間違った指摘ではないかも。実は、彼はポール・マッカートニーのアルバムのいくつかをフェイバリットに挙げていて、中でもローリング・ストーン誌の記事に書いてあった、「マジックマッシュルームを食べて、ポール・マッカートニーの『ラム』を聴きながら日向で寝そべった」っていう話がめちゃくちゃ好き。マジックマッシュルーム食べて幻覚見てる状態で聴くのが、『ラム』ってのがいい。チョイスがいいなぁ。ハリー。

 そんな素敵なハリー・スタイルズのことをもっとみんな話してほしいのだ。1Dもいいけど、ソロキャリアもめちゃんこ最高だぞ!ということが一人でも多くの人に伝わりますように!また明日~


小金持ちの皆さん!恵んで恵んで!