ゆうき

普通のサラリーマンが小説を書いています。基本的に月末に投稿し、随時(きまぐれに、できれ…

ゆうき

普通のサラリーマンが小説を書いています。基本的に月末に投稿し、随時(きまぐれに、できれば毎週)短編小説を投稿します。誤字脱字はご勘弁を。 マガジンに各小説をまとめておりますので、過去の作品はマガジンからご覧ください!

マガジン

  • 小説

    過去に記事で書いた小説の第1章をまとめました。

  • 短編小説

    過去に記事で書いた1話完結の小説を集めました。

最近の記事

  • 固定された記事

ご挨拶 & 筆者のオススメ小説

《この記事はトップ記事に固定しています》 ようこそ! ご訪問いただきありがとうございます! 普通のサラリーマンが隙間時間に執筆した小説を掲載しています。読書が昔から好きで、その影響から自分で小説を書くことに挑戦したいと思いました。ジャンルはファンタジーやらサスペンスやら恋愛やら、、、まずは雑多なジャンルで、皆様の日常の中でホッと一息つけるような作品をお届けできればと思っています。 フォロー、スキしてくださると、飛び跳ねるくらいに喜びます! もし「こんな設定で書いてほしい

    • (小説)安眠カフェの恋模様【第6章:変わらぬ日常】

      春の夜が更け、特別な夜を過ごした鷹尾と玲実は、それぞれの心に新たな思いを抱きながらも、日常へと戻っていった。カフェ「安眠」には再び、静かな時間が流れていた。 鷹尾は、学生たちの計画に心から感謝していた。彼の内気で照れ屋な性格は変わらなかったが、玲実との関係が少しずつ深まっていくのを感じていた。玲実もまた、カフェ「安眠」を訪れるたびに鷹尾との会話を楽しむようになり、彼女の心も温かく満たされていった。 ある日の午後、いつものように実と正治がカフェにやってきた。窓際の席に座り、

      • (小説)安眠カフェの恋模様【第5章:学生たちの計画】

        春の日差しがますます強まり、カフェ「安眠」の周囲には新緑が広がっていた。学生たちは、そんな季節の変わり目を楽しみながら、いつものようにカフェで集まっていた。沢田実と吉川正治も例外ではなく、友人たちと共にカフェの温かい雰囲気を楽しんでいた。 鷹尾と玲実の間には、最近少しずつ会話が増えてきており、二人の間には微妙な緊張感と期待が漂っていた。しかし、二人ともまだ一歩踏み出せずにいるようだった。その様子を見ていた実と正治は、何かできることはないかと考え始めた。 「鷹尾さんと玲実さ

        • (小説)安眠カフェの恋模様【第4章:初恋の予感】

          春の陽気が次第に増し、カフェ「安眠」の庭には色とりどりの花が咲き乱れるようになった。風に乗って運ばれてくる花の香りが、カフェの心地よい空気に溶け込んでいる。 志田玲実は、今日もいつもの席に座り、シナモンティーとパンプキンパイを楽しんでいた。彼女の視線は窓の外に向けられ、遠くの景色をぼんやりと眺めている。その瞳には、何かを探すような寂しさと期待が混じっていた。 石山鷹尾は、カウンター越しに玲実の姿を見つめていた。彼女の静かな佇まいと優雅な仕草に、心を奪われるのを感じた。鷹尾

        • 固定された記事

        ご挨拶 & 筆者のオススメ小説

        • (小説)安眠カフェの恋模様【第6章:変わらぬ日常】

        • (小説)安眠カフェの恋模様【第5章:学生たちの計画】

        • (小説)安眠カフェの恋模様【第4章:初恋の予感】

        マガジン

        • 小説
          7本
        • 短編小説
          8本

        記事

          (小説)安眠カフェの恋模様【第3章:ミス・パンプキンの登場】

          春の暖かい日差しがカフェ「安眠」の窓から差し込み、店内を明るく照らしていた。カフェの一角では、常連客たちがそれぞれの時間を楽しんでいる。その中に、いつも一人静かに座る女性の姿があった。志田玲実だ。彼女は今日もシナモンティーとパンプキンパイを注文し、窓際の席に座っている。 玲実の席から見える庭には、季節の花が咲き誇り、風に揺れていた。彼女はその景色を眺めながら、シナモンティーの香りを楽しんでいる。パンプキンパイを一口頬張ると、その甘さとシナモンの風味が口いっぱいに広がり、心が

          (小説)安眠カフェの恋模様【第3章:ミス・パンプキンの登場】

          (小説)安眠カフェの恋模様【第2章:カフェのマスター】

          カフェ「安眠」は、まるで時間がゆっくりと流れる異空間のようだ。訪れる人々が心地よく過ごせる場所として、地元の住民に愛されている。その中心にいるのが、店のマスターである石山鷹尾だ。 鷹尾は36歳、北海道出身。彼は小さな頃からコーヒーの香りに魅了され、その道を極めるために上京した。ダンディな口ひげと整った髪型、そして深い瞳が彼の特徴だが、その見た目とは裏腹に、彼は引っ込み思案で照れ屋という複雑な性格を持っていた。 鷹尾の一日は、早朝から始まる。開店前の静かなカフェで、彼は一人

          (小説)安眠カフェの恋模様【第2章:カフェのマスター】

          (小説)安眠カフェの恋模様【第1章:出会いの春】

          1979年の春、東京都郊外の静かな街角に佇むカフェ「安眠」。時折通り過ぎる車の音が微かに聞こえる中、カフェの窓際には柔らかな陽光が差し込み、温かい空間を作り出している。入口のドアを開けると、ほのかに漂うコーヒーとシナモンの香りが訪れる人々を迎え入れる。店内は木製の家具で統一され、落ち着いた色調の内装が心を和ませる。 カウンターの奥には、店のマスターである石山鷹尾が立っている。彼の口ひげはダンディな印象を与え、丁寧な動作でコーヒーを淹れる姿がまるで舞台の一幕のようだ。鷹尾は3

          (小説)安眠カフェの恋模様【第1章:出会いの春】

          (短編小説)夕暮れの前進

          夕暮れのグラウンドに、風が吹き抜ける。サッカー部の練習試合が終わり、プレーヤーたちはベンチに座り込んでいた。試合は0-1で惜敗。キャプテンの和也は、ゴール前でのシュートを外した自分を責めていた。 「失敗してしまいました…」和也はうつむいてつぶやいた。 横にいたチームメイトの大輔は、すぐに和也の肩を叩いた。「失敗じゃねーよ!」声には力がこもっている。「失敗っていうのはな、諦めたときに使う言葉だ!諦めないでやってきたことは、たとえうまくいっても、うまくいかなくても、それは失敗

          (短編小説)夕暮れの前進

          (短編小説)通り過ぎる光景

          ホームに立つ彼女は、淡々とした時間の流れに身を委ねていた。午前10時20分。通勤ラッシュが終わり、人々の足取りは軽やかで、駅構内にはまばらに人が行き交っている。ホームに立って待つ彼女も、特に急ぐわけではない。次の電車に乗るため、ただそこにいるだけだった。 薄曇りの空が広がる中、遠くから風を切るような音が聞こえ始めた。まもなく、通過列車が近づいてくる。彼女は一歩も動かず、ただその音をじっと聞いていた。 その瞬間、まるで時が止まったかのように、周囲の景色が薄れていく。構内にま

          (短編小説)通り過ぎる光景

          次回の小説のご紹介「安眠カフェの恋模様」

          次回投稿するオリジナル小説は「安眠カフェの恋模様」です。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 東京都郊外の小さなカフェ「安眠」を舞台に、内気なマスターと美しい常連客の心温まる物語が始まる。学生たちの奮闘と共に描かれる、春の訪れと共に変わりゆく日常。優しさと恋の予感が交差するこの物語は、読者に穏やかな感動をもたらすことであろう。魅力的な登場人物たちと、カフェを巡るエピソードの数々をぜひお楽しみください。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

          次回の小説のご紹介「安眠カフェの恋模様」

          Xにて年末公開予定の小説についてのアンケート調査を実施しております!どうかご協力の程、宜しくお願いします! https://twitter.com/novelkakuyo/status/1835559884919816299

          Xにて年末公開予定の小説についてのアンケート調査を実施しております!どうかご協力の程、宜しくお願いします! https://twitter.com/novelkakuyo/status/1835559884919816299

          (短編小説)歪んだ世界の終わり

          僕は小さな飲食店の片隅に置かれている透明なグラス。普段は何気なく飲み物を注がれているけれど、それが僕にとっての人生の喜びでもあるんだ。どんな飲み物が注がれるかで、その日の僕の気分も決まる。 例えば、注がれるのがコーラだと、僕はもうテンションが上がりまくり。「ガンガン行こうぜ!」って感じで、炭酸の泡がパチパチと弾けるたびに、ガラス越しの僕の体越しに見える世界もキラキラ輝いて見えるんだ。お客さんが喉を潤す音が最高に気持ちいい。 一方で、紅茶を注がれたときは、ちょっと落ち着いて

          (短編小説)歪んだ世界の終わり

          (短編小説)笑顔のたえない町工場

          「今日も頑張ろうかね、みんな!」   工場長の佐藤正一が、大きな声で工場内に呼びかけた。彼の声が響くと、作業台に向かっていた従業員たちは、一斉に笑顔を浮かべた。佐藤工場は町の小さな工場だが、ここで働く人々にとっては、まるで第二の家のような場所だった。 正一は、工場の中央に立ち、作業の進行状況を見渡していた。彼の目元には笑いじわが刻まれていて、その顔は常に柔らかい表情を保っていた。彼が近づくと、従業員の山田が話しかけた。「工場長、あの部品の加工が少し遅れてるんですが、どうし

          (短編小説)笑顔のたえない町工場

          (短編小説)残されたペットボトル

          彼女は静かに歩いていた。明け方の薄暗い通りを抜け、駅前の自動販売機の前で立ち止まる。秋の冷たい風がコートの裾を揺らし、髪を軽く乱した。彼女の手は震えていたが、それが寒さのせいなのか、あるいは別の理由によるものなのかは定かではない。彼女は鞄から財布を取り出し、小銭を機械に投入する。その手つきはぎこちなく、幾分か不安げだった。 彼女がボタンを押した瞬間、機械が低い音を立ててお茶のペットボトルを吐き出す。彼女はそれを手に取ると、しばしの間、ぼんやりとそのペットボトルを見つめていた

          (短編小説)残されたペットボトル

          (小説)熱血ランナーの葛藤【第12章: 新たな一歩】

          春の大会が無事に終わり、健太はその成果とともに新たな一歩を踏み出す時を迎えていた。大会の成功を糧に、健太は自分の目標を見つめ直し、これからの人生に向けての準備を始めていた。 --- 大会から数週間が経ち、健太は学校生活と部活動の両立を続けていた。彼の体力も回復し、リハビリからの復帰も順調であった。これまでの努力が実を結び、健太は再び全力で走り続けることができるようになっていた。 一方、健太の受験勉強も並行して進めていた。受験の準備は決して簡単ではなかったが、彼は陸上競技と勉強

          (小説)熱血ランナーの葛藤【第12章: 新たな一歩】

          (小説)熱血ランナーの葛藤【第11章: 大切なもの】

          春の大会が迫り、健太と陸上部は最終調整に入っていた。健太の復帰はチームにとって大きな力となり、彼の姿が再び練習場に戻ったことで、部員たちの士気も高まっていた。しかし、健太自身の心には、もう一つの大きな問題があった。それは、彼が本当に大切にしたいものは何かということだった。 --- 練習が終わった夜、健太は一人で部室に残り、過去の大会や練習の記録を見返していた。彼の頭の中には、これまでの努力や成果、そして仲間たちの期待が渦巻いていた。 「本当に、これが俺が求めているものな

          (小説)熱血ランナーの葛藤【第11章: 大切なもの】