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読書感想文:「すごい準備」はコミュニケーション改善本だった!

栗原甚さんの書籍「すごい準備」を読みました。タイトルから準備をしておくことがビジネスの成功に繋がる的な内容の本かと思っていましたが、結果的にそうではあったものの、内容を読んでいくと「コミュニケーションの改善本」という印象でした。今回はその感想文です。いつものごとく、気になった言葉を軸に展開していきます。

RPDサイクル

よくPDCAサイクルと言いますよね。いわゆるマーケティングで使われる言葉です。Plan→Do→Check→Actionの頭文字の並びです。この書籍ではPDCAではなく、RPDサイクルが提案されています。RPDとは、

R:Ready(準備)
P:Plan(計画)
D:Do(実行)

です。ん?ここにcheck的なものがないと思ったのですが、それは次に向けた準備(Ready)なのかな?と自分の中で処理しました。

とにかく栗原さんのいうには、

「RPDサイクルをまわす」ことができれば、たいていのことは実現できます。もちろん、ほとんどの「交渉」が成功します。

とあります。この書籍の中でもうひとつテーマのように感じるのが交渉です。栗原さんがこれまでやってきた様々な事案を交渉という形で綴られていますが、その交渉のための準備という文脈が多い感じでした。

文中ではシンプルなフローというように書かれていましたがそれは確かにそうかもしれません。PDCAサイクルにおいては、結局AとPそしてDの区別が時としてつきにくく、これってどっちだっけ?的な感覚になりながらもみんながみんなPDCAというので、そのまま流れちゃうという感じですね。

今回のRPDサイクルというのは確かにシンプルで確かに普段から意識はしていませんが、やってるような気がします。というか、生きてるのならやってるサイクルなように感じました。あえて、それを言語化されたところが大きなポイントのように思いますし、自分の行動を整理する、意識する意味でもいい機会だったように思います。こんなことが帯にも書いてありました。

「誰でもできるけど、誰もやっていない成功のコツ」

差し入れは準備

様々な芸能人、しかも一線で活躍される方々の「差し入れ」をテーマに準備について語られていましたが、なるほどーと思うことがたくさんありました。

差し入れをすることで現場の雰囲気をよくし、その結果自身のパフォーマンスを最大化させていく。そんなことが書いてありました。雰囲気づくりの一躍を担うものが差し入れという道具というのはなんとなくイメージができますが、ただの気づかいではなくハイパフォーマンスを実現させるための道具という位置付けを行なっていることに気づきはありました。

ただ単に差し入れるのではなくその先にあるものを媚びへつらうわけではなくいい方向に誘うためのツール。とても参考になります。

前例がなければ作ればいい

少し、本書のテーマである「準備」からは少し変化球のある節ではありましたが、この文章にほろりとしました。

もし「前例がないので」と言われたら、「そうですか!では今回はじめて、その前例を作りましょう!」と言えばいいのです。

もう何もいうことはありません。力をくれる言葉でした。

まとめ

冒頭でも書きましたがこの「すごい準備」は完全にコミュニケーションに関する本です。準備をする理由は非常に面白いことだと思いました。それは、準備は自分がハイパフォーマンスをするために行うのですが、そのために相手のことをとてつもなく考えて準備するのです。

自分のために相手のことを考える。

なんか禅問答のような感じもしますが、こんなことを感じる本でした。さすが様々なTV番組をプロデュースされた方だけあり出てくる芸能人がすごかったわけですが、すごいと思う芸能人の方はやはり人格者であり、努力(準備)がすごいのだな、華やかな部分は見えてるだけの部分なんだなと感じたわけです。

一人で生きていない、一人で仕事はできないという現実から考えても繰り返し書いてしまいますが、「自分のために相手のことを考える」ことの重要性を感じさせてくれる1冊でした。


2020/03/01追記:他の読書感想文のご紹介

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