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「-Eternal-」の登場によって「Endless SHOCK」はさらに力強さを増した。そう感じさせる圧巻の出来上がり…★劇評★【ミュージカル=Endless SHOCK(佐藤勝利・前田美波里出演回)(2023)】

 危機の時ほど、ピンチの時ほど、人は試される。普段からエンターテインメントの世界のど真ん中を走り続けて来た人も同様である。新型コロナウイルスの感染拡大という世界中の誰もが経験したことのない未曽有の危機、社会が決めた制約の枠内でエンターテイナーに何ができるのか。堂本光一はただ待つのではなく、その制約に柔軟に対応することで逆にエンターテインメントの魂を守ったのだ。突然のコロナ禍で「Endless SHOCK」東京公演の中止を余儀なくされた2020年、秋の大阪公演では、コロナ禍に合わせた縮小、削減、低減といった精神を採り入れた上で、劇中で起きた出来事の3年後から現在、過去、未来を見通すという体裁を加えた「スピンオフ」版の「Endless SHOCK -Eternal-」を創り出し、年が変わった2021年の東京公演はその改良型で上演。2022年の東京公演ではできるだけ制約を緩和した「Endless SHOCK -Eternal-」で臨んだが、秋の博多座公演では。ついに「Endless SHOCK」本編を復活させ今回の「2023年春、帝国劇場での本編復活」という流れを創った。しかも、「-Eternal-」が緊急時に作ったその場しのぎの作品でなく、時間軸という縦軸を加えたことで、本編にはてしない広がりを持たせる結果をもたらしたこともあって、両作品の同時上演を選択。俳優にとって最も過酷な状況に自分や共演者を追い込みつつも、「SHOCK」サーガの前向きな発展をも感じさせる対応をしたのだ。「-Eternal-」の登場によって「Endless SHOCK」はさらに力強さを増した。そう感じさせる圧巻の出来上がりだった。(写真はミュージカル「Endless SHOCK」とは関係ありません。単なるイメージです)

 ミュージカル「Endless SHOCK」は2023年4月9日~5月31日に東京・丸の内の帝国劇場で上演される。今回の公演は「Endless SHOCK」と「Endless SHOCK -Eternal-」がほぼ交互に(例外あり)上演されるため、上演演目には十分お気を付けください。

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