見出し画像

ポップな味付けと人生の哀愁が溶け合うミクスチュアーな感覚は絶品。決断に迷っている人は必見のミュージカル…★劇評★【ミュージカル=ウェイトレス(2021)】

 人生は選択の連続だ。男がその決断にひるむことが多いのに対して、女は何ともきっぱりとどちらかの人生を選び取る。そう女は決断する生きもの。男たちをあっさりと置き去りにしてしまうほど、その決断は鮮やかなのだ。米国南部のダイナーに勤めるウェイトレスが、束縛強めで自分勝手な夫からの干渉や予期せぬ妊娠などに悩みつつも、自分の本当の居場所を見つけていく人生開拓ミュージカル「ウェイトレス」の日本初演公演が話題だ。女性の可愛らしさとたくましさを体現する主演・高畑充希の奮闘と、表現者としての出発点であるミュージカルの舞台で見せる大きく成長した歌唱力や創造性が、ミュージカル「ウェイトレス」を何度でも繰り返し観たくなるほどの魅力的な作品に仕上げている。主人公の周辺人物にまできっちりと活躍の場所を与え、そのパフォーマンスを余すところなく伝える物語としての構造も効果的だ。ポップな味付けと人生の哀愁が溶け合うミクスチュアーな感覚も絶品。将来に向けた決断に迷っている人は必見のミュージカルと言えるだろう。(画像はミュージカル「ウェイトレス」とは関係ありません。イメージです)
 ミュージカル「ウェイトレス」は3月9日~30日に東京・日比谷の日生劇場で、4月4~11日に福岡市の博多座で、4月15~19日に大阪市の梅田芸術劇場メインホールで、4月29日~5月2日に名古屋市の御園座で上演される。

阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でも読めます。舞台写真はブログでのみ公開しています。
★「SEVEN HEARTS」のミュージカル「ウェイトレス」劇評ページ

★ブログでの劇評は序文のみ掲載し、それ以降の続きを含む劇評の全体像はこのサイト「阪 清和note」で有料(300円)公開しています。なお劇評の続きには作品の魅力や前提となる設定の説明。高畑充希さんや宮澤エマさん、宮野真守さんら俳優陣の演技や舞台表現などに対する評価が掲載されています。

 なお、本作はベッキー役がLiLiCoさんと浦嶋りんこさんとのダブルキャストであるため、2つのバージョンがありますが、取材機会の関係で劇評を掲載するのは、LiLiCoさんの出演回のみに限らせていただきます。ご了承ください。
 この組み合わせでカバーできない浦嶋りんこさんのバージョンの劇評を読みたいという読者の方もいらっしゃると思います。しかしながら、超人気公演のため取材機会も限られます。なにとぞご容赦ください。

【注】劇評など一部のコンテンツの全体像を無条件に無料でお読みいただけるサービスは2018年4月7日をもって終了いたしました。「有料化お知らせ記事」をお読みいただき、ご理解を賜れば幸いです。

★ミュージカル「ウェイトレス」公演情報

ここから先は

3,274字
この記事のみ ¥ 300
期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?