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北村想の哲学的な世界観が草彅剛の包容力のある役者としての魅力とも相まっていっそう深みのある物語空間を創り出している…★劇評★【舞台=シラの恋文(2024)】

割引あり

 北村想の書く戯曲は宇宙だ。さまざまな理(ことわり)で精緻に組み合わされた世界のようでいて、そこにうごめく人々は自由という衣をまとって、ひょうひょうと、しかし確かに生を生きている。どんなにシュールな風景の中でもそれは一つの力となり、ペーソスや郷愁を漂わせて、私たちを少し先の世界へといざなう。そんな北村が輪廻転生の暗喩も忍ばせながら人生の広大な意味合いを解き明かしていく新作舞台のシス・カンパニー公演「シラの恋文」が上演されている。その哲学的な世界観は、主演を張る草彅剛の包容力のある役者としての魅力とも相まっていっそう深みのある物語空間を創り出している。演出は寺十吾(じつなし・さとる)。(写真は舞台「シラの恋文」とは関係ありません。単なるイメージです)
 
 舞台「シラの恋文」は、2024年1月7~28日に東京・外苑前の日本青年館ホールで上演される。それに先立って、2023年12月9~17日に京都市の京都劇場で上演された京都公演、12月22~28日に福岡市のキャナルシティ劇場で上演された福岡公演はすべて終了しています。
 
★序文は阪清和のエンタメ批評&応援ブログ「SEVEN HEARTS」でも無料でお読みいただけます。舞台写真はブログにのみ掲載しています

★無料のブログでの劇評は序文のみ掲載し、それ以降の続きを含む劇評の全体像はクリエイターのための作品発表型SNS「阪 清和note」で有料(300円)公開しています。なお劇評の続きには作品の魅力や前提となる設定の説明。草彅剛さん、大原櫻子さん、工藤阿須加さん、鈴木浩介さん、田山涼成さん、段田安則さんら俳優陣の演技に関する批評や、寺十吾さんの演出や舞台表現に対する評価、北村想さんの戯曲の評価などが掲載されています。場合によっては、スタッフワークについて言及することもあります。

【注】劇評など一部のコンテンツの全体像を無条件に無料でお読みいただけるサービスは原則として2018年4月7日をもって終了いたしました。「有料化お知らせ記事」をお読みいただき、ご理解を賜れば幸いです。

 
★舞台「シラの恋文」公式サイト

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