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なんでこんなに染みるのだろう。約80年前初演のテネシー・ウィリアムズ作品をイザベル・ユペールらが日本で上演…★劇評★【舞台=ガラスの動物園(フランス語版)(2022)】

 今から80年近く前の戯曲なのに、なんでこんなに染みるのだろう。家族で同居しているのに感じる孤独、互いを大切に思っているのに知らない間に与えている苦痛と苦悩、当時はほとんど理解されていなかった精神的な気質を抱える身のいたたまれなさ…。それでもみんな必死に生きようとしている。米国の現代演劇の源流となった巨人のひとり、テネシー・ウィリアムズがその劇作家キャリアの最初期(しかし処女作ではない)の1944年に初演した舞台「ガラスの遊園地」をフランスの世界的女優、イザベル・ユペールが日本で上演し、大きな拍手で迎えられた。日本の新国立劇場がパリの国立オデオン劇場の協力のもと、海外招聘公演として上演したもので、オランダ人演出家のイヴォ・ヴァン・ホーヴェがもたらす妥協のない工夫が、キャストたちの熱演と合わせ観客の心を着実にとらえた。(写真は舞台「ガラスの動物園」とは関係ありません。単なるイメージです)
 
 舞台「ガラスの動物園」は9月28日~10月2日に東京・初台の新国立劇場中劇場で上演された。公演はすべて終了している。
 
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★舞台「ガラスの動物園」公演情報

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