見出し画像

Tさん一家 水族館インタビュー(2024/1/27/雨のち曇り)

こちらは以下の記事で紹介したフィールドワーク中に行ったインタビューです。


12:00『レストラン・レイリー』に到着

カウンターで注文を済ませ、4人掛けのテーブル席へ。Mちゃんは子ども用の椅子を借りて、HさんとL字で座っている。TさんがMちゃんの料理を運んできた。

Hさん:Mちゃんのが先やった、やったね。いただきますは?いいですか、先にいただいて?
Y:どうぞ

Hさん:見てー、イルカさんだよ。さっき見た
Tさん:いただきますした?
Mちゃんが手を合わせる。

Hさん:奥様も子ども好きなんですか?
Y:そうですね
(“も”という点について、実際私も子どもは好きだが、特にそうと話したわけではないので、この日の依頼や様子から「子ども好き」と推察されたのだろうと感じた)
Hさん:会いたかったね~(Mちゃんに向けて)

Y:Hさんは今も保育士されてるんですか?
Hさん:やってます。パートで週に3日だけ。

簡単にゼミの概要、フィールドワークのテーマを説明して、それから食事の合間と食後にへインタビューを行った。

Mちゃんはお腹が空いていたようで、頼んだ子ども用カレーをこの後ぺろりと完食していた。

■この日の協力者について

▼フィールドワークに協力してくれた同僚T家
会社の同僚Tさん(31歳)、その妻で保育士をされているHさん(28歳)、娘Mちゃん(1歳6か月)

▼私
Y(32歳)

※以下アルファベットで記載
※特に印象に残った発話や行動は太字で記載している

■インタビュー

保育士の仕事と、自分の子どもを育てることの違い

Y:保育士として子どもに関わるのと、自分の子どもを育てるのでは、感覚の違いはありますか?

Hさん:仕事でやってたところの良いとこ取りをしたいなと常々思ってて。学んだこととか、こうしてあげたいなって思ったことを普段からやってる感じなので。この水族館も遠足で来たことがあるので、仕事で。

Y:保育園の遠足でも来るんですね。

Hさん:来ます来ます。動物園と水族館は。大体何の生き物がいるなって分かってたら、事前に「イルカさんに会いに行こうね」とか声もかけられるし、帰ってきてからも興味が続いてるうちに、ダンスしてもお絵描きしてもいいし。事前に青いペンとか準備してたらお絵かきとかに繋げていけるなって。

Y:へぇ〜おもしろい。
Hさん:おもしろいですか…?

Y:うん、おもしろい。実際に体験することと、自分でやってみることを、繋げていくようなイメージなんですね。

Hさん:そうですね、繋げていきたいなと思ってます。魚を通してお絵描きに繋げてもいいし、魚を通してクッキー作って食育に繋げてもいいし。お出かけすることで、テーマがある所って繋げやすいから。もったいないと思うから、色んなことしたい。でも、まだちっさいからね。分かる範囲のことしかできないんですよね。

楽しい…楽しいです。やりたいなと思ってたことができるからですね、第一で。

Y:Mちゃん一人とじっくり過ごすのは、先生をやってるときとは感覚が違いますか?

Hさん:1人1人を可愛がってあげたいタイプだったので、ちょっとここに手が届かない……って思ってたけど、育児だと1対1だから、苦(?)って思う時もあるけど、やっぱ楽しいことの方が多い。


~しばし食事、雑談~

半年前に訪れたときと比べて、どのように変化したか

Y:半年ぶりに来たという話でしたが、前回と比べて水族館って(Mちゃんと過ごす場所として)どうでしたか?

Tさん:どうだろうなあ。正直まえ来た時も、まだ早いかなーと思いながら来たんですよね。見てもわからんやろなあ、とかっていうのもありながら、でもせっかくやし行ってみようと。

でも今回は、見て楽しむのもできるし、見て楽しまなくても、歩くことでどっか行こうとしてみたり、っていうのがあれば別にそれでいいかなと。それで言ったらだいぶ今回は楽しんでる方やないですかね。

Y:よかった。

Hさん:意思表示が前回からの変化かな。前は意思表示もできなかったけど、最近は指差したり表情とかで、楽しいとかつまんないとか、あっちがいい、とか分かるようになったから、そういうのが一緒に回って大人が楽しいなと。

Y:Mちゃんが何が気になるのか分かるようになってきたんだ。

Hさん:そうそう、分かりやすいから、私たちも一緒に回りやすいし、楽しいなと思ってる。

指差しの意図・意味は何か

Y:フィールドワークの中で、指差しの行動と名前を呼ぶことを、特に見たいなと思っていて。その 2 つのコミュニケーションが、大体どこの親子のやり取りの中で多くて、その意味とか、そこで起きてるコミュニケーションってどんなものだろうと気になってたんですよね。だから今の話を聞いて、指差しは(ちょうど)この半年の変化なんだ、って思った。

T:たしかに、指差ししても結局、指差してるとこを見ようっていうのが、元々は全然無かった。

Hさん:今はできるけど、前は共同注視とかできなかった。一緒に同じモノを見るということ。保育とかでもそれが発達の基準なんですけど、ちょうどそれができて、それをしたい時期なんだなと。

飛行機見たりしてても、飛行機を指差した後に私の顔をじっと見てたりとか、たぶんMも共有したいと思ってるなって、最近すごく感じる

Y:それがこの年代からなんだ。

Tさん:なんか自分もよう分からんけど、興味があると「あっ」って言ってめぐも指差してる。で、僕らが、なになにやねって返して、「うんおんうん」みたいな。へぇーみたいな感じで。たしかに最近ほんと増えたなぁ。

Y:指差しって関心の共有という感じかな、そういう所が面白いなと思う。子どもに向けて指差すときの感覚は、“促し”に近いんですか?

Tさん:あ~そうですね、基本指すときは促したいし、指すときは無意識にこれがこうや、って教えたいとか、特に水族館とか日常的に、毎日毎日来る場所じゃないから。これが魚だよーとか、鯛だよーとか、カメさんやねとかっていうのを一緒に見て、こういうもんなんやっていうのを覚えたら、すぐにそのうち行動に移しだすんですよそれをまた教えてやりたいなと思って、教えたいなって思って、指差して同じものを見てることを確認するとか…ですかね。

Y:それは色んなものを見てほしいというか、覚えるなのか、どういう感覚なんだろう?興味関心を広げたいのか。

Hさん:今日見てて思ったのは、Mと同じ目線になると、水族館って意外と(目線が)高いんだなと思って。やっぱり自分の目線以上のものって、こんぐらいの子って興味が見えなかったりするから、その目線を上げて視野を広げて、もっと見れたらなと思いました、今日は。動物園とかだとまた指差しの意味も変わってくるかもしれないと思いました。

Tさん:多分どこででも指を指すことで共通するのは、やっぱりいろんなこと知ってほしいですよね。
Hさん:うんうん
Tさん:知ればそのうち意思疎通が取れるようになってくるんですよ。それをしたいと思うことが多いかな。

Y:いやー、面白い。いまMちゃんの中でどんな風に世界が広がってるのかな。道を見つけたら駆け出すことあるじゃないですか? あの感じも面白いなと思ってて。空間的な感覚として、こっちに進みたくなるとかあるんですかね?道があったらその先の景色の感じ方とか、違う感覚を持って見えてたりするのかなと。

Tさん:今日も歩きながら大きな水槽のとこ登ったりしてるときとか、元いたところに戻ったときにはすっと行こうとしたり、どんどんどんどん新しいものを見たいのか……という感覚があるんかなぁ~。

ショーはどのように体験されているか

Y:ショーのときは結構じっと見てましたよね?

Hさん:じっと見るタイプではあるのかな。
Tさん:動きがあるものは結構見ますね。テレビとかでも、興味があるものになったら、自分で椅子に座ってじーっと見てたりする。
Hさん:『おかあさんと一緒』は自ら椅子持ってきて座ってみてます。ちゃんと座ってね。

Y:子どもの関心興味の示し方って、ちょっと大人と違うなって感じてて。ショーを見てると、大人ってすごくリアクションをはっきりするというか、ここが盛り上がり所という場面で反応する感じがあって、ショーもそういう風に作られているし。でも、子どもはイルカがジャンプしたからはしゃぐという感じでもない様子があって、少し違う受け止め方なんだなと。驚きの一種として、何が起きてるんだろう?と言う感じなのかなと。

Tさん:驚きで反応しているというのは結構多いのかもしれない。「おっ」って驚いてその後「おお~」って反応してるのも多い。

Y:こないだ一緒に来た4歳半の子どもも変わらなくて、そんなにショーの盛り上がり所で反応するわけじゃなくて。じっと見てるというか。そうすると途端に、大人ってなんかそれっぽく振る舞ってんのかなとか思えてくる。

Tさん:(大笑い)
Hさん:あー、予想ができるかできないかとか。大人は今からジャンプがあるんだろうとか、笛を吹いたから飛ぶんだろうとか予測がついてるのが、子どもはやっぱりいきなり来るから、ちょっと遅れたりとか。予測ができるかできないかとか、経験値の差もありそう
Tさん:まぁまぁ、それはありそう。
Hさん:Mとかね、ほんとに経験とかないけん。もしかしたら今日学んだことでまたすぐにもっかい来たら、そのときは「あぁ!」ってなるかもしれないし。

Y:こないだは1日で2回ショーを観たんですけど、たしかに2階目はHさんが言ったような変化があったかも。

(TさんがMちゃんをトイレに連れていくため席を立つ)
Tさん:(Hさんへ向けて)しっかりカワバタさんのインタビューに答えといて。
Y:(笑)

どんな名前から覚えていくか

Y:いま単語を15~20個覚えてるという話だったけど、名前ってどんなものから覚えていってるんですか?

Hさん:好きなモノ…? バナナとかお芋は教えてないのに言い出したので、たぶん好きだから言い出したのと、あとパパママとか、じぃじばぁばとかは大人が呼んで欲しいなと思って、覚えて欲しいなと思って
Tさん:覚えさせた感じですね。

Hさん:そう。やっぱ今はテレビ電話もあるし、使う頻度が多いので、パパママじぃじばぁばはよく言う。たぶん使う頻度によりますね。あと本人の言いやすい言葉とかはあるみたいなんですよね。それは子どもによって違うみたいなんですけど。なので自分の名前は分かるけど言えないし。最近顔のパーツが分かるようになって、耳とかは言えるんですよ。耳は言えるけど、目と鼻は言えないみたいな。

でも指差しはできて、こないだテッテッテッテっと来て、目を指して「ま」って言ったんですよ。

Y:(笑)

H:「め」が言えなくて、「ま」ってまだ言ってるから、じゃあまだ自分の名前は言えないんだろうなと思って(Mちゃんの名前は「め」からはじまる)。たぶん自分でも言えないって分かってるから、分かるけど言わない言葉もあると思います。

Y:そっかぁ~

H:好きか、教え込んだ言葉、かつ言える単語で構成されている言葉は言える。

Y:今はそんなMちゃんの様子をどんな風に受け止めてるんですか?

H:とりあえず分かればいいかなとは思ってて。Mは言葉は出てるけど、全然出ない子は出ない。けど、溜めて溜めて一気に出す子もいるらしいんですよ、言葉って。とりあえず使って覚える子もいれば、色んな状況を見て覚えてからしか使わない子もいるみたいなので、とりあえずその言葉の器をいっぱいにしてあげられたらいいかなと思って。なので、「言う」っていうよりか「分かる」、そのコミュニケーションのツールとして役立てるようにしてます。Mが指差したら、とりあえず名前は言ってみるけど、別にMが間違えて言っても言えなくてもOKみたいな感じで関わっています。

Y:器のイメージがすごく分かりやすかった。学ぶって直線的なイメージじゃないんだろうなと。そういうことは保育という分野で学んできたんですか?

Hさん:学んできてますね。いっぱい子どもがいるから差が出るじゃないですか。その差ってなんでできるんだろうとか、その中で差があっていいんだけどもその中で下の方の子とかは、本人も気にしたり、親も気にしたり、その姿を見て私たちも。そのままでいいんだけど、気にして落ち込んだりするんだったら、やっぱちょっと引き上げてあげなきゃなと思って考えたりするので、結構言葉だったり食事だったり分かりやすい所は仕事をしながら学んでるなって思います。

Y:働き始める前や今、専門知識として勉強していることもありますか?

Hさん:えーっと…でもやっぱ深い部分に関しては、やりながら、見ながら。そういうのってどうなんですかね。本当に学びたかったら、理学療法士とかの領域になってくるのかなと思います。保育に不可欠な分野だけど、ちょっと違う分野なんですよね。

Y:保育となると、より実践的というか子どもを育てる所に必要な知識を、色んな分野にまたいで学んでいくような感じですかね。

Hさん:うん、すごい総合的な分野なんだなと思います。食育と思ったら、食のことも学ばないといけないし、色んな知識があった方が色んな関わりができるし、色んな返しがしてあげられるからいいなって思うんですけど…なってからじゃないとそういうの気づけないじゃないですか。今また大学生に戻れたら、また学びたいことっていっぱいあるなと思います。

Y:それは僕もちょっと近いかもしれない。今だからこそこういう風に興味を持ててるというか。

Hさん:学ぶことが全力でできるあの時に戻れたら いいですよね。

Y:やっぱり目の前のこととか、そこからヒントや何か問いが生まれてくることは沢山あるんだろうなと。子育てもきっとそうなんだろうなと思っていて、目の前に子どもがいて「何が起きてるんだ?」みたいなところから、世のお父さん、お母さんは沢山考えるんだろうなと。

Hさん:それこそ保育も観察から入れって言われるし、まずは観察して分析してっていうのが大事ですよね。

Y:専門的な仕事をされてる方だから、話が興味深いところが多いです。

Hさん:子育てする上でストレスが無いんですけど、Tさんも一応教育分野で先生になろうとして学校に入ってるから、結構意見が合うことが多いんです。そういうお父さんとお母さんの認識がズレないというのも大事かなって、思ったりしました、今日。言語、言葉に対してもだし。認識が違うとまた違うのかなと思ったり。

Y:必ずしもそこで揃うとは限らないですもんね。

Hさん:英語を先に教えたいみたいな人もいるじゃないですか。バイリンガルにしたい人とかはまた違いそうですけどね。

(Mちゃんをトイレに連れていっていたTさんが戻ってくる)
Hさん:おかえり
Tさん:ただいまー(Mちゃんにも促す)
Y:おかえりー

~前回の4歳半の子どもとのフィールドワークの経験について話す~

Y:いまMちゃんにとってはどんな感じなんだろうな、と思う。

Hさん:1歳半でそんなに分からないだろうから、私が楽しまなきゃという使命感に駆られてこういうとこに来ます、私は。せめて私が楽しんでる姿を見せて、こういうとこって楽しいんだと思わせようと思う。4歳半くらいになったらね、自分で楽しんでくれそうだし、自分で楽しいところ楽しくないところ、分けられるからちょっと楽そうですよね。

Y:むしろ先を行く感じでしたね。子どもが先を行って興味がある所に向かっていって、それについて行く感じ。その親子にも前の段階では同じように促したりする段階があったんだろうなと思う。

(戻ってきたTさんに向けて)
Hさん:分かるけどあえて言わない言葉もあるよね
Tさん:例えば?
Hさん:自分の名前とか
Tさん:あぁ、そうやねぇ
Hさん:言えないから言わないみたいな
Tさん:言えると思うから……
Hさん:一回言ってすぐ言えるときもあるんですよ。「マフラーがふわふわやね」って言ったら(Mちゃんが)「ふわぁふぁ」って言ったんですよ。
Y:(笑)
Hさん:言える言葉は言うし、言えないって判断したら言わない。
Tさん:(Mちゃんへ向けて)ふわふわっ?ふわふわ?……言わない。一回言ったけど、それ以降言ってない言葉もある。
Hさん:あるー、雰囲気でね。雰囲気で言ってみたけどその後言わん。

Hさん:まだ言葉を通してコミュニケーションを取るっていう段階には、本人的にも来てないんだろうなって感じ。それが言葉でコミュニケーションを取りたいってなったら、多分もっと間違えてもいいから言ってみようになると思います。

Y:今は言葉も、合図とか体の反応とかに近いのかもしれないですね。

保育士の仕事が、子育てに影響していること(パートナーの視点から)

Tさん:さっき保育士の話もありましたけど、僕が普段見ていく中で、保育士だからこうなんやなって思うことも結構あります。子どもと接する時の接し方が、保育士じゃない(自分のような)親からすると“自分の子ども”としての接し方なんですけど、(Hさんは)保育士の一面もあるから、“子ども”と接するっていう感覚が近い。

たまに「それでええんか?」と思うこともなくはないですけど……でも最初がそうだったかな。最近はもうなんか、“子ども”と接するじゃなくて、“自分の子ども”と接する感じがあったりとか、保育士のときこう思ったからこうしようかな、みたいなことが見えたりする。

最初はたぶん自分の子供が初めてできるから、よく分からんぞっていうのもあったから、“子ども”と接するような接し方が見えることも多かったかなとは思います。

Y:(“子ども”と、“自分の子ども”の接し方の違いは)どういう違いだと思いますか?

Tさん:例えば、ご飯食べさすときとか。ご飯食べ進めさせることが目的になってるような食べさせ方かな?と感じることがあったんですよね。「はい、食べて。あーんしてみよっか。これ美味しいね。これなになによ」と言いながらあげるというよりも、「はい次食べよっか」っていうあげ方に変わったりとか。たぶん保育士として何人かの子どもにあげることを考えると、こういう風にせんと進まんのやなっていうことを感じたことがあって。

Hさん:それはそうかもしれない。

Tさん:でも本人には言ってないし、別にそれはそんなに気にもしてない。様子を伺うとかでもなく、僕はどうなんかなーくらいにしか見てなかったです。最近はもう新しいものあげるし……

(Mちゃんが眠たそうな素振りを見せる)
Y:眠たくなった?
Hさん:眠たいねぇー。いいよ、ねんねして。
Tさん:ねんねしていいよ。

Hさん:保育園入れるって決めてたので、生まれたくらいから。やっぱ保育園って赤ちゃんといる社会だから、保育園という社会でやっていけるように、みたいな頭はあったのかもしれない。家でゆっくり育てたいみたいなことと、ちょっと認識の違いはあるのかもしれない。

(TさんがMちゃんの背中を一定のリズムでポンポンと叩きながら)
Tさん:保育士やったらっていうので良いことも沢山ありますよね。気になることもなくはないけど、それがいかんのかというとそうじゃないし。

Hさん:泣いたときに抱っこするか、せんかとかもそうだよね。
Tさん:うん、僕は泣いたときに、とりあえず抱っこして泣き止ませてあげたい。(Hさんは)置いときたいんですよ。
Hさん:抱っこしても泣くんだったら、置いときたいんですよ、私は
Tさん:そういうのが、ちょこちょこあったりするんですよ。

(Mちゃんが眠りにつきそう)
Y:Mちゃんが寝てから動くのが良さそうですか?こういうときは。
Tさん:全然どっちでも大丈夫です。たぶん寝ます。動きますか?
Y:そうですね

子どもをどのように育てたいか

(帰る準備をしながら)
Y:最初の方に、保育士をしていたからこそやりたいことがあると話してくれたけど、実際どんな風に育てたいと思ってるんですか?

Hさん:M自体を「こう育てたい」というよりは、自分がやってあげたいなって思うことがいっぱいあって、やっぱり色んなものに興味を持って、体験させてあげたいなっていう理想はあります、常に。

家にただいるだけでも色んな楽しみ方ができるだろうから、その楽しみ方を取り入れていきたいなって。食育だったり、ちっちゃくっても、玉ねぎの皮を剥くとか、エノキを割くとか、そんなちっちゃなことでも出来ることっていっぱいあるから。それが理想なんですけど。常にしとかないと、5歳でしか出来ないことと、ちっちゃいうちしか出来ないことは違うから。それは常に私が学んでないといけないなと思います。

特に目標みたいな理想はなくて、その時々で、これやってあげたい、あれやってあげたいみたいな。

Y:ゴールがあって、こういう風に育てたいというイメージがあるわけじゃないんですね。

Hさん:やっぱりMの興味に……英語もMがしたいんだったらさせてあげたらいいし、日常に取り入れてあげられたらいいし、音楽がいいんだったら音楽で、というのを見つけて伸ばしてあげられたら、それでいいなと思います。別に好きなジャンルでいいから。

Y:うんうん。

Hさん:じゃあ行きますかね。

Y:そうですね、ありがとうございました。

13時頃 帰り道の雑談

保育園の活動水族館に訪れる理由をHさんに尋ねると、以前働いていた園がモンテッソーリ教育を行っている保育園であり、モンテッソーリでは“本物を肌で感じる”ことを重視しているという話を教えてくれた。

また、固有名と一般名を覚えるのはいつからなのだろうという話については、Mちゃんはまだ実家の猫は「にゃんにゃん」として覚えているとのことだった。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?