私の伸びしろを、お前が決めるな。
女には避けて通れない身体の変化があります。
健康であれば、月に一度はやってくる月経。
妊娠と出産。
そして平均で50~51歳、早い人で40代には訪れる閉経と、それに伴う更年期障害。
私は元々婦人科系が弱く、12歳で始まった月経は大量出血と動くのがしんどいほどの重い鈍痛を伴い、毎月あの日が近づくと、震えおののいていました。
初日~3日目はそんなもの、と思っていましたが、実は違うことを知り、原因探究のために病院に行ったところ、22歳で子宮内膜症による卵巣腫瘍が見つかり、手術します。
半年の経過観察ののちは、しばらく普通に「痛くない」月経はやって来たのですが、30代で父がガン宣告を受けて後、今度は月経が止まってしまいました。
診察してもらっても、子宮と卵巣に異常はなく、さらにうつも併発してしまい、婦人科では人工的に月経を促す薬を、家族に隠れて通ってた心療内科では月経が止まる副作用がある薬をもらい、体に過大な負担をかけながら作用が反発する薬を飲み続けるという始末。
結局薬のインターバル期間に入ったのをきっかけに、両方の通院をやめ、現在は食事と栄養補助サプリで体のバランスを、アロマテラピーで心のバランスをとりながら、無月経な私の心身と付き合っています。
30代の通院時に、医者の勧めで基礎体温を計って記録をつけていてわかったのが、「どうも私は月経が来ても排卵していないらしい」ということ。
正常な基礎体温は、このようなグラフになるのですが、
私の基礎体温は、低温を波打ちながら這っていました。
妊娠できなかったのも納得です。
こんな経緯もあって、婦人科検診、特に子宮頸がん検診は定期的に受けるようにしています。
昨年はコロナが流行し、検診で病院に行くのを控えましたが。
婦人科検診でも、他のがん検診同様問診があります。
問診では必ず、しばらく月経が来ていないことを聞かれます。
しょうがないです。だって来てないんだもん。
最後に検診を受けたときも、何年も月経が来ていないのを指摘され、こんな会話をしました。
私「また生理来ますか?」
医者「見たところ、子宮も卵巣も特に異常はないからね」
私「私、うつがあって。きちんと生理が来るなら、あぁそろそろ生理だから気分の波が荒いんだ、とかわかるんですけど、それ(生理)がないから、生理がないからうつが出るのか、うつがあるから(ストレス過剰で)生理が来ないのか……どっちなんでしょう? どうすればいいでしょうか?」
医者「よく眠れてるの?」
私「ぐっすり眠れた感は少ないです」
医者「うつも生理が来づらいのも、睡眠の質が悪くて体も脳もきちんと休まってないからですよ。僕の知り合いに(睡眠の)専門家がいるから、紹介するから行きなさい」
私「生理きちんと来てほしいなぁ」
医者「あなた今いくつ?」
私「(当時)43(歳)です」
医者「これから子ども産みたい希望とかあるの?」
私「もう、この年齢ですし。随分前に夫と話し合って、子どもは諦めると決めましたので……」
医者「じゃあもう生理来なくていいんじゃない? 必要ないでしょ?」
私「……は?」
医者「だって子どもつくる予定ないんでしょ? 生理来なくて不便ある?」
いや。
私の体の可能性の限界を、あんたが安易に決める権利なんかねぇよ。
先日、夫君の伯父の葬儀に参列したとき、同年代の親戚と婦人科疾患の話題になり、話の流れでこの体験談を分かち合ううち、あの日あのときの医者の台詞に、今更ながらまたムカムカしてきて、おかしな闘志が湧いてきました。
よっしゃ、やってやらぁ。
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