結果を求めない芸術活動
北海道+香川+いろいろ
北海道からRINAさんが来てくれました。
一輪車のアーティストです。
彼女と出会ったのは2017年くらいかな?
まだ彼女が北海道教育大学の学生だった頃。北海道教育大学岩見沢校は全国でも珍しい、アートとスポーツに特化した学科があり、さらにそれらをビジネスに繋げる方法論なども学ぶカリキュラムがあり、「アート✖️スポーツ」を実現できるのは何か?と先生方が考えて、なんと「それは現代サーカスでは!」と思い付いてくださったのが柴田先生と高尾先生(当時)でした。
その後、数年間、現代サーカスを使った教育プログラムの内容について、先生方とともにディレクションをさせていただきました。
フランスでの挑戦
RINAさんを、フランスやヨーロッパの現代サーカスディレクター陣の前に連れ出したのは2018年12月だったか…
自分の所属する「Circostrada」という現代サーカス世界ネットワークの集まりで、彼女の演技をみてもらう機会をつくりました。
ヨーロッパのディレクター陣は、競技としての一輪車のことはよく知っており、「あの競技一輪車でしょ?」と、少したかをくくっていたように見えました。
ですが、RINAが彼らの前に躍り出たとき、みなの集中力が一気に高まったのを感じました。
このデビューのために、私とBernard Quental(サーカスアーティストで、もとフランス国立サーカス学校教授)は事前にRINAの演目を用意していました。
シャロン・アン・シャンパーニュという、国立サーカス学校のあるまちで、数日間、RINAが披露するべき演目を創りました。
シェルブールでのお披露目のあと、各国の劇場ディレクターたちに次々にかけられた言葉。「必ず、この後の活動の様子を知らせて」と。
それから、コロナ禍も経て、3年ちかく。
香川に移住してきたプロのサーカスアーティストたちとRINAの初対面。
プロダクションに、できること。
個人としての人生や、アーティストとしての人生は、本人たちしか決められない。
それでも、きっかけを作るのは、私たちプロデューサーの役割だと思う。
また、それが、日々、世知辛い現実と向き合わねばならない、我々プロダクションにとっての、最高のご褒美にもなる。
今日は、そんな日。
生きていてよかった、と思える日が、人生にあれば、それが生きる意味。
必ずしも、公演とか発表とかの結果を求めない、自由な出会いや、ただ刺激的な瞬間が、未来の創作活動には必要不可欠。
文化やクリエイティビティは、人間の生み出せる最善のエネルギー。
そう確信した1日でした。
瀬戸内サーカスファクトリーは現代サーカスという文化を育て日本から発信するため、アーティストをサポートし、スタッフを育てています。まだまだ若いジャンルなので、多くの方に知っていただくことが必要です。もし自分のnote記事を気に入っていただけたら、ぜひサポートをお願い申し上げます!