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恥じらいをさらせし歳の数だけの野の花が咲きたれか摘まんや

【こころの処方箋 ココトバブレンド】

恥じらいをさらせし歳の数だけの
野の花が咲きたれか摘まんや

幼年時

わたしの上に降る雪は

真綿のようでありました

少年期

わたしの上に降る雪は

霙(みぞれ)のようでありました

十七ー十九

わたしの上に降る雪は

霰(あられ)のように散りました

二十ー二十二

わたしの上に降る雪は

雹(ひよう)であるかと思はれた

二十三

わたしの上に降る雪は

ひどい吹雪とみえました

二十四

わたしの上に降る雪は

いとしめやかになりました・・・・・・・・

中原中也『生ひ立ちの歌』より

歳を重ねるほどに

恥じらいが積もってゆきます・・・・・・・・。

その恥じらいの数だけの野の花が咲きます。

その野の花を誰かに

摘んでいただきたいのです・・・・・・・・・。

せき せつお

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