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12歳

妻子が帰省先の松山から帰ってきました。8日ぶりの再会です。家族に縛られず自由に過ごすのもたまにはいいのですが、ずっと1人だと気分が落ち込みやすくなるので、いつもの日常が戻ってきてホッとしました。

一方、帰省していた側はいつもの日常が戻ってくることに寂しさを感じるものです。小学2年生の次女は普段よりも一段とうるさく、落ち着かない様子でした。精神的に不安定な状態になっているのでしょう。

案の定、午後9時を過ぎて他の家族が入浴を終えた後も、彼女は風呂に入ろうとしません。入るように促すと怒りだす始末なので、私も妻もしばらく放置することにしました。

そんな状況において、妹の心を動かし風呂に入らせたのは6年生の長女でした。彼女が伝えたのは、自分の行動を変えられるのは自分だけだから頑張れという内容でした。おそらく、それは我々大人が語るよりも説得力があったでしょう。隣室で聞いていた私はいたく感動しました。

後で長女に自分の気持ちを伝えると、彼女は「褒められた!」と喜んでいました。自分も短気で気難しいところがあり、偉そうなことを言えるような人間ではないかもしれませんが、彼女はまだ経験が乏しいですから、大人が褒めることで自信をつけてもらうことも大切でしょう。

そんな長女は日付が変わると12歳になります。12年前の今頃は松山の産婦人科でスタンバイしていたものの、すぐ生まれそうという状態ではなく退屈な時間を過ごしていました。その7時間後に生まれてきた赤子がこんなにたくましく成長してくれて、親バカながら非常に嬉しく思っています。

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