研究者から見た、新製品開発の落とし穴
【この記事は構想 3日、まったり読むと 3分】
こんにちは!研究者せしおです。
今日は、新製品開発についての話です。
何かのヒントになれば幸いです。
製品改良では、競合他社を徹底的にベンチマークし、差別化を図ることが基本になりますが、
新製品開発では、これが落とし穴になると思っています。
■ベンチマークという落とし穴
他社の動向を詳細にベンチマークしながら研究開発を進めていくと、
ちゃんと検討している感があって社内審査を通りやすくなります。
ですが、詳細なベンチマークできる時点で、比較の議論となり、
世の中に出した際には欠点が目立ち、新製品開発としては魅力のないものとなります。(悔しい思いを幾度も経験。。。)
おそらく売れたとしても、コスト競争になり、儲かりません。
これが、新製品開発の落とし穴だと思っています。
例えば、
高効率・高コストの太陽光パネルを開発しても、
低効率・低コストの太陽光パネルを開発しても、
そう簡単には売れないし、
売れてもそう簡単には儲かりません。
もちろん、高効率・低コストを目指すのですが、
成功確率は低い上、
低コストなので儲かりません。
開発費用を回収することすら、簡単ではありません。
■比較できないものを目指せ
では、どうするか?
社内審査をくぐり抜けるのは難しくなりますが、
ベンチマークできないもの・しにくいものを開発する必要があると思います。
つまり、比較評価しにくいものを研究開発するとよいはずです。
人間は相対的に物事を評価する生き物です。
効率やコストで簡単に比較できるものは、簡単に評価できてしまい、それほど魅力を感じません。
魅力を感じるものは、実は理解できなかったり、比較できないものです。
まやかしではなく、本当に理解できないぐらい複雑であるものが持つ魅力です。
AI(人工知能)も、ブロックチェーンも、アートも、はっきりと理解や比較ができません。
だからこそ、それらの価値は高まります。
まとめ
価値が高いものは、他と比較評価しにくい。
比較評価しにくい新製品を開発する。
以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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