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うちの猫について---③アカ

娘が幼稚園の頃だったと思います。15-6年ほど前でしょうか。
鹿児島の義父母と同居中の頃のお話です。

この度も画像はフリー画像の拝借です。

春先の今ぐらいの陽気の日。同居の母屋の離れに2匹の茶色い子猫がいたと義父がバケツに入れて持ってきました。
私も外にいたので、一瞬見たのですが、義父はいつも猫を発見すると捨ててくるように指示してましたので、元夫に捨ててくるように指示しました。
元夫は見た目は柔和ですが、中身はわが道を行くB型の男ですので、わかったふりをしてわかってませんでした。

当時彼はうつ病を患っており、些細なことでも気になるために家族と同居できず、一人で4-500メートル離れたアパートに住んでいました。捨ててこいと言われたその日の午後3時。幼稚園に迎えに行って帰ってきた私は娘をつれて、猫はどうしたか尋ねようとおもってそのアパートにむかいました。

ドアを開けた途端、子猫の鳴き声がしました。他の方が管理するアパートですからペットは不可です。猫の声にうれしかったけれど戸惑った私は‘どうして?’と尋ねると、‘目が合った。捨てられなかった’と言いました。正直、ほっとしました。娘は猫が大好きなのでとても喜びました。そして、彼女が子猫に名前をつけました。‘目が緑色っぽいのがみどりちゃん。赤色っぽいのが、アカだよ。’

残念ながらみどりちゃんは、元夫の献身的なケアにもかかわらず、何も食べず、下痢ばかりして亡くなってしまいました。でも、温かい布の上で元夫なりにケアしてくれたんだと思うと感謝でした。

アカは、女の子で丈夫でした。とてもお転婆でたくさん食べるし、娘のソフトクリームを一緒になめたりしていました。小さな細いアカがどんどん大きくなっていき、アパートのお向かいにある空き地の木に登ったり、バッタを追いかけたり、捕まえてきた小鳥やヤモリなどの獲物をテレビの裏に隠すことも日常茶飯事でした。今にも死にそうだったころがウソみたいです。
小さなころから育てたので、とても人懐こくて、娘や元夫と共に寝たり、膝に乗ったり、躊躇なく大きな声で鳴いたり、人間に話しかけるように鳴き声を出したりするようになりました。
とはいえ、アパートで猫を飼ってはいけません。ある日、大家さんから、‘猫を飼っているよね’と元夫は指摘をうけました。アカは不妊手術も終えていました。元夫の体調もかなり良くなったこともあり、このままでは良くないということで、アパートを引き払うことにしましたが、また違う家を借りることになりました。借家ではやはり猫は飼えません。

前に捨ててこいといった猫ですが、しばらく飼ってもよろしいでしょうか。と同居していた私は義父母に頭をさげました。私がいる2階からは降ろさないようにします。お願いしますと頼みました。拒否をされなかったことは感謝しています。そして夜は一緒に寝ますが、朝の4時には窓を開けろと言います。猫は自由です。2階で締め切っていても、窓があいていれば外へでて、屋根の上へでます。木に登っていたぐらいなので2階の屋根から地面へ降りることもできるようになってしまいました。

1か月ぐらいのタイムラグでリボンがやってきました。(詳しくは私のNOTEうちのねこ①りぼんをご参照ください)リボンは義父母が自分から飼うといって飼うことになりましたので、なんとなく猫に寛容な雰囲気がでてきました。

ところが、りぼんは女王様気質でアカとは仲良くできません。私たちが義父母との同居をやめて元夫の借家へうつったこともあり、アカはしばらくたつと、強気なりぼんにやられてしまうのか、母屋より外にいることが多くなってしまいました。
近所には猫が大好きな、商売をやっているおうちがあり、その方のおかげでアカは外でご飯を食べるようになりました。6-7キロぐらいまでに大きくなっていたのではないかと思います。
義父母がなくなって、私たちがお店番をする頃はまだ、アカは朝、昼、晩ぐらいはかえってきてくれていました。しかし、私が離婚してからは野良猫のような状況となっていました。ある日、通りかかってアカと呼んでみましたが、もう振り向いてもくれません。ごめんね。アカ。守ってあげられなかったんだね。でもあんまり遠くに行ってなかったようでよかった。さようなら。とお別れしました。

私のtwitterとNOTEのアカウント名は彼女への思いから付けました。

月日は経ち、今年、元夫の実家の温泉が某猫の写真家の方の‘世界ネ○歩き’で放送されました。現在は人懐こい長毛種のオス猫が看板猫です。ふーんと思ってみていたら、奥の方にもう一匹いるではありませんか!アカ!リボンがいなくなったからもどってこれたんだね!

良かったなあと思いました。もう、アカも15歳を過ぎているのでおばあちゃんと思います。朝の4時にいきなり大きな甲高い声でニャーーーーーと長くなく声を私はまだ覚えています。

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