うちの猫について---④モコ
モコももういない。13年ぐらい前のお話し。
画像は今回もフリー素材を拝借しております。
前回③で、アカについて書き記した。
このアカのために元夫が拾ってきた猫がモコ(♂)。
アカが1匹ではかわいそうだと思ったらしい。
しかし、アパートで飼っちゃいけないのに大胆にも2匹目を飼おうとする大胆なうつ病患者よ。
天気のよい陽気の良い夏になる前ぐらいだったと思う。
私は仕事にでていたが、元夫は娘をつれて枕崎の漁港へ行った。
漁港では売り物にならない魚は捨てられたりする。
猫たちは弱肉強食ながらもお魚にありつくのだ。
たくさんいる野良猫の中から、比較的きれいな人懐こいブチのオス猫を娘がえらび、元夫が捕まえてつれてきた。
当時の男前俳優の速水もこみちさんにちなんでモコちゃんと名付けた。
最初の頃こそトイレの隅で隠れたりしていたが、アカがメスだったこともあり仲良く暮らし始めた。やっぱりオス猫はたくさん食べる。留守にして帰ってきた際には鰹節やだしの素がまき散らかされていることもしばしばだった。
そしてなぜか、人間が食事中に限って彼はトイレで用を足す。。。。
元夫いわく、人の布団に入ったり乗ったりととても人懐こかったそうだ。
元夫が外から帰ってくるとアカとモコの長いシッポがのろしのようにビリビリとあがっていた。
なぜか港育ちのモコよりもアカの方が狩りは上手で、いつもモコはアカを見守っていた。そしてよくねぎらいの?グルーミングをしてあげていた。
ある季節にモコがアカを猛烈に追いかけ始めた。盛りが付き始めたようだった。
アカの後ばかりついていたので、これはいかんと2匹とも避妊手術をお願いした。
アカのほうがメスだからもどってくるのは遅かった。かえってきてからモコはいつもの習性で追いかけたものの、何か違うとおもったのか、しばらくしたら落ち着いた。
前回のアカのお話しの中でもお伝えしたが、アパートの大家さんに猫を飼っていることを指摘されて引き払うことになった。猫も移動しなければならない。
すこしづつ家財道具が移動されていった。猫が最後だった。アカは私たちにつかまってくれたが、モコは何かを察したのか、なかなかつかまってくれなかった。
とりあえず、運べるものを先に運んでまた来ようといって出た。
私と娘がもどってきたときに大家さんにこう言われた
‘あそこに倒れてるのはお宅の猫じゃないか?’
まさしくだった。
モコが歩道と車道の間にクルマにひかれて倒れていた。
私と娘は号泣した。
たぶん娘にとって猫の亡骸をみるのはこれが初めてのことだったはずだ。
モコの亡骸を袋にいれて抱いて帰った。
なんであの時つかまってくれなかったの。
私たちはどうしてもう少しがんばれなかったの。
どうしていたらモコは死なずにすんだんだろう。
でも
人生や出来事に○○だったら○○していればはないんだ。
動かなくなったモコを元夫に渡した。
彼は無言で実家の裏の方の敷地に穴を掘って埋葬し、手を合わせた。
モコがいきていたら、アカはりぼんにいじめられずにすんだかもしれない。
ちょっと頭は足らないけれどこの近辺でモテモテのオスになれたはずなのに。
枕崎から連れてきて長生きさせてあげられなかった。
猫たちには謝ることばかりだ。
モコは私の中では若くて美しいオス猫のままだ。
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