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小指の横がまっくろくろすけ

小説を読んで、
あらすじに直して、
とにかく短くして、
登場人物名も「女は」「友人Aは」と属性名にしていって
プロットめいたものまで分解する。

ものすごく分量がコンパクトになったプロットに、
まったく違う世界観で別のキャラクタや道具を充てて、
また短いあらすじを書く。

という練習をしています。

小説の練習として確かに「あらすじをまとめる」が必要だとようやく腑に落ちました。
だって私、小論文の練習でこれをやり続けましたもん。
小説でも同じことをやる期間が必要・有効なのでは。少なくとも私には。

私は15年程前に大学の法学部に入った身で、今はないところの増えた国公立「後期試験」で合格しました。私の母校の試験科目は、後期試験だと英・小論文だったのです。
小論文。前期試験が終わった後に単発で教えてくれる予備校の授業はありませんでしたし、高校の先生は信用していなかったので、独習で突き進みました。

その時にやったのが、予備校の出してる小論文対策のテキストの課題文を、まず100字まで要約する練習でした。その後、設問として与えられている、「課題文における〇〇と●●について対比しながら800字で論じなさい」などを書きました。……手書きで。そして、採点者はいないから、半日経った自分の目で読んでみる。

狂ってるな! と思うのは手書きってところですよ。本番の試験も、下書き用紙はくれると言っても、試験時間90分(120分だったかも? 忘れました)で、まともに完結まで到達している小論文を、手書きで800字×2本というのは、内容よりも作業としてハードでした。小指の横がまっくろくろすけ。

でも考えてみると、手書きだと書き直しに非常にコストがかかるとわかっているから、書き始める前にきっちりと構造を考えます。問題用紙の空きスペースに図解とか、要素の書き出しとかをするんです。で、時間内にどうにか形になるものを仕上げる。結論まで書けてなければ、前半がどんなにうまく書けていても不合格なので。

物語創作をタイピングだけで進められるから、確かに気軽にトライはできている。でも、これで要素に過不足ないか、書き始めてからやり直すんじゃ効率悪すぎるぞ、本当にこのネタで書き始めて大丈夫か? と自問する真剣さがもっと必要じゃないかな。小指の横がまっくろくろすけになるまで手書きでネタをこねくり回すような時間が。

(1000字チャレンジ ジャスト1000字!)

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