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おついたちまいりに寄せて


今日から10月1日。
白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)の「おついたちまいり」の日でもあります。

毎月1日に行われる「朔日参り(ついたちまいり)」が、ふと心に浮かんだのは偶然ではないでしょう。
年明けから続いていた重苦しさと、最後に追い打ちをかけるかのような猛暑のダメージから抜けて、ようやく気持ちが緩んできたからだと思う。

そこでヴァーチャルではありますが、深呼吸したくなるような境内の清々しい澄んだ気を脳内再生しつつ、いまの自分の気持ちを綴ってみます。
(白山比咩神社の写真は石川県観光連盟よりお借りしました)


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日々言葉と接するなかで、最近そつのない対応が出来なくなってきました。
仕事でもプライベートでも、加工していない本音ばかりを口にするようになったのだ。

もつとも花壇に土足で侵入するようなふるまいや、棘のある言葉を会話にしのばせる、大人げなく相手を言い負かすといった、自分本位な対応をするという意味とは違う(つもりです)。
単語を選び、誰の気分も害さないようにと編集済みの言葉を口にする、窮屈な行為を最小限にしようと決めただけ。

取材相手の方へ「情報ではない生身の声に触れさせて」と願うように、自分が発言する側へまわっても、できるだけ正直に語りたい。

だって、そのほうが気持ちいいから。

すんなりと内から出てきた言葉はたとえネガティブであっても、思いのほか向かい合うひとには真っすぐに受け止めてもらえるものだ。
人間って優しい、と感じることが増えたのは嬉しい誤算でした。

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想いと直結した言葉は飾り気がないぶん、塩だけで握ったおむすびや、校庭の蛇口から飲む水道水のように、美味しさが心身へ沁みてくるようで。

偶然バス停で居合わせたご夫人との「暑いですね」とかわす挨拶や、
役所の窓口でとんちんかんな質問をしたわたしに「それはこういう意味では?」と機転をきかせてくださる窓口の方へ「そうなんです!」と意図が通じた嬉しさに上ずった口調で返事を返すとき。

深刻な場面はもちろん日常の些細なやり取りのなかでも、身体から湧いてくる言葉からは気持ちの良い交流が生まれる。

丸ごとの想いを反映させた言葉を、これからも発信していこう。
ただし微笑は忘れずに。

#日記 #エッセイ #ライター #おついたちまいり #神社 #日常















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