セプテーニグループの企業理念を改定!~新ビジョンができるまで~
こんにちは。セプテーニグループnote編集部です。
セプテーニグループはこの度、企業理念を改定し、ビジョンを一新、バリューを新しく設定しました。
▼新ビジョン
▼企業理念改定の背景や新ビジョンに込めた思いについては、こちらの記事をご覧ください。
今回のnoteでは、新ビジョン策定のプロセスについて、策定プロジェクトを担当したコーポレートデザイン室兼サインコサイン代表加来さんにインタビューしてきました。
ぜひご覧ください。
ー先日セプテーニグループの企業理念が改定され、新ビジョンも発表されました。新ビジョンはこの度いちから作ったとのことですが、どのようなプロセスで策定されたのでしょうか。
まずは、ビジョンを形成する要素となる言葉を集めました。
より関与度の高いステークホルダーの思いや価値観から言葉を引き出していかないと、グループの核となる言葉にならないので、グループ代表の佐藤さんはもちろんグループ執行役員の声もひとりひとり個別にしっかり聞いていく時間を設けました。
経営に携わっているので、普段はセプテーニグループや各事業会社を主語にして話すことが多い方々ですが、質問する上で意識したことは、「あなた(個人)としてどう思いますか」と聞くことでした。
ピュアにセプテーニグループのどこが好きですか、どこにらしさを感じますか、何を課題だと思いますか、とあなたの視点でどう思うか質問していくことで、なるべく本音というか、その人自身の自分の言葉を引き出すことを心がけました。
それに加え、ステークホルダーが存在するのは社内だけではないので、投資家の方やクライアントなど外部の方からは(当社グループのことを)どういうふうに言われることが多いですか、など質問のバリエーションとして加えていきました。
また、2022年より組成されたサステナビリティ委員会は、年齢や性別、役職において多様なメンバーが揃っており、またセプテーニグループがどうすれば持続的に成長できるかを考えている面々なので、そのメンバーからもレゴブロックを用いたワークショップを通じて、所属や年次に偏りなくフラットに意見や思いを集めました。
加えて、グループ理念浸透の取り組みとして以前より続けているメールバトン(※)という企画も参考にしています。経営層から現場メンバーに至るまで色んな人たちが、自分の価値観と、グループや所属している会社の理念とのつながりを語るということを行ってくれていたので、その内容も具体的なキーワードとして材料にしました。
※企業理念の浸透を目的に年に数回開催するメールバトンについてはこちらから
ー このように要素として集めた言葉をどのようにしてフレーズに落としこんでいったのでしょうか。
キーワードというかたちで集めた要素の整理をしていきました。
整理の方向には大きく2つあって、ひとつは、セプテーニグループでこれまでもこれからも大きく変わらない「らしさ」、いいかえると「コア・コンピタンス」を表す言葉です。すごく大事にしているところや競争力の源泉として培われてきているものは何か。
具体的に挙げたのは「人(人材育成)」「アニマルスピリット」「デジタル/インターネット」「技術力」「変化と仕組み化」・・・などですね。
もう一方では、ビジョンは未来に向けてこうなりたい、こういう世界を実現したいという想いをあらわすものなので、グループとして目指す理想の姿や実現したい世界観をあらわす言葉も探りました。
実際に挙げた言葉としては「なめらかなつながり」「誰もが自分らしい」「楽しくて面白い」「幸せの分かち合い」「自由と公平」などですね。
このように整理した要素をもとに、具体的なビジョンのフレーズとしての試作品を多数アウトプットしていくステップに進みました。
それらを元にグループ代表の佐藤さん含むプロジェクトメンバーでディスカッションを重ねていったのですが、最終的なフレーズは佐藤さん自身が自分の言葉で書いてくださっています。
僕が代表を務めるサインコサインでは、これまで100を超える企業の理念の共創支援をしてきましたが、ここまでトップが自分自身の手と言葉で書くということはかなり稀だと感じています。
でもこれはとても良いことだと思っていて、やはりこの言葉に誰よりもコミットする立場だからこそ、自身でアウトプットした言葉になっていることは、ビジョンの実現に向けたイニシアチブを発揮する場面においても良い効果があらわれるのではないかと考えています。
また、ビジョンの英訳においては、海外のグループメンバーにも、しっかり自分のものとして認識いただくために、みなさんにとって響く言葉で伝えたいと思いました。そのため、ただ英語に訳すだけでなく表現にはすごくこだわりました。あえて「なめらか」ということばを残したり。
▼ビジョンの英訳版
▼あわせて作成した新バリュー「つよく、やさしく、おもしろく。」の英訳版
ー色んなフローを経て策定していったんですね・・・!
さまざまな方にフィードバックをもらったということですが、どんな意見がでましたか?
取締役会やグループ経営会議、サステナビリティ委員会や理念浸透プロジェクトのメンバーなど、様々な視点からのアドバイスや意見をいただいたのですが、言語化されたビジョンに対してはポジティブで肯定的な意見を多くいただきました。「共感しました」「僕は好きです」といった感想も多かったですね。
一方で、やはりミッションやビジョン、パーパスとして掲げられる言葉としては長めの表現なので、そこが変わっていて面白いと思われることもあれば、単純にこんなに長くて大丈夫か、という声もありました。
それでも、理念体系の中でも、我々の目指す世界でありコミットしていく舞台を定義する言葉として、ビジョンにはこれらの言葉をすべて入れる必要がある、という結論になりましたね。
ーとてもわかりやすい解説、ありがとうございました。
今回ビジョンの刷新に加え、新たにバリューとして「つよく やさしく おもしろく。」が加わりました。ミッション・ビジョン・バリュー・社是のつながりを教えていただけますでしょうか?
これまでグループの行動規範として「Septeni Way」を掲げてきましたが、昨今バリューや行動規範にあたるものをグループ各社が設定して浸透にも力をいれている状況になってきたので、「Septeni Way」の立ち位置を変えることにしました。
グループと各社それぞれの行動規範を同時に意識していくのは大変ですし、ある意味では息を吸うように「Septeni Way」がみんなに養われてきている実感もあるので、グループ全体で大事にしていく価値観の部分をもう少しシンプルにし、また、各社の理念との共存を目指していこうという意図です。
今回の理念体系をリニューアルするにあたってのインタビューやワークショップ、また、日々グループのメンバーたちとの会話の中で多く出てくるキーワードが、これまでコーポレートロゴのデザインコンセプトとして掲げていた「つよく、やさしく、おもしろく。」という言葉でした。
メンバーひとりひとりの共感度が非常に高く、グループ全体の価値観になりつつあったので、このシンプルな言葉をバリューとして掲げるのがいいという結論になりました。
ビジョン、ミッション、バリュー、社是を改めて体系として整理したのがこの図です。
▼理念体系図
ー視覚的にわかりやすいですね!注目してほしいところはありますか?
時間軸を意識したところですかね。創業間もない頃から変わらず受け継いでいる「ひねらんかい」という精神のもと、「ビジョン」で掲げたより大きな未来を実現するための原動力(エンジン)になっているのがこの「ミッション」。
このミッションのところに各社のロゴを入れてますが、グループミッションの背景には各社それぞれの理念があり、この「ビジョン」をみんなで実現していくということを表現しています。
そしてこの「ビジョン」の実現を目指す上で、グループ全社で共通して持っている価値観として「バリュー:つよく、やさしく、おもしろく。」がある。そんな思いをこのシンプルな「理念体系図」を通じて感じとってみてほしいです。
ー最後に、グループ社員へのメッセージをお願いします。
各社それぞれがきちんとした理念を掲げていて、各事業も拡大しているのはすごく喜ばしいことだと思っています。一方で、グループ経営だからこそ発揮できるエネルギー、実現していける世界があるはずだと信じています。
各社のアイデンティティが確立している中で、今回の理念体系のリニューアルを通じて、改めてセプテーニグループの1人であること(セプテーニグループとしてのアイデンティティ)を強く持ち、ここに掲げている理念を実現していくんだという気持ちを心のどこかに持ち続けてけてもらえたらすごく嬉しいのです。グループ全員でビジョンの実現に向けて、つよく、やさしく、おもしろく、頑張っていきましょう!
ー加来さん、ありがとうございました!
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