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【小杉湯×となり 防災の湯 vol.2】防災さんぽへ行ってパンケーキ食べてきた?!

この記事は、小杉湯×となりで共に取り組んでいる「防災の湯」にまつわる活動レポートです。わたしたちの防災活動への取り組みを知ってもらうことで、みんなで防災への意識を一緒に育んでいこうという意図のもと、2023年春よりはじまりました。
 【小杉湯×となり 防災の湯 vol.1】はこちら

おはようございます、こんにちは、こんばんわ。
小杉湯となりの地域連携担当ゆうきです。

まだすこし肌寒い日も続きますが、風に運ばれたさくらが舞う素敵な季節になりましたね。

年明けからこの春まで、小杉湯と小杉湯となりでは「いつかのもしもを、いつものもしも」をテーマに、ともに防災への取り組みを進めています。

杉並区役所の防災課の方にお越しいただき、スタッフ向けの防災講習会を開催

高円寺というこの地に看板を掲げ89年の歴史をすごしてきた小杉湯と、その横に新しい建物を据えこれからも銭湯のある暮らしのよさを伝え広げていきたい小杉湯となり。

今回の防災の湯は「もしも」のとき、そんな二つの事業を守り、それにかかわるスタッフと、そこへ集うみなさんの命も守るための方法を探ることからはじまりました。

防災課の方々が用意してくれた資料

2月には、杉並区防災課の方々から防災についての知識や心得を知る講習会を開きました。小杉湯やとなりがあるこの高円寺北エリアは木造住宅が多く、震災時には火災被害の危険性が高いことや、細い道が多いため消防車や救急車が入って来にくく救助などが遅れる可能性もあるということを知りました。

そして、防災には「自助」というじぶんたちの命はじぶんたちで守る意識がなによりも重要で、この学びはわたしたちの意識を大きく変えました。

いざ、防災さんぽへ

小杉湯当主 ゆうすけさん、店長ひろしさん、番頭みずきち、小杉湯となり店長ひなと共に。

そして!ここからが本題となりますが、3月は避難所までの道を実際に歩いてみる「防災さんぽ」をしたので、そのレポートをお送りします。

きょう、この記事を読んでくれている方々のなかにも、高円寺エリアに住んでいる方も多いかもしれませんね。今回は「小杉湯→高円寺学園→中野セントラルパーク」までを歩いてみましたよ。

避難所の種類は大きく分けて2つある?!

じつは今回、小杉湯やとなりの周りの避難所を調べているうちに知ったのですが、避難所には大きく分けて「震災救援助(一時避難所)」と「広域避難所」という2つの役割があるようです。

杉並防災対策PDFより

たとえば、小杉湯にきているとき&小杉湯となりで過ごしているときに大きな地震がおき被災した場合、状況にもよりますが、震災救援所と呼ばれる一時避難所へ避難することも十分に考えられます。ここは、主に地域の小中学校が指定されていることが多いそうです。

しかし、そこでも火災の影響を受けそうな場合には、広域避難所と呼ばれる、より開けた公園などの指定広場に避難することになります。

今回の防災さんぽはこのルートでした

あくまでも一例にすぎないため、必ずしもこの順番で避難するとは限りませんが、今回の防災散歩では杉並区が提唱する避難行動に則った避難ルートの一部を辿ってみることにしました。高円寺学園は震災救援所、中野セントラルパークは広域避難所に指定されています。

小杉湯→高円寺学園

まず向かうのは、震災救援所の高円寺学園。小杉湯から高円寺あづま通り商店街を経由して環七通り方面へ歩いて行きます。

小杉湯〜環七通りまで

小杉湯の周りや環七通りまでにでるまでの道は、家々の間が狭く道路幅も細い印象を受けました。また、古い木造住宅が多く、火災が起きた際に火の手が回りやすいという情報にもうなづけます。

環七通りから高円寺学園まで

環七通りから高円寺学園に向かう最短ルートとしては、高円寺北歩道橋という大きな橋を渡る必要があります。階段がわずかに急であることを考えると足の不自由な方や体力的に不安がある年配の方などには、この移動が少しきついかもしれません。

高円寺学園

高円寺学園は2020年に設立されたばかり、公立ではまだまだ数少ない中高一貫校です。校舎が新しいことや敷地面積などの広さを考えると、震災救援所として十分な期待が持てそうだと思いました。

ここまで、周りの景色をみながら大人の足でゆっくりゆっくり歩いて15〜20分ほど。道中は電柱も多かったため、ヘルメットや座布団など、頭を守りながら移動できるものがあると安心かもしれません。

高円寺学園→中野セントラルパーク

続いて向かうのは、広域避難所である中野セントラルパーク。高円寺学園からもセントラルパーク方面の大きなビルが見えます。

震災時にはインターネットが使えないことも考えられ、オンライン上のマップを確認しながらの移動は難しいかもしれません。中野セントラルパーク方面のビルは遠くからでもその位置を確認できるため、目印としても心強いですね。

高円寺学園から中野セントラルパークまでは、中野区に入るまでは細い道や住宅街が続いていたものの、パーク近くは比較的道幅も広く、新耐震のマンションや建物も多かったです。また、公園など開けた場所が多いため、落下物の心配が少ないように感じました。

高円寺学園から中野セントラクパークまでで、これまたゆっくり歩いて10分ほどでしょうか。震災時の状況にもよるとは思いますが、小杉湯からの距離だと30分もあれば移動できそうでした。

どんよりとした天気でしたが、防災さんぽのこの日は桜が咲き始めた頃で、近くの学校の卒業式後の写真撮影も見受けられました。

また、せっかく高円寺をはなれたお隣の中野まで歩いて来たということで、小杉湯当主のゆうすけさんや店長ひろしさんが、幼少期から遊びに来ていたという中野サンプラザ横のボーリング場にすこしだけ立ち寄りました。

このボーリング場も5月末閉館とのこと

そういえば、中野サンプラザは7月に閉まってしまうそうですね。
2028年には新生サンプラザが完成するということなので、ぜひその際にもぷらっと遊びに来てみたいものです。

そして、朝からさんぽに繰り出していたわたしたちは、案の定お腹が空いて、あれこれ迷った末に糖質大爆発のパンケーキで防災さんぽの会をしめくくったのでした〜。

まとめ

おなかすいたとあまいもの食べたいがけんかした結果(笑)

パンケーキを頬張りながら、今回の防災さんぽをメンバーたちが振り返った内容をまとめます。

防災さんぽをしてよかったこと

  • 実際に歩いてみないと、そもそも知らない道が多かった

  • どんな危険性に配慮したらいいかわからないから、事前に歩いてみることは大事だと感じた

  • 複数人で一緒に避難ルートを歩いたことでふだん目につきにくいポイントに気づけた

さらに必要と感じた行動について

  • 災害状況に合わせた行動がとれるよう、いくつかの避難所ルートを知っておきたい

  • 避難する際にも安心安全な備品が必要なので準備する(ヘルメットなど)

  • 今回は少し距離があるルートだったため、避難はご自身の体調や体力に合わせて判断を促すことも必要

今回は、小杉湯ととなりのスタッフで避難ルートを巡りましたが、今後は小杉湯のお客さんやとなりの会員さんも参加いただける防災さんぽを企画していきたいと思います。気になる方は引き続き、防災の湯コラムを楽しみにお待ちいただければと思います。

毎月はじまります 「防災の湯」

レポートにしては、少し長くなってしまいましたね。
ここまで読んでいただきありがとうございます。

今回のあたらしい試みである「防災の湯」は、これから毎月一回3日間ずつ開催していきます。小杉湯と小杉湯となりのスタッフたちが協力して防災へ取り組んでいる様子を、こうしてレポートとしても発信することで、みなさん自身もご家族や友人と防災について話し考え、「自助」を意識するきっかけになれば嬉しく思います。

無印良品から提供いただいた「いつものもしも」シリーズのサンプルを掲示しています

さて、その記念すべき第一回 防災の湯は、3月31日(金)〜4月2日(日)までの3日間です。すこし心がピリついてしまうようなテーマではありますが、お風呂に入りながらゆっくりと考えてみてくださいね。

防災用品や防災マップなどをご用意しています

一人ひとりが「いつかのもしもを」を考えることで、「いつものもしも」に変わっていく。そうした行動が、わたしたちみんなの命を守ることに必ず繋がっていきます。

大丈夫、あなたもわたしもひとりじゃありません。
これから防災の湯の時間を通して、いっしょに考えていきましょう。


文章:ゆうき
クリエイティブ:ひな
写真:ひろし


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