見出し画像

特別支援学級の在り方が変わる。

前々から耳にはしていたけど、いよいよ本格的に変わる。
文科省による「特別支援学級への通知」
めちゃくちゃ簡単に言うと
支援学級に在籍している子は週の半分の時間を支援級に降りて勉強するっていうこと。
たとえば高学年だとは週15時間程度。
1日3時間程度。


これ、何が問題か。
現在支援学級に在籍してるけど
支援の先生が、通常学級に入り込む形で支援を受けている子も結構いる。(これがインクルーシブ教育と呼ばれるもので
 私の働く県は特に力を入れて今まで取り組んでいた。)


また、抽出して学習している児童もいるが「算数」の時間だけ支援で学習するといったみたいに1日1時間の子もいる。
そういった子に対して、週の半数を支援級で過ごすか、支援級から離籍するかの選択を迫られるってこと。

支援級在籍を選べば「支援に在籍だけどなるべくみんなと同じように学習していきたい!」という保護者や本人の意向に沿えず、
1日に3時間はみんなと離れ、支援での学習を余儀なくされる。
反対に支援級から離籍すれば、支援の手厚さがぱったりとなくなることを意味する。


選ぶにもどう選んでいいのか。私が保護者ならなかなか決断できない。
なぜなら発達障害はすごくあいまいで個々人による差が大きいからだ。

例えばIQも学力も高く、1年生の時点で常用漢字は全て読める、しかし情緒が安定せず、自分で「今は教室で勉強する時間、支援学級で勉強する時間」と決めている児童などはどうすればよいのか。
(無理やり引っ張って支援の教室に連れていく?なんてもってのほかですよね!きっと例外のパターンとなるのだろう。でもそうして例外だらけになっていくのでは?)

また文科省は1日1~2時間程度支援級で学習している子に対しては「通級」の利用を進めている。
が、しかし通級は私の働く市には5校しか設置されていない。
(全校に配置予定らしいのだが、そちらのほうはまだなんの音沙汰もなし。)
また通級の本来の役目は、遅れている勉強のサポートではなく、ソーシャルスキルや、ビジョントレーニングなどといったもの。

助け舟として「通級の利用」というものも提示されているが
フォローしきれてないと感じる。


自校の予想では、中学年以上の入り込み、もしくは在籍のみしている児童は
支援級を離れる子が多いだろう。
文科省の考えはそれによって減ってしまった支援学級=支援担任を
通常担任にあてがい欠員を埋めていくのだろう。と私は考えている。


その施策のしわ寄せは、結局、一番救うべきである支援学級在籍の児童やその保護者にむかうように感じる。


そんなことより、1クラスの人数を減らし教員を多く雇う。
これが教育の問題の唯一の解決策だと思う。

教育に重きを置かない国に大いなる発展はない。


とまぁ行き場のない怒りをビシバシと書き連ねたけれど
でもそんな中でも、私たち1労働者はやっていかないといけないわけで。


支援の手厚さを離れてしまった子や
仕方なく1日の半分を支援学級で過ごす子たちに何ができるのだろう。
文句は言い出したらきりがないし、無理難題ばかりふりかかる教育界だけど
その中でも最善策をさがして目の前の子どもたちに還元していこう。


公立小学校教員として、子ども達にすごく稼げる方法や
天才的なアイデアの生み出し方は教えられないけど
困難なことにぶち当たったときに、
どう立ち向かうのか、背中で語れる人でありたいね。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?