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推しにまつわる飯を食う

こんにちは。こんばんは。おはようございます。
夏、やっとおわりましたね。あんなに暑さに怒り狂っていたのに、次の日にはいきなり冬なのでそれはそれで気が抜けて喉がおかしくなったり真冬用の布団を出したりしていました。

過ごしやすいこの一瞬の間にやっておきたかった一個前の記事の続きをね、ちょっとやったんで書きにきました。

友人に集まってもらって好きな作家さんの出身地かつ好きな小説のモデル土地大分県中津(や周辺)の飯を作るの会(2回目)を開きました。

参加者全員が東海地方出身なので大分(九州)のことはほとんど知らずインターネッツで調べて出てきた情報を頼りに郷土料理や現地食材、推してるメニューに思いを馳せたりしながらお料理をしまして。小説にはほとんど関連してないよ。妄想で飯を作り、食っている狂食の会。


現地よりお取り寄せをしたので中津のパンフレットと地図が手に入り、大喜びした。
ありとあらゆるもの(情報)が、てがかりになる。
左からとり天、唐揚げ、鶏めしのおにぎり。
鶏めしは鶏そぼろと味の沁みた牛蒡が入っていて
旨かった。
おにぎり、ラップで包んであって分かんないね。
右上の鶏めしパッケージの上に乗っているのは柚子胡椒である。これも旨かったです。
旨すぎてすぐ食うので写真を撮ってないということが発生しまくっている。


使った唐揚げととり天の粉。
超簡単に店の味へと辿り着ける、ありがとう。
こちらは全国のお近くのスーパーで探せば見つかるはず!


もり山監修の粉唐揚げ。ニンニクが効いていて旨い。
こっちはげんきや監修のとり天。生姜が効いていてこれも旨い。


料理スキルは無のため複雑なことはしてない。市販の粉を付けて揚げまくった唐揚げとり天。炊いた米に混ぜるだけの鶏めしの素。
簡単かつ、こういうのでええんや!という最初っから味の成功が保証されている調理のみを行ったので、その間ひたすら小説の話などをしてました。
なんなら作る途中で友人Bに最新話をその場で読ませたりした。無茶を言ったのに読んでくれてありがとう友人B。その場で聴く感想が一番うめえんだご馳走だよ。
揚げてる途中ですでに美味しく食べた気になってしまい揚げ終わったらもう満足していた(空気中の油を吸いすぎてあぐんだ)

主人公こと尾端さんのお仕事、大工(営繕業)さんで肉体労働だから絶対唐揚げ弁当とか配られて食っているはず。もしくは自分で揚げた唐揚げ詰めた弁当を持ってくるはず。という妄想を延々と語り、会は大いに盛り上がる。

揚げ物と味つきの鶏めしの組み合わせなので、満足度はかなり高かったのだが、年齢や体質もあって油がガツンときてしまった。それを緩和してくれたのが大分の名産「かぼす」である。助かりました。

98%大分産らしい。シェアナンバーワンじゃんけ。もっと推せて!
この小さな柑橘を絞ってかけるだけで何もかもがさらに旨くなり箸が進む奇跡の果汁だった。
長年酸っぱさはレモンでいいでしょと思っていたのですが、かけたときの味わいのキツさ邪魔さがなくて、でも柑橘の爽やかな感じ、やわらかい酸味を得られて本当にオススメです。この会の為に探していたんだけどスダチはよく見かけるのに近所のスーパーとかになくて、デパ地下の野菜売り場にまで出向いて手に入れた。
会後に近所の薬局でなんと半額の値段で手に入れられるようになっていた。

これからどしどしどこでも手に入れられるようになってくれたら嬉しいね。

大分県産のカボス。スダチよりちょっとだけ大きい。
果肉はスダチより少しだけオレンジがかっていて種がいっぱいある。
写真がボケてしまったがカボス寒天もつくった。
絞った果汁+10倍の水+砂糖(お好みの量)+粉寒天
で作れる。


こちらはおやつで食べたビスマンと
ハチミツカボスジュース。
殿畑双葉堂のビスマン。
ビスケット+饅頭ということらしい。
黄身餡と柔らか生地の定番お土産饅頭、素朴でうまい。


小説内で登場したお菓子もようやくいただくことができたので紹介します。
栗山堂の外郎饅頭
営繕かるかや怪異譚2巻「水の声」にて施主の彼女(遥奈)が隈田工務店へ立ち寄る際に手土産として持っていった和菓子。

 古い住宅街の外れ、そばには堤防が立ち塞がっていた。二段に土を盛った堤防は屋根に迫るほど高く、表面は刈り込まれた草で覆われていた。刈り残されてしまったのか、薄が幾群か小さな繁みを作って銀色の穂を川風に揺らしている。
——そうか、もう秋になったんだ。

営繕かるかや怪異譚その弐「水の声」より 小野不由美著

今すぎ、今食べるのにぴったりではありませんか?

作中に唯一登場している食品である。
つまりこれ以外はすべて我々(会参加者)の妄想。
タイトル「推しにまつわる飯」についてはここだけが事実となります。
ない頁と頁の間をこうやって生きている筈!と捻り出して掘り下げ続けた結果、そのほとんどが幻覚になっています。助けてください。

隈田さん(隈田工務店の棟梁)白が好きと言っていたので白を食べて全員で「へぇ~~~~~~~そう……なるほど……ね」と唸っていた。
隈田さんと、隈田さんを祖父のように慕う遥奈さんとのこっちのが美味しくないですか?とかけあうシーンが今ここで再現できるわけ……味覚による立体感ありがてえ。

白を食べ黒を食べと味比べをしていたらあっと言う間に完食していた。
その前にしっかりと唐揚げも食っているというのに。

白は生姜の香りがしてやさしい甘さ。
黒は黒糖っぽく中に程よい甘さのこし餡が入っている。粒々は芥子粒。
やわらかくてお茶に合う。どちらも上品で美味である。

なかつ燦燦市場さんでお取り寄せできます。つまり全国どこにいても注文すれば食べることができるってこと!最高~ありがとう。
届いてから日もちが長くないからすぐ食べた方がいいです。我々はちょっとタイミングが遅かったので硬くなってしまっていて、応急処置(霧吹きで水をかけてレンジで温めて更に冷やす)をして食べました。ちゃんとやわらかく戻った!

育った地域がういろうのご当地(厳密に語るとご当地とはニュアンスが違うのですが別の地域名も出さないといけなくて、ややこしくなるから割愛)ということもあって“ういろう”を小学生の時から飽きるほど給食などで提供されてきた過去があり、まあ嫌いではないけど甘くてでかくて食べにくくてやや苦手かも……という意識が長年あったのですが、外郎饅頭を食べたことにより『ういろうって美味しい』と記憶を書き換えることができました。子ども時代はお茶と甘い和菓子の組み合わせが分らなかっただけかもしれないけれど、味覚と口のサイズが大人になって本当によかったね。これからの楽しみがふえてる実感がある。

比較とかはあまり好きではないのだけど、東海地方のういろうは弾力のある餅っ!甘みっ!って感じで、外郎饅頭はよりなめらかに柔らかく感じました。個人の感想だし、どっちもあったか~いお茶と組み合わせると美味いよ。

癖のない優しい甘さと生姜の香りに柔らかい食感、ほっと一息つくにはなんだかとてもいい。お話の中で手土産として、そしてそのまま心の問題を開示する流れにその場のクッションとして登場するこの和菓子のことを理解できて嬉しい体験でした。気になったら食べた方がいい。
小説にでてきたものがすぐ食べれるなんて、超嬉しいことやね。


以下、お取り寄せしたものです。全部うまい!最高!本当は大分行きたい!!!


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