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あらゆるストレスを解消する方法「線引きスキル」〈解説編〉第五章

 ども。
 線野ひいこです。
 線を引くのが特技です。
「線を引ければ、人生ラクになる」が持論で、あらゆるストレスを解消する方法「線引きスキル」を提案しています。

最初の記事(「はじめに」と全体の構成について)はこちらです。


 今回は「線引きスキル」〈解説編〉第五章です。



第五章 だから自分で線を引こう


 第四章では、「線引きスキル」は生まれつき持っているものではなく、身につけているかどうかは生育環境によること、身につけられていないのは、その人のせいではないことを解説しました。
 この章では、自分自身で「線引きスキル」を身につけることのメリットと、その方法についてお話しします。

生きづらいのは○○のせいだと思っているあなたへ


 これまで生きづらい人生を送ってきた方の中には、「生きづらいのは○○のせい」だと思っている方が多くいるのではないかと思います。私自身もそうでしたから、気持ちはわかります。
 親のせい
 パートナーのせい
 職場のせい
 時代のせい……

 でもですね、前章で解説しましたが、「生きづらい(=線引きスキルを持っていない)」のは、仕方ないことなんです。許すとか、許さないとか、許せないとかでもなくて、仕方ない。そんなの信じられないかもしれないし、苦しいかもしれないんですけど、ここだけはいったん認めてください。

 許さないとして、あなたの人生楽しくなりますか?
 許せないとして、あなたの人生楽しくなりますか?
 憎み続けるとして、あなたの人生楽しくなりますか?
 憎い人になんらかの復讐をしたとして、あなたの人生楽しくなりますか?

 いちばん大事なのは、あなたの人生です。

 だったら、今からでも「線引きスキル」を身につけて、ストレスも悩みも減らしていって(最終的には解消して)、あなた自身の人生を楽しいものにしませんか?

 今は「許せない」「ムカつく」をいっぱい抱えていても、そこはいったん置いといて。もちろん、許さなくていい。憎んだままでもいい。
 あ、犯罪だけはやめてね! 線が引けるようになって、人生が楽しくなってきたときに後悔するから

 まずは、「線を引く」練習をしていきましょうよ。練習すれば、身につくスキルですから。


線が引けたら「怒り」「憎しみ」も解消していく

 第三章のチャート図で見たように、「怒り」「憎しみ」といった感情は、ストレスを自分の外側へ向けて出そうとするものです。自分の外側へ向けるために、何が必要でしょうか?
 そう、「対象となる人/モノ」が必要になるんです。
「○○が悪い!」
「○○のせいだ!」
 人ではなく、モノに八つ当たりするのも同じ。
 もし、あなたが今、誰か/何かを強く憎んでいるのなら、この図式にちょうど当てはまってしまっているだけのこと。

「怒り」「憎しみ」は、「ストレス解消」ではなく「ストレス発散」です(この仕組みについては次章で詳しく説明します)。そのストレスは、もとはといえば、線が引けていたなら発生しなかったストレスです。
 逆にいえば、線が引けるようになれば、「怒り」も「憎しみ」もその大元の発生源が無くなるので、そうなれば、そこにこだわり続ける必要もなくなります。

「線が引ける人」になれたら、神様か仏様のように、慈愛のほほえみを浮かべて、憎んでいた人を心から許すことができるようになる……というわけではありません(そういう人もいるかもしれませんけど)。
 ただ、そんな相手は「線の向こう側の人」なので、マジでどうでもよくなります。もしかすると、これを「許す」というのかもしれませんが、まあ、どうでもいいことなので、どうでもいいでしょう(私自身が経験者です)。

「そんなどうでもいい人のことを考える時間なんて、シンプルにもったいない。その時間を、自分のやりたいことに使ったり、自分の大切な人のために使う方がいい」と考えられるようになります。これこそが「本物のストレス解消」です。


線の引き方について

 では、どうやって線を引く練習をすればいいのか、ですが、具体的な線の引き方については、この解説編のあと、「線引きスキル〈実践編〉」と題しまして、具体的な例を出しながら、線を引く練習方法をご説明していく予定です。
 そのときには、二種類の「補助線」の話もします。基本になる「線引きスキル」と「補助線」を使えば、あらゆる悩みもストレスも解消していくことができます。

 具体的な練習方法については「線引きスキル〈実践編〉」をお待ちいただくとして、ここでは「線引きスキル」を身につけることについてお話しいたします。


「線引きスキル」は自転車に乗る技術と似ている

「線引きスキル」を習得するのには、それなりに練習が必要です。理屈が呑みこめても、実践できるかどうかにはタイムラグがあります。一度できても、それですぐ「これでもうバッチリ線が引けてる!(=常時使いこなせる状態)」というのは難しいと思います。

 じつは、「線引きスキル」の習得は、自転車に乗るスキルの習得と似ています。
 生まれながらに身につけていく過程は、言葉と似ているのですが、ある程度成長してから身につけていくのなら、自転車に乗るスキルの方が似ているのです。

 生まれて初めて自転車に乗る人が、いきなりスイスイ乗りこなせる、なんてことはなかなかないですよね。
 最初は、誰かに後ろを支えてもらったり、補助輪つきの自転車で練習したり。そして、何度も失敗もしながら、次第にコツをつかんでいきます。
 そして、一度はうまく乗れても、次の日はまたフラフラしてしまったり。ちょっと間が空いたら、乗れなくなっていたりすることも。それでも練習していると、だんだん乗れるようになります。
 また、乗れるようにはなっても、最初のうちは「まず両手でしっかりハンドルを握って、最初の踏み込む方の足は……」と、ひとつひとつ確認しながら乗るでしょう。
 しかし、慣れてくれば、何も考えなくてもスイスイ乗れるようになります。一度乗れるようになると、むしろ「乗れない」ことの方が難しくなります。どうやってコケてたんだろ?みたいな。

「線引きスキル」も、コツコツ練習していけば必ずできるようになり、ゆくゆくは無意識に使いこなせるようになります。



 次章では、さきほどちょっとだけお話しした「ストレス発散」の仕組みについて詳しく解説し、さらに「本物のストレス解消」についても説明ていきます。

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