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『三河物語』を読む。

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大久保彦左衛門の『三河物語』を読んでみる。
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『信長公記』『松平記』『三河物語』にみる「桶狭間の戦い」

『信長公記』『松平記』『三河物語』にみる「桶狭間の戦い」

「桶狭間の戦い」について語る時の必読書は、
・太田牛一『信長公記』
・大久保忠教『三河物語』
・阿部定次『松平記』
ですね。

 ──何が問題かって、三冊三様ってことです。

《『信長公記』の「桶狭間の戦い」》
https://note.mu/senmi/n/nd7f28bfc3ed9

①5月17日、今川義元、沓掛城に着陣。
②5月18日夜、松平元康(後の徳川家康)大高城兵粮入れ。
②5月19日

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『三河物語』「桶狭間の戦い」

『三河物語』「桶狭間の戦い」

「桶狭間の戦い」(永禄3年(1560年)5月)

『三河物語』を「読む」とは、「解読」するってこと。
誤字(『三河物語』以外に使用例が発見されていない漢字)、当て字のオンパレード! たとえば、「良評定」は「長評定」の誤記のように思われます。

さて、「桶狭間の戦い」に関して、太田牛一『信長公記』と大久保彦左衛門『三河物語』のどっちの記述が正しいか?(個人的には、『三河物語』の方が合理的で蓋然性が高

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『徳川実紀』「徳川家康の初陣と初手柄」

『徳川実紀』「徳川家康の初陣と初手柄」

 正式名称『御実紀』、通称『徳川実紀』(とくがわじっき。『徳川実記』とは書かない)は、徳川家の歴史を書いた江戸幕府の公式史書です。全517巻(本編467巻、附録68巻、成書例・総目録・引用書2巻。この内、徳川家康については、『東照宮御実紀』(全10巻、附録25巻))の大作です。編集したのは、江戸幕府お抱えの学者たちで、35年かけて、天保14年12月(西暦1844年1月)に完成しました。
 膨大な史

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『三河物語』「徳川家康の初手柄と初陣(ういじん)」

『三河物語』「徳川家康の初手柄と初陣(ういじん)」

永禄元年(1558年)の
・徳川家康の初手柄「神君大高城兵粮入れ」
・徳川家康の初陣「寺部城攻め」
について。

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