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一撃必殺系が好きな奴に、悪い奴はいない。

昔から、一撃必殺や特定の能力しか持っていないがその場の戦況や状況を一変できるような技を持っているキャラクターが大好きだった。

何だろうな、いぶし銀というか、不器用というか。
決してメインに立つことはないのかもしれないけど、
ある特定の回やコマの最重要人物になり得る人。

主人公たちが奮闘している中で、彼らの心情としては
「いつこの必殺技をお見舞いしてやろうか」
「タイミング逃さないように準備しないと」
「この一瞬の為に努力してきたんだ」
「主人公にいい具合でバトンパスできるように」
「ある程度弱っている方が当たりやすいから、それまでは、、」
などだろうか。心中穏やかではないのは明らかだろう。

私も、子供のころはこのようなあえて自らに規制をかけたようなキャラクターに扮して。オリジナルキャラを演じて遊んでいた。

例えば、
腕力を鍛えすぎたばっかりに9球しか投げられないピッチャー。
でも絶対三球三振。

3分間ではなく、1発しかスペシウム光線が打てない代わりに絶対敵を倒すウルトラマン。多勢には適わない。

一球しか打てないが、相手の肩を粉砕するスマッシュを兼ね備えているテニスプレイヤー。

など。架空のキャラクターを作って演じては4つ上の姉を部屋に呼んで
見てもらっていた。

先日、出向で滋賀に行っていた友達が東京に2年ぶりに戻ってきた友達とスマブラをした。
私は、初めてリトルマックなるキャラクターを使用した。
彼は地上戦のみにすべてのスキルを振ったようなボクサータイプのキャラクター。
ジャンプは人並みの為、エリア外に出るとカービーのような復帰は皆無。
むしろ、エリア外に出た瞬間。ジャンプのボタンすら押すことをやめた。
ただ、ゲージが貯まると一撃必殺のパンチが打てる。友達はソニックという初心者高速キャラを使っていたため当てられなかったが。いつこのパンチを打とうか考えていた瞬間はたまらなく楽しかった。

そんな話はさておき、このようないぶし銀系が好きだよ、と。
私もガストに行ったら、チキンのガーリックソテーしか食べないよ。と。
マックのプチパンケーキ、大人になって久々に食べてみたら「あれ、こんなにおいしかったけ」って思ったよ。と。
ワンピースの悪魔の実、子供のころに考えていたやつが最近になってほんとに漫画の中で出てきたよ。と。
思ったそこの君に今回紹介するアーティストがこちら。

愛知県知立市のラッパー「C.O.S.A」です。
現在の日本のHIP HOPシーンを席巻する一人といっても過言ではない。
だが、決してメイン。主人公。ブーム。などという立ち位置には存在しない。どれだけ話題になって新譜を出しても、「C.O.S.Aらしいな。」という感情がでる事に毎回安堵を覚える。

彼の友人であり、これまた日本のHIP HOP界を席巻しているKID FRESINOが
5年前のblackfilrsstvから出されたインタビューでC.O.S.Aについて語っていた表現が印象的だった。

「なんでも言うなこの人って思ったんですよ。それが自分にはできなかったし、考えもつかなかったことなんで。しかもそういうラップがかっこいいと思ったこともなかったんで。こういうスタイルでもかっこいい人は介在するんだなって思いましたね。」
blackfilrsstv KID FRESINOインタビューより

ここまで、さらけ出してもかっこいいものなのだなって。
私もまさしく同じことを覚えた。
多くは、中身が見えそうで見えないことや、ミステリアスさ。
先が見えないことへの期待感。などが魅力的だと思っていたが。
手の内を明かすような、心情をさらけ出すことの魅力は彼特有のリリックだと思う。
より日常感な、リアルさ。働いている人の日常的な会話をラップにしているような感じ。洋楽を和訳しているような日本語の使い方。
働いているタフガイにはとても響くリリックが多いと思う。

もちろん、HIP HOPを普段聞かない女性にも、私は彼の事を十分に勧める。
特に、彼のfast EP「Girl Queen」の中の「I Can See Your Palm」と「Girl Queen」は男目線から見た、女性という強さ。について書かれているリリックは是非、聞いて・見てほしい。

一人で、家に夜いるとき。出張先の車の中。通勤帰りの電車の中。
数々の場面で彼の孤独感は耳から入り心に浸透すると思う。
まるで、映画を一本見ているかのような。決して、映画の主人公やアニメの主人公のような華やかさでは表せられない。いぶし銀のような彼の独特なリリック。触れたことのない人は是非触れてほしい。


そんな私も、今週の土曜日に1曲。
新しい曲を仕上げてきたので是非聞いてほしい。
プロフィールにもURLリンクをドロップしたら入れておくので、是非に。

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