見出し画像

簡単戦国解説3【どうやって勉強すればいい?】

 このコーナーでは戦国初心者さんに向けての簡単戦国解説を書かせていただいております。戦国時代や戦国武将さんに詳しくないという方にも、分かりやすくお伝えできるよう心がけました。出回っている文章情報よりふりがなを少し多めに記載しております。「それぐらい読めるよ!」って方も暖かく見ていただけると幸いです。

音声で聴きたい方はコチラ。ながら聴きや作業のBGMなどにお使いください。
 ↓ ↓ ↓ ↓

 今回のテーマは【どうやって勉強すればいい?】 

アニメやマンガやゲームなどがきっかけで歴史にハマる方々は多いです。私もTikTokで歴史系の発信をしておりましたが、コメント欄にて戦国系のゲームやアニメキャラクターのことを書いてこられるフォロワーさんが何人もおられます。なかにはそういった作品にて描かれる内容が本当のことだと信じてしまっている方もおられます。

何度となくコメントへのご返信として「それはフィクションですよ~」と書くことがありましたし、動画でも「これはフィクションです」と解説したりすることがあります。

例えば、弁慶(べんけい)。
平安時代末~鎌倉時代初期に登場した武蔵坊(むさしぼう)弁慶という僧兵。僧兵とは、超簡単に略していうと戦うお坊さんといった感じです。いろんな作品に登場しますので、この弁慶を知っている人は少なくないと思います。もしかしたら薙刀や金棒を振り回し大暴れするマッチョなお坊さんというイメージがある人もいるかも知れません。

が、じつは史料には源義経(みなもとのよしつね)の郎党、つまり家来の一人として名前が記されているだけなのです。それを動画にて解説しましたら、やはり知らなかった人がおられ驚いておりました。 何が言いたいかといいますと、歴史系の作品は多くありますがそこで描かれていることが史実とは限らないということ。むしろ歴史は分かっていないことも多く、そういった部分は作者の想像力によって補われているのです。多くのフィクションが紛れ込んでいるのです。

 上記にもありますように、我々は歴史に対し知らないことだらけであります。とくに創作作品から歴史好きになった方の知識は虚実入り乱れていることでしょう。ただ、私はそれが悪いこととは思いません。
史実は史実として受け止め、フィクションはフィクションで楽しむ
それでいいのだと思います。

では、実際の歴史が知りたい! どうやって勉強すればいいですか?という点について持論を述べますと

 「とにかく検索!」

これが有効だと思います。ありがたいことに今の時代、情報そのものは溢れかえっております。戦国時代のことも戦国武将のことも、検索すれば大量に情報が出てきます。動画もあります。まずはそれに触れてみる。そうしますと、その中でもおそらく知らない人物名やエピソード、ワードが出てくると思いますのでそれもすぐに検索。

1日1回検索するだけで1年で365の情報に触れることができます。1日10回なら3650。これを3年つづければ10000を超える情報に触れることとなります。そこまでこれば3年前の自分とは別人になっていますよね。

SNSなどでコメントが書けるということは、手元に端末があるということ。であれば数秒で調べることができるということ。せっかく恵まれた環境にいるのであれば、それを活かさないのはもったいないです。なおかつ今はチャットGPTなる便利なものまであります。これからは検索よりむしろこういったAIに質問して知識を得ていく機会の方が増えていくかも知れません。

 ただここで注意点なのですが、検索して(もしくはAIから聞いて)得た知識はあくまで知識でしかないということ。それが本当かどうかは分かりません。なので実際に体験してみることもオススメします。
興味があれば、ですが

●実際に戦国武将ゆかりの地へいく

●実際に関係者の方に会いにいく

●実際に馬に乗る

●殺陣を習う、弓術を習う、〇〇を習う

などなど。

検索して得た知識だけでは得られなかったものがあると思います。これに関して思い当たることがあります。ネット上ではときおり「日本刀は最強!」といった言葉を見かけます。日本刀は世界中の刀剣のなかでもずば抜けて頑丈で殺傷力も高く最強の武器であるという主張。

複数の人たちから言われるとなんとなく「そうなんだ~」と思ってしまうふしが私にもあるのですが、いざ本物の真剣を扱われてる方に伺ってみましたら

「そんなことないと思うけどな~」

「けっこう脆いですよ」

とのことでした。
現代のサムライとも称される町井勲(まちいいさお)先生も似たようなことをおっしゃっておられるのを動画で拝見いたしました。この町井先生、居合の達人でありいくつものギネス記録を持つ一流の武道家であります。本物であろう方々は、日本刀が他の刀剣類にくらべ特別頑丈で強いわけではないと口々に言っておられるんですね。つまり、多くの人が言っているからといってその情報が正しいわけではないのです。

かくいう私も実際に本物の真剣で硬い竹を斬らせていただく機会にめぐまれた際、刀を壊してしまいました。最初の数回は斬ることができました。が、竹に当てた際にその衝撃で刀を曲げてしまったのです。集中力が切れて刃筋をまっすぐ立てられなかったのかも知れません。刀は対象物に対しまっすぐ垂直に当ててこそ本当の切れ味が発揮できます。そればかりでなく、垂直に当てられないと壊れやすさは高まってしまいます。

 「いやいや、でも拳銃の弾丸を真っ二つに両断できるぞ!」

と思った方もおられるかも知れません。たしかにそれは凄いと思います。ですがそれも、刀を固定した状態でまっすぐ真正面から弾丸を当てた場合です。これが斜めの角度であれば刀も破損する可能性がおおいにあります。

 というわけで、ネットなどで検索し情報収集し知識を増やしていくとともに、実際に本物を観にいったり本物に携わっている人に直接お話を聞いたり実際に体験してみることで、ただの知識だけではないものがあなたのなかに蓄積されていくことでしょう。それに加えて、ご自身でも発信してみるのも効果的かと思われます。

 「え、でもまだまだ人様に教えれるほどの知識も経験もないよ」

と思われるかも知れませんが、逆の見方もあると言えます。人に教える機会がすでにセットされているから、そのために学ぶ。アウトプットを想定したインプットの方が学習効率は上がるのです。私もそうです。今現在も決して詳しいとは言えませんし、むしろ調べれば調べるほど「自分は何も知らないんだな~」と実感します。

が、TikTokで発信する予定があったからこそ

「しっかりと伝わるような動画を作らねば」
「そのためにしっかり学ばねば」

とも思えたのです。おかげ様でTikTokを始めたころより多くのことを語れるようになりました。(ちなみに今は放置しておりますので、コメントいただいてもご返信できません)

とまぁ、これが歴史の勉強法についての話でした。歴史に興味を持った方はとにかく検索。その上で実際に経験してみる。


ちなみに、その手前の話になるのですが

「歴史に興味ない知り合いに歴史好きになってもらいたい」

という場合は、まずは創作作品をオススメします。あなたが好きなもので良いです。テレビ、映画、マンガ、アニメ、ゲームなどなど、とにかく楽しめるものをご紹介してみましょう。個人的なオススメ作品としまして、

『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』

をご紹介しておきます。泣けました。これを観れば歴史に興味を持つ・・・かどうかは分かりませんが、良い作品であります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?