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千と千尋とわたし

千と千尋が好きだ。大好きだ。
初めてみたときから心を掴まれた。
金曜ロードショーで、何度観たんだろう。

直近では、2020年にリバイバルで映画館で上映されたときに、当時付き合っていた彼と観に行った。

そして2022年の1月に金曜ロードショーで観た。
その時好きだった人に、今日は千と千尋の日ですよ!と連絡したのを覚えている。笑
あのとき、次に金曜ロードショーで放送されるときは誰と観てるんだろうと思っていた。

そして2024年1月の今日。
というか今。笑
2年前と同じくひとりで観ている。笑
2年前と今と全く同じ状況だし、2年間が一瞬すぎて笑ってしまう。

千と千尋は好きすぎて、DVDやブルーレイで購入しなかった。
金曜ロードショーで定期的に観たかった。
前に観た時のことを思い出しながら観たかった。

同期の家で仕事終わりに観たこともある。 
あのときはまだ20代でみんな若くて。
そんな思い出も千と千尋が大好きだからこそ手にできたものだと思うと全てが愛おしい。

千と千尋の何が好きなのかわからない。
でもどうしたって大好きなことには変わりない。

見たこともない風景と景色が広がっていて、
出会ったことのない姿形の登場人物がいる世界。
ルールも掟も何もかもが違う世界。
だけど、その根底にはちゃんと喜怒哀楽の豊かな感情がある。
人間世界と同じような。
人間世界と同じようで、もっと温かくて優しくて、人間世界で欲しているものがたくさん散りばめられている。
別世界だけど、自分が手にしたい感情だったり、自分が受けとりたい気持ちが詰まっている。

りんさんの
『お前、うまくやったな。お前トロイから心配してたんだ。わかんないことは俺に聞け。』
という言葉。

眠ってしまった千尋に座布団をそっと載せる釜爺。

銭婆の家で髪留めを作るシーン。

坊が湯婆婆に、
『千を泣かしたら許さない』
と言ってくれたこと。

そしてハクが惜しみなく与えてくれる優しさ。


それら全てが心に染み入る。
この映画を通して、宮崎駿監督が伝えたかったことは、私には何度見ても完璧にはわからない。
でも歳を重ねても、何度見たとしても、心に響くものがかならずある。

今回金曜ロードショーを観て、初めて、千尋が子供らしくて可愛いなと思った。
元々は同じ年くらいの目線で見ていたのに、いつの間にか、千尋くらいの子供がいてもおかしくない年になっていたことにしみじみとした。

同じ映画を何度も観ていて、こんなふうに見方が変わることもあるんだ。
千と千尋を好きでいてよかったと改めて思う。
そしてこれからもずっとすきなんだろなと思う。


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