絵に興味のなかった私が美術館で心が動いた話
美術館に行きたいと思ったことがこれまでありませんでした。
どのように絵を観たらいいのか分からず、感性の乏しい私には理解することができない分野だとずっと思っていました。
ただ、最近、新しいことをやりたい、美しいものを観たい、心を動かしたいという思いが強くあり、そのせいなのか、貪るように本を読むようになりました。
原田マハさんの本は昔から大好きで、独立記念日は特別に大好きな本でした。
彼氏と別れた時や、旅行のお供にしたりと、これまで何度も大事に読み返してきました。
マハさんと言えば、美術系の本を出されていることは知ってはいました。私には難しくて読めないんじゃないか…とこれまで読まずにいたのですが、たくさんの方が面白かった!と言っているのを聞いて、理解できなくてもいいから読んでみようと挑戦してみました。
結果、めちゃくちゃ面白かったです!笑
ごちゃごちゃ考えずに早く読めばよかったと心の底から後悔しました。
私が読んだのはジヴェルニーの食卓と楽園のカンヴァス。これまで絵に興味のない私でも、絵を観てみたいという思いが膨れ上がってきました。
ちょうど都内でフェルメール展とメトロポリタン美術館展が開催されていると知り、なんていいタイミングなんだろう、と心踊る気持ちになりました。
ただ、どうやって絵を観たらいいのか分からず、事前に絵の鑑賞方法について、調べることにしました。笑
難しいことは分からないので、マハさんが鑑賞方法についてアドバイスしてくれている記事がないかなぁと検索してみました。
すると、どんなふうに鑑賞してもいい、ただ、インターネットで絵を観るのではなく、実物を観てほしいとおっしゃっていました。
なるほどー、と思い、ルールがないのであれば、まっさらな気持ちで絵の前に立ってみようと思いました。
絵の題名や説明書きは先に読んでしまうと、先入観が入ってしまい、つまらないので、とにかくまっさらな気持ちで絵の前に立つことだけを意識して鑑賞しようと心を決め、フェルメール展、メトロポリタン美術館展に行ってきました。
結果、とても面白かったのです。
美術館に行って、面白いと感じたのは初めてかもしれません。
まっさらな気持ちで絵の前に立った時、鳥肌が立つくらいに感動したのは初めてでした。
そして、自分が感動した気持ちのまま、絵の題名や説明を見た時に、納得したり、はたまた驚いたりするのも非常に面白かったのです。
フェルメール展は、一枚の絵を巡って、小説のようなことが本当にあるんだと本当に驚きました。そして、その絵を実際に観ることができたことに感動しました。
メトロポリタン美術館展は、モネの睡蓮やドガの踊り子など、マハさんのジヴェルニーの食卓に出てきていたので、感動はひとしおでした。
絵の大きさに驚いたり、近くで観るのと遠くから観るのとで、絵の印象が変わるのも新鮮でした。
ルノワールのヒナギクを持つ少女はとても印象的でいちばん好きな作品になりました。実物を観ることでこんなに心が動くのだと思いました。
本を読むことが好きなのですが、こうして本を読むことで、関心がなかったものに興味を持ち、感動したり、人生が動くことがあるんだなぁとしみじみしました。
美術館にこれからは足を運びたいと思います。
そして、マハさんの本ももっと読んでいきたいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?